
少し前までは、横浜と海老名を結ぶ神奈川のローカル線といった印象が強かった相鉄線。東急線やJR線と相互乗り入れが進み、さらに沿線では再開発が進んでいます。
なかでも横浜駅から約7分の場所にある「天王町駅」。線路を挟んで住宅街とビジネス街に分かれている印象が強い街でしたが、高架下にできた新しい施設「星天qlay 」を中心に街の風景が変わり始めています。
今回は、再開発が進む横浜の天王町の「星天qlay」の一角にあるクリエイター向けコワーキングスペース「PILE -A collaborative studio-(パイル)」を紹介します!
「PILE」って、どんな場所?

PILEは、2023年5月、相鉄線「天王町駅」高架下の施設「星天qlay」のエリア内にオープンしたコワーキングスペース。「星天qlay」は、高架下にAからEのゾーンに分かれていて、飲食店やカフェ、横浜国立大学の研究室などが軒を連ねています。

PILEは、“コワーキングスペース”と謳っていますが、一般的なコワーキングスペースとは少し違います。「新たな創造のための、自由な協働空間」がコンセプト。

パソコンでの作業以外にもものづくりができるよう、工具やミシン、大型プリンターなどもあり、デザイナー、アーティストなどのクリエイター向けのコワーキングスペースとなっています。

クリエイター向けとはいえ、Wi-Fi完備でパソコン用のモニターなども完備されているため、デジタル作業も可能です。一般的なコワーキングスペースは、主にパソコンで作業をする方向けのものであることが多いですが、「PILE」はパソコン作業以外のものづくりもできる、日本ではめずらしいタイプの場所。

24時間利用可能なアトリエ・作業場としてもオフィスのような仕事場としても活用できるコワーキングスペースです。
開放的な空間で生まれるものがある

コワーキングスペースでありながら、体を使ったクリエイティブな作業もできる空間となっているPILE。

高架下とは思えない高い天井。大きな窓から明るい光が差し込みます。広々とした空間にデスクやイス、工具置き場などがあります。レイアウトの変更がしやすいよう、テーブルには一部キャスターがついているとのこと。

故意に汚すことはNGですが、基本的にはキズや汚れを気にしない。と、絵を描く方や大掛かりなアート作品を制作する方にやさしいコワーキングスペースとなっています。

また、キッチンもあり、かんたんな料理もできます。ときには、PILEを利用している会員さんやスタッフさんがテーブルに座ってみんなでご飯を食べていることもあるそう。
この場所で出会ったアーティストさん同士がコラボレーションするなど、新たな作品や出会いを提供する場所にもなっています。
多彩なイベントで人がつながる

PILEはコワーキングスペースなので、会員になっている方のみが使える場所。ですが、毎月・第三土曜日には「PILE OPEN STUDIO|創作スペースPILEでDIYや工作を楽しもう!」と題したどなたでもPILEに入れる日があります。

「PILE OPEN STUDIO」では、スペース内にある工具や画材などを自由に使ってものづくりを体験したり、集まった方たちと交流ができたりなど、普段とちょっと違うことをしてみたい方や親子でも参加できるイベントです。

「PILE OPEN STUDIO」以外にも数多くのイベントやワークショップを開催。ものづくりだけでなく、これまでにトークショーやドキュメンタリー映画の上映会などが開催されました。
コワーキングスペースというと、大人が仕事をする場所といったイメージがありますが、大人だけでなく、子どもたちも参加できるようなワークショップがあるなど、地域に密着した活動をしています。

イベントは天王町や横浜市内に住んでいる方だけでなく、どなたでも参加できるので、興味あるイベントがあったら、ぜひ一度PILEに行ってみてくださいね。
次世代のアーティスト支援に力を入れている

さらにPILEでは、次世代のアーティストを発掘し、支援するプログラムを実施しています。その名は「PUSH FOR CREATION」。
2023年から開催されているプログラムで、「PUSH FOR CREATION」で選出されたアーティストは2025年11月に開催される「保土ケ谷高架下ART LINE」で作品が展示されます。

「保土ケ谷高架下ART LINE」は、「星天qlay」や、横浜ビジネスパーク内などで開催されるパブリックアートの展覧会。「PUSH FOR CREATION」アーティスト支援プログラムのフィナーレを飾るイベントで、天王町周辺が期間限定でアートに染まります。
今年の〆切は2025年7月18日。

選出された方は「保土ケ谷高架下ART LINE」に展示されるだけでなく、PILEで制作作業ができます。横浜エリアのアート・クリエイティブ分野で活躍する人々と交流できるなど、うれしい副賞もあります。
アート作品を制作されている、ものづくりをされている方は、ぜひチェックしてみてください。
まとめ

横浜・「天王町駅」の高架下に誕生した施設「星天qlay」。その一角にあるPILEは、一般的なコワーキングスペースとはひと味違う、ものづくりもできるクリエイター向けの協働空間です。

工具やミシンなどを備えた開放的な空間では、デジタル作業からアート作品の制作まで幅広い活動が可能。毎月第三土曜に開催される「OPEN STUDIO」は、どなたでも参加できるイベント。子どもから大人までクリエイティブな体験が楽しめます。
また、次世代アーティストを支援するプログラム「PUSH FOR CREATION」にも力を入れています。天王町から横浜のクリエイティブシーンを盛り上げる、注目のクリエイター向けコワーキングスペース「PILE」。
お近くに来られた際はぜひ、行ってみてくださいね。
取材場所:PILE – A collaborative studio –
住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134-9 星天qlayD-2
アクセス:相鉄線「天王町駅」から徒歩1分
営業時間: 24時間
スタッフ常駐時間 月-金 10時~18時
土日 10時~17時
定休日:祝日
ホームページ:https://pile.yokohama/
Instagram アカウント:https://www.instagram.com/pile_yokohama/
※休館日やイベントは変更となる場合がありますので、最新の情報は公式ホームページ、SNS等をご確認ください。
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