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フード  |    2024.10.05

「薬局×カフェ」で生まれた健康拠点!薬局ハカラメディコが提案するライフスタイルとは?

千葉県流山市は、2005年のつくばエクスプレスの開業に伴う都市開発により、人口が増加している人気のエリアです。そんな流山市に、全国的にもめずらしい管理栄養士が常駐するカフェを併設した「薬局ハカラメディコ」があります。

一般的な薬局は、病院で処方された薬を受け取る場所です。しかし、薬局ハカラメディコでは2016年の設立以来、日常生活で健康を維持できるようなサポートも積極的に行っています。

カフェ併設の薬局というユニークなスタイルには、どのような思いがあるのでしょうか。代表の稲田 衣子(いなだ きぬこ)さんに、薬局ハカラメディコ設立の背景や今後の思いについて伺いました。

開放的な空間が広がる薬局ハカラメディコ

流山セントラルパーク駅の改札を出て左手に、薬局ハカラメディコはあります

薬局ハカラメディコは、流山セントラルパーク駅の目の前にあり、通りすがりにも目を引く開放的なデザインが特徴です。大きな窓から差し込む自然光が、室内を明るく照らし、訪れる人々を温かく迎え入れます。

右側に薬局、左側にカフェがあり、室内で行き来できる空間は地域住民の健康をサポートする場としての役割を果たしています。

「薬を提供するだけでなく、患者さんが心身ともにリラックスできる場所をつくりたいと考えました。ハカラメディコで過ごすひと時を通じて、健康管理をより身近に感じていただけるような空間を目指しています」と稲田さんは語ります。

安心を提供する専用ブースが設置された薬局

専用ブースにはイスが2脚あり、付き添いの方も一緒に座れます

薬局内には待合スペースがありません。その代わりに、パーティションで仕切られた専用ブースが設けられており、落ち着いた音楽を聞きながらリラックスして待つことができます。

設立時には厚生労働省からも取材を受けるほど、待合いのない薬局は革新的な試みでした。さらに、薬局の一角にはキッズスペースも設置されています。小さなお子さんが退屈しないように工夫されており、親子でも安心して過ごせる環境が整っています。

このように、ハカラメディコは患者さんが話しやすいようにさまざまな配慮がされており、コミュニケーションを大切にしていることが特徴です。

低糖質メニューがうれしい管理栄養士が常駐するカフェ

メディコ定食は品数が多く、満足度の高いイチ押しメニューです

薬局に併設されたカフェでは、管理栄養士が監修する低糖質メニューが提供されています。中でも人気のメディコ定食や薬膳チキンカレーは、栄養バランスを考えながらも、400〜540キロカロリーに抑えた健康的な食事が楽しめるのです。ほかにもハーブティーをはじめ、マフィンや豆乳プリンなども用意されており、近隣の方々に健康的な食事を楽しんでもらえる場として親しまれています。

「食事は健康の基盤です。私たちはハカラメディコを通して、患者さんが自然と健康を意識できるような場所にしたいという思いがあります」

ハカラメディコには、離乳食から介護食まで幅広い知識を持つ管理栄養士が常駐しており、薬局・カフェどちらでも食事に関する相談を気軽にできることが魅力です。

「食事を意識することで健康改善につなげてほしい」

稲田さんはハカラメディコの設立前から、患者さんに対して熱心に栄養指導をしてきました。

「でも、私自身が食事管理と運動を取り入れたダイエット経験をきっかけに、改めて『食べるもので体はつくられている』と気がついたんです。その時に、患者さんへの向き合い方が、ただ改善策を伝えるだけになっていたかもしれないと思い直しました。

もっと患者さんとコミュニケーションを深めて、より取り組みやすい方法で伝えたい。具体的にどのような食事がいいのかを提案したり、実際にカフェでそれを提供したりすることで、食事の重要性を実感してもらいたいと考えたんです」と、設立当初から変わらない熱い胸の内を稲田さんは語ってくれました。

ハカラメディコの根底にあるのは、「体に良い食事をし、健康を保てば薬は必要としない」という薬食同源の考え方です。そのため、薬に頼りすぎないように、食事を通して生活習慣全体を良くするサポートをし、患者さんの健康的なライフスタイルを提案しています。

地域に根ざした健康イベントで未来の健康を育む

天井にはイベントで使用するプロジェクターが設置されています

以前は、地域の方々が健康について学ぶ場として、1~2カ月に1回のペースで健康に関する講座が開催されていました。コロナ禍の影響で定期開催は難しくなっていますが、現在は市主催の健康イベントに場所を提供することがあるそうです。

「先日行われた認知症体験イベントは参加者の方々からも好評でした。VR技術を使って認知症の症状を疑似体験していただき、予防に役立つ食事についても紹介しました。これからも地域のつながりを大切にしながら、皆さんと一緒に健康づくりを進めていきたいです」

「患者さんの薬を適切に減らしていくことは、薬局全体の課題です」と話す稲田さん。地域住民とともにより良い健康生活を目指す取り組みは、薬局の枠を超え、地域全体の健康意識を高める役割を担っています。

食事と運動を通して健康な体づくりをサポートしたい

稲田さんは薬だけに頼らず、日常生活の中で健康を維持できるサポートを提供し続けたいという強い信念を持っています。

「これからも取り組みたいことはたくさんあります。例えば、薬局内で生活習慣病や糖尿病の検査をし、その結果に基づいた食事療法を提案すること。フィットネスバイクを導入して、患者さんと一緒にカロリー消費を確認しながら、日々の運動量の案内にもつなげたいと思っています。

コロナ禍で動きにくい部分もありますが、患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら、将来的には食事と運動の両面から健康を支えられる薬局を目指したいですね」

薬局ハカラメディコは、単に薬を処方する場所ではありません。心と体を整えるための「健康拠点」として、地域の人々に利用されています。

患者さんに自分の体を思いやる時間を過ごしてほしいという思いを胸に、これからも健康を支える薬局としての役割を果たしていくことでしょう。あなた自身の健康づくりの第一歩として、ぜひ薬局ハカラメディコを訪れてみてください。

薬局ハカラメディコ
Instagram https://www.instagram.com/hakaramedico_/
公式サイト https://hakaramedico.jp/
住  所 〒270-0152 千葉県流山市前平井177-1 プロシードTX流山セントラルパーク1F
アクセス つくばエクスプレス 流山セントラルパーク駅から徒歩1分
電話番号 04-7197-7112
営業時間 9:00~17:30
定 休 日 日曜・祝日

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この記事を書いた人

嶋田 ふみよし

千葉県在住の取材ライター。普段は人や企業の思いを伝えるインタビュー記事や、催しの魅力を伝えるイベント/体験レポートの製作をお受けしています。2016年から流山市に移り、その住み心地やすさにどっぷり浸透中です。オラが街をもっと知ってもらいたいという思いからMedeallのライターとして在籍。「こだわりや情熱を感じる!」「他の人におすすめしたい!」など、多くの人に知ってもらいたい地元のヒト・コトに焦点を当てて発信していきます。

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