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フード  |    2023.11.17

坂の町で見つけた古民家カフェ【喫茶飴色】で味わい深いひと時を|北海道小樽市

北海道の観光地として有名な小樽市は、メジャーな場所ももちろん楽しいのですが、ふとした場所で思わぬ素敵なお店を見つける醍醐味にも溢れています。

今回は小樽市の坂の途中で見つけた素朴な古民家で営まれている「喫茶飴色」を、写真たっぷりでご紹介します。懐かしくゆったりとした魅力にぜひ触れてみてくださいね。

レトロでおしゃれ!飴色の色彩に満ちた喫茶店

小樽は運河も有名ですが、実は坂が多い町としても有名。にぎやかな繁華街もいいけれど、筆者はところどころ昔を感じさせる人気の少ない道を散策するのが趣味。今回は坂のほうに行ってみようかなと、気ままに小樽の坂を上り、ぐるりを見渡しました。

すると坂の途中に、とても趣のある古民家が見えるではありませんか。レトロな佇まいが素敵だなぁと、近づいてみると、玄関に「喫茶飴色」の文字が書かれた看板がありました。

こんな素敵な建物が喫茶店ならば入らぬ手はない!と、立ち寄ることを即決。

中に入ると穏やかな光の中、店名通り「飴色」の色彩に満ちた空間が広がっていました。さらに時を積み重ねたと思しき、趣ある家具や道具があちこちに置かれています。

せっかくの素敵空間。お客さんの邪魔にならないようにじっくりと眺めさせていただきました。

昭和の時代によく見かけたすりガラスは、懐かしさと共にアーティスティックな雰囲気を醸し出しています。

趣ある天井の梁は建物の歴史を伝えてくれます。

店内2

お店と同じく穏やかな雰囲気をたたえた店主さんにお話を伺うことができました。喫茶飴色はもともと焼菓子店として開店し、その後喫茶店として営業を開始したそうです。地元のお客さんはもちろん、札幌からのお客様も多いとのこと。

店内にはさまざまな本が置かれており、ふらりと立ち寄ったお客さんが、コーヒーを飲みながらゆっくり読書をしていくことも。

こちらは荷物入れとして使用されている籠。ところどころに古き良き時代を感じさせる品たちがそっと置かれているのがたまりませんね。

そしてこちらは足踏みミシンの台でしょうか。カタカタとミシンの動く音が聞こえてきそうです。

そして、なんと!お店はすべて店主さんが自分の手でリノベーションしたそうです。1番大変だったのは元々あった天井を壊す作業で、DIY好きな知人に協力してもらい行ったとのこと。

「長年の煤と埃が落ちて来て鼻の穴の中まで真っ黒になりました。もう二度とやりたくない作業です」と、話されていましたが、その苦労あってこそのぬくもり溢れる店内なのだと納得。

年代を感じさせる懐かしい家具の数々は、地域の人からもらったものもあるそう。懐かしさがにじみ出る空間は、いつまでもいたい居心地の良さで満たされています。

スコーンやパウンドケーキなど、素朴な焼き菓子がたくさん

お菓子1

店内では全粒粉等を使用した素朴な焼き菓子がたくさん販売されていました。身近な手に入りやすい素材で美味しく作ることを念頭において、店主さんが時間をかけて手作りしているそう。

筆者は実は全粒粉を使ったお菓子やパンが大好き。全粒粉スコーンを迷わず購入していただきました。サクサクとした食感と全粒粉の旨味が口いっぱいに広がって、うーん、とうなるやさしい美味しさでした。魅力的な焼き菓子たちをいつか全制覇することをひそかに心に誓います。

おすすめコーヒーは飴色ブレンド

そして、店内で頂いたスイーツはこちらになります。筆者の大好きなカボチャスイーツ「カボチャのシブーストタルト」

カボチャの味が濃厚で、それでいてあっさりとした甘みがカボチャ好きにはたまらない満足感!

コーヒーのオススメはフジタ君という若者に焙煎していただいている飴色ブレンドとのこと。深煎りですが、まろやかでこっくりしていてカボチャシブーストタルトにとてもよく合いました。

見てください。このずっしりとしたカボチャの重厚感。黄金色に輝く断面からは、美味しさと共に手間暇かけたぬくもりが伝わります。

飴色のやさしい時間を味わいに

店名の由来をお聞きすると「焼き菓子の色が飴色なのと、古い木製の道具や家具が好きなのですが、それらも飴色なので、そこから名付けました」と教えてくださいました。確かに「飴色」という言葉には、懐かしい時間を思い出させるノスタルジックで柔らかな響きを感じます。

さらに地元小樽の魅力については「私は埼玉県出身で、両親が共に小樽の人でして、子供の頃から小樽の街は素敵だなぁと憧れを抱いていました。憧れの小樽へ移住して5年目になりますが、今だにどこを歩いていても景色がロマンチックで心が躍ります。人がそんなに多くない所も魅力です。また自然も豊かですので、創造性も育まれている気がします」と語られました。

店内の隅々まで店主さんの想いが溢れている飴色のやさしさに満ちた喫茶店。小樽に行ったらぜひとも訪ねて、その味わい深さに触れてくださいね。

写真撮影:文

店舗情報


店名:喫茶飴色
住所:〒047-0038小樽市石山町42-13
営業時間:10時〜17時(冬季は変更する予定ですが、時間は未定です)
休日:月・火・水・木
駐車場有無:2箇所有ります(合計8台程)
SNS:Instagram @kissa_ameiro

※こちらの情報は2023年11月時点のものです。

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この記事を書いた人

小糸 あき

夫婦で50代からフリーランスになり北海道札幌で文工房という記事作成事務所を営んでます。ママンライター&パピーカメラマン。北海道という地域に根ざしながら、住む人や暮らしを応援したいと考えています。好奇心を持ち、常に挑戦する姿勢を忘れず、自然や人に寄り添った仕事をすることが目標。趣味は道の駅めぐりと図書館めぐり。

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