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スポット  |    2025.10.28

小田急電鉄「もころん」デビュー2周年イベント|地方創生・子育て支援・観光をつなぐ人気キャラクターを徹底調査!【後編】

「もころん」ファンが大集結した、「2nd Anniversary in ロマンスカーミュージアム みんなであそぼう♪ 」のイベントレポートはこちら。

前編はこちら

小田急電鉄「もころん」デビュー2周年イベント|地方創生・子育て支援・観光をつなぐ人気キャラクターを徹底調査!【前編】

地方創生・子育て支援・観光をつなぐ「もころん」について徹底調査!

前編では、「もころん」2周年セレブレーションの様子をご紹介しました。後編では、「もころん」がどのように地域観光や沿線の活性化に関わっているのか、小田急電鉄の広報担当の方にお話を伺い、その誕生の背景や活動の広がりを探ります。

——「もころん」が誕生した背景や目的について、教えてください。

小田急電鉄では2021年11月に、子育て応援ポリシーを定め「こどもの笑顔をつくる子育てパートナー」であることを宣言しました。 「もころん」は、電車でのお出かけや沿線でのイベントなどをお客さまと一緒に楽しみ、笑顔を育む子育て応援マスコットキャラクターとして2023年8月23日、デビューしました。

「もころん」を通じたコミュニケーションにより、お客さまやお子さまにとってより身近な存在となるとともに、ポリシーに賛同いただけるさまざまなパートナーとの共創を広げたい思いもあります。

「もころん」は、うさぎをモチーフに、ボディにはブランドカラーの水色と、ロマンスカーで親しまれているオレンジを採用しています。鉄道会社「らしさ」をあまり感じさせないデザインだとよく言われますが、いつも身に着けているポシェットが実は、ロマンスカーをモチーフにしていて、ワンポイントとなっています。

——「もころん」がこれまでに地域や沿線に与えた反響や成果があれば、教えてください。

ありがたいことに、「もころん」も少しずつ知られるようになり、沿線企業を中心にさまざまな企業からコラボレーションや出展の依頼をいただいております。

今年は4月に地域連携の一環でユニクロ新百合ヶ丘エルミロード店リニューアルに合わせて、コラボTシャツやトートバッグを展開しました。好評だったことから、周年企画に合わせて再販していただいたほか、9月にユニクロ新宿東南口フラッグス店では新たにキッズ向けTシャツなどを展開していただいております。また、小田急百貨店の各店舗でもコラボフードやコラボ商品を提供いただきました。

画像:ユニクロ新宿東南口フラッグス店で販売中の「もころん」デザインTシャツ(新百合ヶ丘エルミロード店の商品は完売)

キャラクター雑誌『ね~ね~』にもご紹介いただき、「もころん」をきっかけに当社の子育て応援ポリシーを知っていただく方もいらっしゃいます。

子育てしやすい沿線づくりには、さまざまなパートナーとの協力、共創が必要だと考えており、「もころん」をきっかけに子育て応援の輪が広がることは喜ばしいことです。海老名駅前で当社が毎年開催している子育てイベント「おだきゅうFamily Fun フェスタ」に出展いただけるパートナーは年々増えております。同イベントでは出展団体のキャラクターが大集合するステージが見どころの一つになっており、もちろん「もころん」も登場し、お子さまたちとの交流を楽しんでおります。

—— 今回の2周年イベントには、どのような想いが込められていますか。

今年は「親子のお出かけがもっと楽しくなる」をテーマにデビュー記念日(8月23日) を中心とする前後4か月の長いセレブレーション期間を設け、さまざまなイベントを開催してきました。9月と10月に開催される、ロマンスカーミュージアムと江の島でのイベントは、中でも特別な記念イベントです。

ありがたいことに「もころん」のグリーティングにはいつも多くのお客さまがいらっしゃるのですが、少しでも多くのお客さまにお会いできるようにと工夫しています。海老名駅隣接のロマンスカーミュージアムで開催することで、天候を気にせず、小さなお子さま連れにも安心してきていただきたいと考えました。10月25日に開催される江の島のイベントでも、来ていただいたお客さまに一人でも多くお会いできるようにと、グリーティングには3つの時間枠を設けてそれぞれ当日先着制としています。

—— ロマンスカーミュージアムの来館者やファンの層について、どのように広がりを感じていますか。

ロマンスカーミュージアムは2024年、鉄道会社が設置する博物館として初となる「登録博物館」に登録されています。事業コンセプトとして「“子ども”も“大人”も楽しめる鉄道ミュージアム」、企画コンセプトとして「電車だけじゃない、ワクワクを。」を掲げており、鉄道ファンではない方にも楽しんでいただきたいと考えております。

「もころん」は、まさにこうした方たちと出会うきっかけとなっています。ロマンスカーミュージアムの来館者は家族連れが多いのですが、お子さま向けイベントを開催する際には、「もころん」のモチーフを使ったワークショップなどを検討するようにしています。「『もころん』に会えるからミュージアムに遊びに来ました」、「『もころん』グッズを買いに来ました」などと「もころん」を目的とする方々もいると聞いています。

—— ファンコミュニティの広がりが地域回遊や沿線利用に、どのようにつながっているとお考えですか。

「もころん」のファンコミュニティがどのように広がっているかについては、当社では詳細を把握しておりませんが、SNSのインスタグラム公式アカウント「FunFanおだきゅう」における「もころん」関連の投稿には、フォロワーのみなさまだけでなく、フォロワー以外の方々からも毎回多くの反響をいただいております。

フォロワーの方々からは、「もころんのイベントをきっかけに箱根の魅力に気づいた」「初めてロマンスカーに乗った」「子どもがお出かけを楽しみにしている」といった声も寄せられており、「もころん」ファンのみなさまが沿線でのお出かけを楽しんでくださっている様子がうかがえます。

また、今年は初めて、「もころん」を題材にした「もころんワクワクラリー」を沿線で開催していますが、多くのお子さま連れに楽しんでいただいており、おかげさまでエリアごとの達成賞については当初の予想を上回るかなり早いペースでお渡ししています。達成賞がなくなってしまっても、すべてのエリアを集めていただくとコンプリート賞の抽選に参加できますので、期間終了までお楽しみいただけたらと思います。お子さま連れのお出かけ、思い出作りを盛り上げるお手伝いができていたらとてもうれしいです。

—— 他地域のキャラクターや他社鉄道とのコラボレーションの予定、または可能性についてお考えはありますか。

沿線ではありますが、10月25日に江の島で開催予定のイベントでは、江ノ島電鉄の公式キャラクター「えのん」とのコラボレーションが予定されています。他社鉄道会社のキャラクターとは、前出の「おだきゅうFamily Fun フェスタ」をはじめ、さまざまな機会でともに活動しております。関西・四国方面の鉄道会社との共演もございます。また、小田急百貨店や本厚木ミロードなどにて、東京都交通局の「みんくる」「とあらん」や、さくらももこさん作の「コジコジ」との共演(今年1月) もさせていただいており、鉄道会社以外とのコラボレーションの機会も徐々に増えております。

—— 今後、「もころん」を通じて地域連携や沿線活性化に取り組んでいきたい展望があれば、お聞かせください。

子育て応援マスコットキャラクター「もころん」は、子育て応援を象徴するキャラクターです。「お出かけ好き」「みんなのおともだち」をコンセプトとしておりますので、沿線の活性化はもちろんのこと、沿線にとどまらず、どんどん活躍の場を広げてもらえたらと考えています。私たちも沿線企業はもちろんですが、そうでなくとも、子育て応援ポリシーに共感いただけるパートナーとはぜひ連携をしていきたいと考えております。

「もころん」が切り開く、新たな可能性と影響力

今回の取材で印象に残ったのは、「もころん」が鉄道会社のマスコットや子育て応援キャラクターにとどまらず、沿線外の企業や鉄道会社以外とのコラボレーションにも積極的に取り組み、既存の枠組みを超える影響力を持つ存在に成長しているということ。子どもから大人まで楽しめる催しやグッズ展開を通じて思い出づくりを後押しし、広い地域にファンコミュニティも広がっています。また、日本独自のマスコット文化の、経済的効果やPR活動での重要性も改めて実感しました。

今後も「もころん」は、様々な地域でのコラボや他社キャラクターとの共演など、幅広い活動を展開する予定。子育て世代や観光客にとって、より身近で親しみやすい存在として、沿線や地域全体の魅力を伝えていくことが期待されます。

「もころん」の最新情報を知りたい方は、小田急の子育て応援ナビ「FunFanおだきゅう」内の「もころんの部屋」や、「FunFanおだきゅう」公式SNSをチェックしてみて下さい。

・もころんの部屋:
https://www.odakyu.jp/oyako/mocoron/

・「FunFanおだきゅう」Instagram:
https://www.instagram.com/funfan_odakyu/

■ロマンスカーミュージアムの情報

公式ホームページ:https://www.odakyu.jp/romancecarmuseum/

公式Instagram:@romancecar_museum

住所:神奈川県海老名市めぐみ町1-3(小田急線海老名駅隣接地)

営業時間:10:00〜17:00、毎週火曜日休館

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この記事を書いた人

神楽 直子

神奈川県海老名市在住のフリーライターです。海外3カ国で暮らしてきましたが、地元・神奈川が大好きです!海老名市を中心とした県央地区の「オンリーワン」な物語を丁寧に取材し、読者の「行ってみたい」「応援したい」という気持ちを引き出す記事をお届けします。

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