山口県岩国市には、ひときわ目を引くカラフルな公園があります。
2021年3月に開園した愛宕山ふくろう公園にお弁当をもって、子どもと一緒に実際に足を運んでみました。
わたしが訪れたのは平日のお昼だったので、ゆったりと遊ぶことができました。
遊具も充実していて、想像以上のクオリティで感動しました。
シンボルは巨大ふくろう!五感を刺激する大型複合遊具

公園の駐車場に車を停め、広場へ向かうと、まず目に飛び込んでくるのが、巨大なふくろうをモチーフにした大型複合遊具。
高さ13mにも及ぶその姿は圧巻の一言。
息子は到着するなり、大きな遊具に向かってワクワクしながら走り出しました!
赤や青、黄色といった原色がふんだんに使われたデザインは、大人のわたしも思わず心が躍ります。

遊具の内部は、冒険心をくすぐる巨大なアスレチックジム。
トンネルをくぐり、ネットの床を跳ね、壁を登り、いくつもの滑り台があって、飽きずにずっと楽しめます。
特に人気なのは、ふくろうの体から伸びる長いローラー滑り台。

私も滑ってみましたが、体重のせいかスピードがかなり出てスリリングでした(笑)
遊具広場の地面は、転んでも怪我をしにくいよう、クッション性のあるゴムチップで舗装されているのも嬉しいポイント。
また、フルーツの絵合わせができる知育遊具や、屋根付きの砂場、低い平均台など、小さな子どもたちの発達を促す工夫が凝らされていました。
このような細やかな配慮がある公園がもっと増えると、安心して子どもを思いっきり遊ばせられるので、本当に嬉しいと思いました。
2025年春に誕生!誰もが一緒に遊べる「インクルーシブ遊具広場」
この公園のもう一つの大きな魅力が、2025年の春に新設された「インクルーシブ遊具広場」です。
障がいの有無や年齢、国籍にかかわらず、誰もが一緒に遊べることを目指したこのエリアは、子どもたちの道徳観を育てるとても良い場所だと感じました。

広場の入り口には「ホーホーポップワールド」と名付けられたアーチがかかり、その先にはカラフルな遊具が並びます。
例えば、車いすに乗ったままでも楽しめるスロープ付きの複合遊具や、複数人で一緒に乗れる回転遊具、椅子型のブランコなどがあります。
地面からの高さが抑えられたトランポリンもあり、小さな子どもでも使いやすい設計です。
2歳の息子も喜んで飛んでいました。

また、言葉でのコミュニケーションが難しい子どもたちのために、指差しで感情や要求を伝えられるメッセージボードが設置されているのも印象的でした。

日本語と英語が併記されており、米軍岩国基地に近いという土地柄も反映されているのかもしれません。
実際に、様々な国の子どもたちが一緒になって遊具で遊び、自然に笑い声が生まれている光景は、見ていて心が温かくなりました。
夏場はとても暑いですが、ミストが噴霧されるベンチも設置されており、涼を取りながら少し休憩できる場所があるのは嬉しいポイント。
清潔なトイレはもちろん、おむつ交換台やバリアフリートイレも完備されています。
週末や祝日には、屋根付き広場の横にキッチンカーが出店することもあるそう。
「遊び場」だけじゃない。地域の安全を支える防災拠点としての一面も
愛宕山ふくろう公園は、子どもたちが楽しく遊ぶだけの場所ではないんです。
実は、大規模な災害が発生した際には、地域の医療・防災拠点として機能するという重要な役割を担っています。
公園は岩国医療センターといわくに消防防災センターに隣接しており、災害時には物資の輸送拠点となります。
公園内には自家発電設備や、100トンの飲料水と60トンの生活用水を確保できる耐震性貯水槽、マンホールトイレ、備蓄倉庫などが整備されています。

普段、休憩に使っているあずまやは、災害時にはテントに早変わりし、ベンチは炊き出し用のかまどになる仕掛けも備わっています。
このあずまやを見た時は、
「一見普通のあずまやなのに、こんな仕掛けが隠されているんだ!」と感動しました!
子どもたちの笑顔あふれるこの場所が、いざという時には地域の人々を守る避難所となるこの公園は、まさに地域の宝だなと思いました。
愛宕山ふくろう公園は、遊具の楽しさや設備の充実度はもちろんのこと、すべての子どもたちが楽しめるインクルーシブな思想と、地域を守るという役割もしっかり備わった、素晴らしい公園でした。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
施設情報
名称/愛宕山ふくろう公園
所在地/山口県岩国市愛宕町一丁目4番
利用時間/大型複合遊具 4月〜9月:9:00〜18:00、10月〜3月: 9:00〜17:00
公園内の散歩やジョギング等は時間外も利用可能
利用料/ 無料
駐車場/80台(無料)