
奈良県天理市の中心部、
JR・近鉄天理駅から徒歩数分の場所に店を構えるケーキ屋「菓子工房 マリアージュ」。
シンプルでありながら記憶に残る味わいを守り続けてきたこの洋菓子店は、世代を超えて地元の人々に親しまれてきました。季節の素材を活かした定番スイーツから、誕生日や記念日を彩る特別な一品まで、日常の中にそっと寄り添う甘さを届けています。
地元の時間に寄り添う、街のケーキ屋

天理の街は、歴史と人々の暮らしが穏やかに重なり合う場所です。そんな街の一角で、「マリアージュ」のスイーツは長年、地域の人々のおやつや贈り物として選ばれてきました。
店頭に並ぶケーキは、華やかさを前面に押し出すものではありませんが、どこか懐かしく、気持ちをほっと和ませるやさしい甘さが印象的です。

店内はこぢんまりとしたアットホームな雰囲気。
ショーケースには、一つひとつ丁寧に仕上げられたケーキが並びます。
地元の人が日常の延長として立ち寄り、ケーキを選ぶ光景は、この場所で長年店を続けてきたからこそ、自然と根付いています。
世代を超えて長年愛される定番スイーツ
「マリアージュ」といえば、長年親しまれてきた定番スイーツの存在が欠かせません。
奇をてらわず、素材の風味を活かした素朴な味わいが特徴で、世代を問わず選ばれ続けてきました。
日常のおやつとしてはもちろん、記念日にも手に取られる理由は、その変わらないおいしさにあります。
まずご紹介するのは、特に常連客からの支持が厚いモンブラン。



栗の香りと上品な甘さのバランスが特徴の一品です。日本の和栗を使用し、素材本来の風味を大切にしています。季節の訪れを感じさせる存在としても親しまれています。
ペースト状になっている栗のクリームに包まれたスポンジはとっても柔らかく、中にもクリームと粒状の和栗が入っていて栗の美味しさを存分に堪能できます。
次にご紹介するのは、
外はさっくり、中には濃厚なカスタードクリームがたっぷり詰まったシュークリーム。


養鶏場から直接仕入れる卵を使用しており、コクのある味わいが楽しめます。毎日シュー生地を早朝に焼き上げ、その日のうちに提供するスタイルも、長年守り続けてきたこだわりです。
中には、どこか懐かしさを感じる素朴な味わいのクリームがたっぷり。
ひと口頬張ると、思わずほっと肩の力が抜けるような、至福のひとときを楽しめます。
そしてもう一品。
しっとりとしたスポンジに、軽やかな生クリームを合わせたロールケーキ。


創業当初からレシピを変えず、長く作り続けている定番の一品。
ふんわり軽い口どけと、やさしい甘さが特徴です。手に取りやすい価格なのもうれしいポイントです。
シンプルなロールケーキのほか、栗やいちごを使ったロールケーキもラインナップ。
ちょっとした手土産からお祝いのシーンまで、幅広く活躍してくれます。
「お客さんとの出会いを大切に」店主が語る想い

「マリアージュ」を切り盛りする店主が印象深く語るのは、創業当初から通い続けてくれている常連客の存在です。
店を構えたのは、2001年8月。
もともと調理師免許を取得し、当初は現在の店舗とは別の場所で、喫茶店を営んでいました。
「喫茶店をやるなら、テイクアウトできるものがあったらいいなと思ったのがきっかけでした」
そう話し、喫茶店オープン前からケーキ作りの修行を重ね、喫茶店開業時からケーキの提供も行ってきたといいます。

その後、天理の地で現在の店を構えてからは、ケーキ屋として歩みを続けてきました。創業当初は喫茶スペースも併設していましたが、時代や暮らしの変化に合わせ、現在はテイクアウト専門に。形を変えながらも、長年変わらずケーキを作り続けています。
店名の「マリアージュ」とは出会いや結婚という意味がありますが、
店主は「お客さんとお店との出会い」を大切にしたいという思いを込めて命名したそうです。

「ケーキを通して、人と人がつながるような場所でありたい」
そんな願いが、店名にも、日々の仕事にも表れています。
「最初は小さなお子さんの誕生日ケーキをご注文いただいていましたが、そのお子さんが成長し、結婚され、今ではお孫さんの誕生日ケーキを頼んでくださる方もいます」
ケーキ屋として過ごしてきた時間とともに、地域の家族の節目にも寄り添ってきたことを話す店主の表情からは、長い年月を重ねてきた実感がにじみます。

「できるだけおいしい状態で召し上がっていただけるよう、作りたてのものや、時間を置くと食べ頃になるものなどタイミングを考えながら提供しています」
毎朝ショーケースに並べるケーキも、創業当初から変わらず、
「お客さんが本当においしいと感じてくれること」を基準に作り続けているそうです。
特別な日だけでなく、何気ない日常の中でも選ばれる存在でありたい。
その想いが、今の「マリアージュ」を支えています。
長く続けることの価値を守る

一方で、こうした日常を守り続けることは簡単ではありません。近年は原材料費や光熱費の高騰が続き、地方の小さな洋菓子店にとって厳しい状況が続いています。
「正直、昔と同じ価格で出し続けるのは難しいです」
そう率直に語りながらも、店主はこう続けます。
「それでも、長年通ってくださっているお客さんの負担には、できるだけなりたくありません」
仕入れ方法や仕込みの工程を見直し、無駄を減らしながら、味を落とさずに提供できる方法を日々模索しています。派手な拡大や多店舗展開は選ばず、今の規模で無理なく続けていくことを大切にしてきました。

「細くても、長く続けていけたら。それが一番だと思っています」
価格を抑える努力の背景には、売上や効率よりも、顔の見えるお客さんとの関係を大切にしたいという姿勢があります。「マリアージュ」が変わらない味を守り続けている理由は、そこにあります。
天理で見つける、あたたかな甘さのひととき

自分へのご褒美や日々のおやつとして、家族の記念日として、誰かへの贈り物として。
「菓子工房 マリアージュ」は、天理の暮らしにそっと寄り添うケーキ屋です。
シンプルでやさしい味わいは、慌ただしい日常の中に、ほっとする時間をもたらしてくれます。
甘いひとときを求めて、地元の人が自然と足を運びたくなる。そんな存在として、これからも街に根を張り続けていく一軒です。
お店の情報
店名: 菓子工房 マリアージュ
住所: 奈良県天理市田井庄町565 金星ビル1F
アクセス: JR・近鉄天理駅より徒歩約5分
電話: 0743-61-3456
営業時間: 火〜日 10:00〜19:00(日曜日は18:30まで)
定休日: 月曜日
Instagram:https://www.instagram.com/mariage_tennri/
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