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スポット  |    2026.07.03

【愛知県名古屋市】覚王山の花屋「SAISON」|季節の花を、愛知の産地で選ぶ楽しみ【あいちの花】

名古屋市千種区の覚王山は、歴史ある寺院と個性的なショップが並び、散策しながら季節の気配を感じられる、落ち着いたエリアです。

その覚王山・姫池通に、「SAISON FLOWER&LIFESTYLE(セゾン フラワーアンドライフスタイル)」が2025年12月にオープンしました。

「SAISON」はフランス語で“季節”。
「愛知で育った花を、愛知で楽しむ」をコンセプトに、生産者の想いとともに、花の魅力を伝えています。

花を飾ることで季節を感じ、地域とつながる——そんな”花のある暮らし”を育む場所です。

SAISONが提案する産地で選ぶ”という視点

愛知県は、1962年から花き産出額で連続日本一を誇る“花の王国あいち”。

地元に住んでいても意外と知られていない、この地域の“ナンバーワン”です。温暖な気候や施設園芸の発展、生産者の技術が重なり、菊・バラ・カーネーションをはじめ、多彩な花が育っています。

あじさい
【愛知県産】この日店先をやさしく彩っていたのは、鈴木農園さんのオリジナルあじさい。

SAISONの店主・浅井さんも、愛知の花の魅力を実感したひとりです。

浅井さんは東京で働いていた頃、店舗ごとに仕入れを行う花屋の会社に勤め、地域のお客様に合わせて花を選ぶ視点を身につけました。産地ごとの特徴に触れる機会も多く、そこで出会った愛知県産の花はどれも質の高いものばかりでした。地元を離れて初めて「愛知の花っていいな」と感じたといいます。

SAISONでは、愛知県産・国産の花を中心に「この土地で育った花を、この土地で楽しむ」価値を大切にしています。ご自宅用はもちろん、地域のお店でも飾られ、鮮度の良さから「長く楽しめる」と評判です。

2026年の母の日のカーネーションは、すべて愛知の同じファームから仕入れたもの。輸入品が増える時期でも、県内産にこだわったことで輸送負担が少なく、花が大きくひらいた美しい状態で届けられました。

「花を飾ることが、地域とつながる小さなきっかけに」──SAISONは、産地で選ぶ花の楽しみ方とともに、季節のおすすめの花を店頭やInstagramで発信しています。

地元の花だと思うだけで、どこかうれしい。産地を意識して選ぶと、花への愛着が不思議と深まっていきます。

覚王山で花屋をひらくまで

名古屋市出身の浅井さんは大学卒業後に上京。東京の花屋で約10年働いたあと、お子さんの小学校入学を前にUターンしました。市場や生活に近い地域で物件を探し始めましたが、なかなか条件に合う場所は見つからず。そんな中、範囲を広げた覚王山で現在の店舗と出会いました。静かな住宅街でファミリー層も多く、SAISONの雰囲気とも相性が良いと感じたそうです。

お店は深いグリーンを基調に統一。花を引き立てる落ち着いた色みで、リボンやラッピング、小物、ゴミ箱に至るまで、自然界を意識した少しずつトーンの異なる緑尽くしです。緑を目印にお店を探してしまうほどで、思わず“緑の花屋さん”と呼びたくなる世界観が広がっています。

緑尽くしの内装の様子
店内の壁もグリーンに塗装。訪れたら、微妙な色の違いを感じてみて。

東京では室内に花を飾る文化が根付いていましたが、庭付き住宅が多い愛知では花苗が主流です。それでも、お店を始めてみると切り花を手に取る方も意外と多く、暮らしに取り入れやすい花を届けたいと話します。

SAISONは花屋では珍しく「あいちスタートアップ創業支援事業費補助金(起業支援金)」に採択され、地元に貢献したいという想いが開業へ踏み出す力にもなりました。現在は愛知の花を定期的に楽しめるサブスクも展開しています。

季節の旬と愛知の手しごとに出会える花屋

SAISONでは、少しずつディスプレイを変え、毎日来ても楽しい店づくりを心がけています。

中区大須観音近くの花卸に足を運ぶ日も多く、その時々の新鮮な花を仕入れています。花の旬は2週間ほどで移ろい、お店を訪れるたびに違う季節に出会えるのも魅力です。特に物流が動く月曜と金曜は種類がぐっと増え、店内がいっそう華やぎます。

枝もの専門の仲卸から、少し変わった草花を選ぶのも好きだといいます。東京ではあまり見かけなかった“規格外の曲がった枝もの”に出会えるのも、生産地に近い名古屋ならでは。

枝ものが印象的な大人かわいい花

店内には、派手すぎず暗すぎない「大人かわいい」色合いの花がそろいます。

大人かわいい色味

花を彩る地元愛知の作家もの

店内には、愛知ゆかりの作家による雑貨も並びます。大府市出身の陶芸家がつくるサボテンフォルムの鉢は、トップのパーツを外すと一輪挿しにもなる、遊び心のある作品です。

花と一緒に贈れるレターセットやメッセージカードも名古屋の作家さんのもので、こちらも人気を集めています。

レターセットやカード
季節の花やバレエモチーフがかわいいレターセットとポストカード。SAISONの花との相性もぴったり。
メッセージカード

店内や地下スペースでは、定期的に絵や写真の展覧会も開かれ、花とアートがゆるやかに交わる場所。お店全体が、愛知の季節と作り手の感性が重なる空間です。

日常に花を取り入れる多様なレッスン

レッスン風景

暮らしに花を迎え入れるきっかけとして、「季節の花クラス」(中学生以上大人の部)と「親子花育教室」も行われています。どちらのレッスンも旬の花にフォーカスし、店頭から好きな花を選べるスタイルです。同じ花でも、どの品種を選ぶかで印象が変わるため、自分の好きな雰囲気に仕上がります。

レッスン風景・作品

なかでも「親子花育教室」では、花を選ぶところから、触り方・取り方まで丁寧にレクチャーします。花瓶付きで、水をくむ、掃除をする、ゴミを捨てるなど、一連の流れを子ども自身の手でひとつずつやってみます。

「帰宅後も自分でお水替えをしている」という声もあるなど、植物を愛でるきっかけにもなっています。男の子も女の子も、将来花屋で花を買う体験へとつながる、小さな“種まき”の時間です。

オリジナルのワークシートに並ぶ、かわいい丸。

ペットと季節の花の写真撮影会も大変好評。花冠をかぶったワンちゃんの姿はかわいらしく、本物の花だからこそ自然で素敵な写真が撮れると人気で、「次回もやってほしい」との声が寄せられています。

愛知の花と暮らす、ちょっと豊かな日々

SAISONは、季節の花を生活の中で楽しめるお花屋さんです。

花は1本から購入でき、価格も200〜300円からと手に取りやすいのも魅力。深いグリーンの店構えから高級店に見られることもありますが、実は気軽に立ち寄れるお店です。

配達やオンラインショップでの購入、宅配便の利用も可能なので、忙しい日や遠方の方でも、花のある暮らしを楽しめます。

季節のレッスンやキッズ向けの花育教室、ペットやランドセルとの撮影会など、花を日常に取り入れる体験も豊富です。また、1つの花に特化したフェア(ひまわり、チューリップなど)や、8月には花と生き物をテーマにした展示も予定されています。

愛知県産・国産の花の魅力が、暮らしにぽっと明るさを添えてくれます。

店舗情報

店名:SAISON FLOWER&LIFESTYLE(セゾン フラワーアンドライフスタイル)
住所:愛知県名古屋市千種区姫池通3丁目4-2
   OLD&NEW 1A
電話番号:052-766-7487(営業時間中のみ対応)
メール:info@saison-nagoya.com
営業時間:11:00~17:00
定休日:日曜日・祝日
※営業日時について詳しくはInstagramまで
公式サイト・オンラインショップ:https://saison-nagoya.com

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この記事を書いた人

やまぐちゆかり

生粋の名古屋人ライター。地域の日常に息づくストーリーを、暮らしの視点から記事にします。趣味はまちあるきと甘いもの。一児の母。

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