地方創生メディア  Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

スポット  |    2025.10.01

関西を代表する林泉回遊式庭園・慶沢園で春翠の美意識に触れてはいかが?|大阪府大阪市

大阪の天王寺公園に慶沢園という庭園があります。もともとは住友家の本邸の庭園として造られていたものですが、大阪を代表する林泉回遊式庭園としても有名です。

1年ほどずっと工事で休園していたのですが、今年2025年の3月にようやくリニューアルオープンしました。今回は新しくなった慶沢園をご紹介します。

慶沢園ってなに?


慶沢園は大阪を代表する純日本風の林泉回遊式庭園です。

林泉回遊式庭園は、池を中心にし、その周囲に築山、島、滝、橋、茶室、あずま屋などを配置して、歩くとそれに合わせて景観を変え、様々な角度から庭園の景色が鑑賞できるように考えられた庭をいいます。

もともとは住友家15代当主吉左衞門(号は春翠)の本邸の庭園で、京都の平安神宮神苑など数々の有名な庭を作り上げた造園家小川治兵衞(号は植治)の作品なのですが、その後、大阪市に寄贈され、大阪市の指定文化財となり、市民の憩いの場となっていました。

1年ほど工事で休園していたのは、隣接する大阪市立美術館で開園以来の大改修工事が始まり、それに伴って、慶沢園も美術館との一体化を目指して工事をすることになったからです。

大阪市立美術館は住友家の本邸跡に建てられていたため、リニューアルした後は、かつて本邸の書院から慶沢園が眺められたように、書院跡に建てられた美術館のテラスから慶沢園が眺められるようになりました。慶沢園自体も樹木の仕立て直しや園路整備が施され、より美しい庭園に生まれ変わりました。

春翠の美意識が集結

慶沢園の見どころは何といっても、元の当主である住友春翠の美意識を形にした庭園であるということです。

春翠は関西でも有数な美意識が高い人と言われていて、美術、建築、そして庭園にも深い造詣がありました。そんな春翠がことさらこだわった庭園が慶沢園で、彼は慶沢園を作るために各地の庭園を視察したともいわれています。

春翠と植治がタッグを組んで作った庭園は、当時でもかなり瀟洒な雰囲気だったのではないかと思います。その美意識が、整備したり、リニューアルしたりして、時代を経た今でも脈々と受け継がれているのはすごいことですね。

こちらが庭園の様子です。バックは天王寺らしく高い高層ビルが見られます。

きれいに整備された園路が庭園全体に広がります。池を中心に回遊して、様々な景色を楽しんでみましょう。

天王寺は大阪の3大都市の1つと言われていますが、慶沢園はそんな都会の喧騒の中にありながらも、静かな時が流れる緑豊かな場所です。

大阪旅に疲れたら、是非慶沢園でゆっくり心を落ち着けていってはいかがでしょうか?


「慶沢園」の詳細情報

住所:〒543-0063 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1 天王寺公園内
アクセス:JR、Osaka Metro「天王寺駅」より徒歩約5分、近鉄「大阪阿部野橋駅」より徒歩約15分
電話:06-7494-3583
開園時間:9時30分から17時(入園は16時30分まで)
※5月・9月の土曜日・日曜日・祝日は18時まで開園(入園は17時30分まで)
休園日:毎週月曜日(休日にあたる場合は翌平日)、年末年始(12月29日から1月1日)
※大阪市内に暴風警報が発令された場合は臨時閉園
入園料金
大人300円、大学生・高校生200円、小中学生無料、未就学児無料
※大阪市内在住の65歳以上の方は無料
※身体障がい者手帳などをお持ちの方は無料
※小中学生以下、大阪市内在住の65歳以上、身体障がい者は年齢等証明できるものの提示が必要。
※大阪市立美術館特別展観覧者への入園料値引き一律100円引き
※慶沢園券売所にて、特別展観覧券を提示した場合に適用
※団体割引との併用不可
慶沢園・大阪市立美術館 共通入場券:大人600円、大学生・高校生300円

記事をシェアする

この記事を書いた人

kisaragisyu

如月柊 大阪を中心とした京阪神、奈良を担当します。大阪に住んでいるからこそ知ることができる旬の情報を皆さんにお届けしたいと思います。是非、大阪に遊びに来てくださいね。

関連記事