京都府京都市中京区、先斗町通四条上るに位置する「京都鴨蕎麦 田（でん）」。京都らしい風情ある立地にあるこの店は、鴨肉の旨みを存分に味わえる蕎麦屋として人気を集めています。平日の14時頃に訪問したところ、約20人ほどが並んでおり、入店までに1時間ほど待ちました。それでも訪れる価値がある、そんな魅力がこの店にはあります。

こだわりの出汁と野川の蕎麦

「京都鴨蕎麦 田」は、出汁と蕎麦にこだわっています。出汁は、瀬戸内産鯖節、鰯煮干し、鰹節、宗田節、ムロアジの五種類の煮干しと日本橋の出汁、本醸造濃厚醤油をブレンド。複雑な旨みが重なり合った、深い味わいが特徴です。

蕎麦は野川麺業の蕎麦を使用。太麺でモチモチとした食感が特徴で、そば粉本来の香り、のど越し、食感を最大限に引き出すため、その日の気温や湿度により日々製法を変化させているというこだわりよう。職人の技が光る一品です。

今回注文したのは塩鴨つけ蕎麦と鴨親子丼

今回オーダーしたのは、「塩鴨つけ蕎麦（税込1,290円）」と「鴨親子丼（500円）」。鴨親子丼は単品での追加です。店内は約15席ほどで、カウンター5席、テーブル4卓という落ち着いた和の雰囲気。先斗町という立地にふさわしい、京都らしい空間でした。

しっとり柔らかい鴨肉の旨み

塩鴨つけ蕎麦には、鴨肉が4枚入っています。しっとりと柔らかい食感で、噛むたびにお肉の旨みが口の中に広がります。鴨肉特有の深い味わいと、ほどよい脂の甘み。この鴨肉だけでも、1時間並んだ価値を感じさせてくれます。

つけ汁は温かく、醤油ベース。こだわりの出汁がしっかりと効いており、鴨肉の旨みとも見事に調和しています。温かいつけ汁に蕎麦をつけて食べると、モチモチとした食感とそば粉の香りが際立ちます。蕎麦と鴨肉、そしてつけ汁の相性は抜群でした。

豊富な薬味で味の変化を楽しむ

卓上には、海苔、ニラと唐辛子のオリジナルスパイス、天かす、九条ねぎといった豊富な薬味が用意されています。海苔は佐賀県産の風味漂う甘味ある関口海苔店のもの。九条ねぎは京都産で、細かな粒に揃え蕎麦との相性が良いものを使用しているとのこと。これらの薬味を自由に使うことで、味の変化を楽しめるのも魅力です。

最初はそのまま鴨肉と蕎麦の旨みを堪能し、途中から薬味を加えて変化を楽しみます。海苔の風味、ニラの辛み、九条ねぎの香り。一杯で何通りもの味わい方ができるのは、嬉しいポイントです。

お出汁が効いた鴨親子丼

鴨親子丼は、お茶碗1杯分ほどのサイズ。鴨肉と卵、そして卵黄が乗っており、お出汁がしっかりと効いています。鴨肉はつけ蕎麦と同様に柔らかく、卵との相性も抜群。つけ蕎麦を食べた後の締めとしても、途中で味変としても楽しめる一品です。500円という価格で、この満足度は素晴らしいと言えるでしょう。

ファストパスで待ち時間を短縮

1時間待ちは厳しいという方には、ファストパスという選択肢もあります。1人1,000円で、待ち時間を大幅に短縮できるシステムです。ただし、1組3名様以上は利用できません。購入は、Instagramのリンクもしくは店頭のQRコードから可能です。

確実に早く入店したい方や、時間が限られている方は、ファストパスの利用を検討しても良いかもしれません。

おわりに

京都先斗町の「京都鴨蕎麦 田」は、平日14時でも1時間待ちという人気店。しかし、その待ち時間に見合うだけの価値があります。しっとり柔らかい鴨肉の旨み、モチモチとした蕎麦、こだわりの出汁が効いたつけ汁。豊富な薬味で味の変化を楽しめるのも魅力です。

塩鴨つけ蕎麦1,290円に、鴨親子丼500円を追加しても、合計1,790円。鴨肉を贅沢に楽しめるため、鴨肉好きなら、ぜひ訪れてほしい一軒です。

京都鴨蕎麦 田

住所：京都府京都市中京区先斗町通四条上る下樵木町203
定休日：なし
営業時間：11:00〜21:00（L.O.20:30）
電話番号：075-741-8879