知っていましたか?実は東京でも、新鮮野菜が採れるんです。
西東京市には30軒以上もの農家があり、直売所もたくさん!畑のパワーと美味しい野菜が楽しめ、ベジ好きにはたまらない町。
この記事では、筆者が特に推したい「貫井農園」とその敷地内のキッチンカー「FioNuku」を特集します。
今回、貫井農園の長男であり、FioNukuシェフの貫井昭洋さんにインタビュー。野菜と食を愛する皆さんは、ぜひ最後までご覧ください。
西東京市に農家が多いワケ
西東京市には、なぜ30軒以上もの農家があるのでしょうか?
その理由は、地形と風土、歴史にあり。平坦な地形と豊かな土壌に恵まれ、野菜や果物が元気に育つ環境が整っています。中には江戸時代からの知恵を受け継ぎ、代々営んでいる農家も。
特に保谷エリアには、たくさんの農家と直売所があります。「今日はどの直売所で買おうかな?」という日々の楽しみも、西東京市ならでは!
畑の恵みがここに!FioNukuと貫井農園
地元民にも大人気の、FioNukuと貫井農園。西武池袋線の保谷駅からバスで12分と、少しの旅をしてでも訪れたくなる場所です。
その理由は、貫井農園で採れたばかりの新鮮野菜を、キッチンカーFioNukuで絶品パスタとして味わえるから!それでは、FioNukuと貫井農園にご案内しましょう。
FioNukuで味わう、ここだけの絶品パスタ
園内に入ると、イタリアンの良い香り!その正体は、キッチンカー「FioNuku」。
FioNukuの貫井昭洋シェフは、ここ貫井農園の長男として生まれ、野菜とともに育ちました。
なんと、五つ星ホテルのグランドハイアット東京、神楽坂のソプラアクアなど数々の名店で経験を重ねた方。
独立準備をしていた矢先、脳腫瘍が発覚。自分に合ったスタイルで働けるよう、キッチンカーの道を決意したそうです。
パスタは時期変わり。取材時は『揚げなすと万願寺とうがらしのプッタネスカスパゲッティ』(各1,100円/税込)が登場していました。
調理しているところを覗くと、なすと万願寺とうがらしのツヤが凄い!色が濃く、とても鮮やかです。
「キッチンカーは早めに提供しなくてはいけないので、しっかりと仕込みをしています」と貫井シェフ。
なすと万願寺とうがらしは素揚げし、ニンニクもあらかじめ炒めておく。乾麺は100gずつ水に漬け、短時間で茹であげる。ちなみに、一つのフライパンで最大3〜4人前まで作れるそうです。
そうこうしているうちに、手際よくパスタが出来上がっていきました。最後にオリーブオイルで仕上げ、完成です。さっそく頂きましょう。
一口目、野菜がウンマイ!!
野菜だけでこんなに旨味が出るとは、純粋に驚きです。味つけも絶妙で、塩分は控えめ。旨味のパンチがきいていて、最高なんですよ。
試作の際はシェフの両親が味見をし、率直に意見交換することも、美味しさのヒミツかもしれません。
さらに興味深いのは、季節によっては、西東京市の別農家(ファーム柳沢)の野菜を使うこともあるということ。
「季節によっては、貫井農園で採れる野菜が限られる時がある。そういう時は知り合いの農家さんにお願いして、分けてもらいます」とシェフ。
足りないものを分け合う文化が、FioNukuでは農家同士のコラボとなり、ここだけの味を生み出しているのですね。
晴れた日には、キッチンカー横のテーブルで食べることもOK!ステキなお皿に乗せられた絶品パスタを、のどかな畑を眺めながらいただく時間は、ただただ幸せ。これからの季節、秋の行楽にもぴったりです。
貫井農園の畑にいざ潜入!そこは野菜のオアシスだった
「野菜はこっちです^^」と、ほがらかな笑顔で案内してくれる貫井シェフ。
大人が走り回れそうなほど広い畑で、茄子やトマト、バジルにきゅうりにモロヘイヤなど、さまざまな野菜が育てられています。ここで採れた野菜は直売所で購入でき、FioNukuではパスタに変身。
この夏、太陽の下で育つ梨も見逃せません。梨は「根圏栽培」(根圏制御栽培)という方法で育てられています。
「土は植木鉢のようになっています。上からワイヤーで水と栄養をひき、下の土に届けているんです。管理がしやすく、収穫量も違いますね」
なるほど。農作物の栽培はただ美味しく作るだけではなく、効率も重要ということです。
農業といえば、人の手で育てるイメージがあります。でも実は、最近は若い人も農家を営んでいるように、少しずつ進化していて、より良く作るための工夫が続けられているのですね。
ベジライフがますます楽しみになる町
インタビューを通して感じたのは、令和の農業はただ栽培するだけでなく、柔軟でクリエイティブな仕事だということ。
FioNukuのキッチンカーはまさにそれで、さらに周りの農家との協力、効率的な栽培方法など、いろいろなアプローチで農業は進化しているのでした。
そう考えると、西東京市はこれからのベジライフがますます楽しみになる町。
そんなワクワク感と、格別の美味しさを届けてくれるFioNukuと貫井農園。野菜と食を愛する皆さんは、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう?
お店の情報
FioNuku
〒202-0013 東京都西東京市中町5-3-20 貫井農園敷地内
営業日時:ホームページまたは公式Instagramをご確認ください。
貫井農園
〒202-0013 東京都西東京市中町5-3-20
直売所の営業日時:上記FioNukuの公式Instagramをご確認ください。
参考文献
西東京市Web 「西東京ってどんなまち?」
https://www.city.nishitokyo.lg.jp/daisuki/donnamachi.html
西東京たっぷり畑の恵み 〜西東京農のあるまちサイト〜「西東京市の農家情報」
http://farm-nishitokyo-city.jp/farmers