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フード  |    2026.01.01

レンゲが立つって本当? 京都「麺屋 極鶏® 一乗寺本店」の鶏だく®が想像以上に濃厚だった

京都のラーメン激戦区といえば一乗寺。個性派から老舗まで名店が揃うこのエリアで、ひときわ存在感を放つのが「麺屋 極鶏®(めんや ごっけい) 一乗寺本店」です。

9年連続で食べログ百名店に選ばれ、普段は行列必至の人気店ですが、今回は平日の18時半ごろに訪れると奇跡的に待ち時間ゼロ。タクシーの運転手さんによれば、最近は中国からの来訪が減っており「今は狙い目」とのことでした。

名物の「鶏だく®」は、レンゲが立つと言われるほどの超濃厚スープが特徴。それでいて後味は驚くほどスッキリで、唯一無二の一杯です。今回はそんな鶏だくと玉子かけご飯のセットを味わってきました。

鶏だく|レンゲが立つほど濃厚で圧倒的ビジュアル

今回注文したのは、極鶏®の代名詞ともいえる「鶏だく®」。

運ばれてくるや否や、まず目を奪われます。表面は濃厚という言葉を超え、ほとんどペースト状。レンゲを差すと、ゆっくりと、ゆっくりと沈んでいくほどの密度で、写真からもこの凄みは伝わるはずです。

スープの色は淡い茶色で、鶏の旨みがギュッと凝縮された印象。ひと口すすると、口の中いっぱいに鶏の香りと甘みが広がり、「これ、もう飲む鶏だ」と思ってしまうほど。濃厚なのに雑味がなく、後味に重さが残らないのが驚きで、レンゲを進める手が止まりません。

麺は中太のストレート。濃厚スープによく絡み、もちっとした弾力が食べ応えを引き立てます。中央にはシャキシャキの白髪ねぎ、サイドには太めのメンマ、そして厚切りのチャーシュー。特にチャーシューは箸を入れると優しくほどけ、脂の甘みがしっかり感じられるレベルの柔らかさで、濃厚スープとも相性抜群でした。

玉子かけご飯セット|〆に最高

セットの玉子かけご飯は、ラーメンに負けない存在感。中央にきれいなくぼみが作られ、そこへ鮮度抜群の卵を落とせる状態で運ばれてきます。黄身は濃いめのオレンジ色で、見るからに濃厚。

さらに添えられているのが、ごま油の香りがふわっと立つ「ほぐし鶏」。そのまま食べてもおいしいほど旨みが詰まっていて、TKGの格を一段上げてくれる名脇役です。

ここに、玉子かけご飯専用のだし醤油をほんの少し垂らすと、味が一気にまとまり、コクと甘みが引き立ちます。濃厚な鶏だくスープを食べたあとでも不思議と重くならず、むしろスルスルと箸が進む別腹系の美味しさ。

濃厚ラーメン→まろやかTKGという流れは、極鶏®をより満喫できる黄金コンビでした。

店内はコンパクトながら活気があり、回転率も良好

極鶏はカウンター中心のつくり。席数は多くないものの、店員さんの動きが機敏で回転率が良く、想像以上にスムーズに案内されます。一杯ごとに丁寧に仕上げているのが分かる雰囲気で、ラーメン好きとしては安心感があります。

また、カウンターに置かれた調味料やティッシュなどの小物が整っており、濃厚スープで口周りが汚れても気兼ねなく拭けるのが地味に嬉しいポイントでした。

おわりに

極鶏の「鶏だく®」は、ただ濃いだけのラーメンではありません。鶏の旨みを限界まで引き出し、濃厚でありながら後味を軽やかに仕上げた、まさに唯一無二の一杯でした。レンゲが立つほどの密度には驚きますが、それを一口含んだ瞬間に感じる“重さのなさ”こそが、この店の技術の高さを物語っています。

濃厚スープと中太麺の絡み、分厚くほどけるチャーシュー、ごま油香るほぐし鶏を添えた玉子かけご飯、どれも完成度が高く、一つひとつの味が全体を支えるように調和していました。食べ進めるほど満足度が増していく構成は、こってり好きにとっては天国のような体験ですし、普段こってりを食べない人にとっても「これは別格」と感じさせる魅力があります。

行列必至の人気店ですが、今回のように平日の夜は比較的入りやすいタイミングもあるようです。一乗寺でラーメン巡りをするなら、極鶏®は間違いなく外せない一軒。京都観光の途中に立ち寄っても、わざわざ一乗寺まで足を運んでも、その価値は十分すぎるほどあります。

麺屋 極鶏® 一乗寺本店

住所:京都府京都市左京区一乗寺西閉川原町29-7
営業時間:11:30~22:00
定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日お休み)
電話番号:075-711-3133

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この記事を書いた人

宮崎 千聖

兵庫県在住のフリーランスライター。10歳まで姫路市で過ごし、11歳から現在に至るまで加古川市で暮らしています。兵庫歴は25年。海と山に囲まれた遊び場の宝庫・兵庫の魅力を存分にお伝えします!

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