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スポット  |    2023.11.15

子どもも大人も集う場所!アナログのコミュニケーションを大切にする「駄菓子屋 笑話」|静岡県浜松市【前編】

色とりどりのお菓子が並び、子どもたちの社交場であると同時に、大人も含めた地域のコミュニティーでもあった駄菓子屋さん。
特に静岡は、独自の駄菓子屋文化があることでも知られています。

お菓子だけでなく静岡おでんなどの軽食も楽しめる【駄菓子屋 笑話(しょうわ)】は、まさに静岡の駄菓子屋さんそのもの!
お子さんと一緒に訪れたい方だけでなく、駄菓子屋さんへ行ったことがなく一度体験してみたいと思っている方や、静岡の駄菓子屋さんに興味のある大人の方々にもおすすめです。

今回は、ご主人の粂田(くめた)弘司さんからお伺いできたお話とともに、【前編】【後編】に分けて【駄菓子屋 笑話】の魅力をご紹介します。

駄菓子屋 笑話

駄菓子屋 笑話は、静岡県浜松市中区の住宅街にお店を構えています。

「駄菓子屋さんがここにあるといいなという場所が、浜松の佐鳴台(さなるだい)だったんです」と話す粂田さん。
近くには小学校や幼稚園があり、子どもたちが続々と駄菓子を買いに訪れます。

「オープン当初は子どもが多かったんですが、今では逆転して大人のお客さまも多いです。
最近では大人が座っていると、子どもたちが遠慮して席を変える場面もよく見ますね」

外が見えるカウンター席では、食事をしながら談笑している男性3人の姿も。

駄菓子屋といえば子ども!というイメージがありましたが、【駄菓子屋 笑話】は子ども連れの方はもちろん、大人も気負わず訪れることができるお店です。

所狭しと並べられた駄菓子たち

「””分で””かす”ドア”です」とおちゃめな貼り紙がされたドアを開けると、すぐに目に飛び込んでくるのがたくさんの駄菓子です。

「ここまで駄菓子を揃えているお店は少ないと思いますよ」と、粂田さんは自信を持って話します。
「コンビニやスーパーには置いていない商品もたくさんあります。
そこがいいって子どもたちには言われますね」

子どもでなくとも、思わずワクワクしてしまう光景です。

おもちゃも充実!

昭和レトロなディスプレイ

店内のいたるところには、黒電話にラジオ、5つ玉のそろばんなど、今では珍しい昭和レトロなアイテムが飾られています。

「お店の名前が”しょうわ”ですからね。
昭和を文字っているので、昭和の雰囲気を出したいなと思って飾っています。
僕が集めたアイテムもありますが、中にはお客さまが”こんなものがあるよ”って持ってきてくれることもあるんですよ」

メニューの上にも!

お店に漂うどこか懐かしい雰囲気は、ご主人の粂田さんがお客さまとともに作ってきたもの。
ぜひ実際に足を運んで体感してくださいね。

静岡の駄菓子屋には欠かせない「静岡(しぞーか)おでん」

お店の中央に用意されている静岡おでん

粂田さんは、独自の駄菓子屋文化が根付いた静岡市のご出身です。

同じ静岡県内の浜松市と静岡市ですが、かつて遠江(とおとうみ)と駿河(するが)に国が分かれていました。
現在でも方言や風土などに違いが見られます。

浜松市にいながら静岡市方面の駄菓子屋文化を体験できるのも【駄菓子屋 笑話】の魅力です。

※静岡の駄菓子屋文化は、東は由比や蒲原、西は掛川周辺までの広範囲で見られます。

黒はんぺんに牛すじ、大根など具材は18種類

1本税込80円なのも嬉しい

駄菓子屋でおでんを販売するのは、静岡駄菓子屋文化の特徴です。

黒いおつゆに串に刺さった具材が入り、具材によってだし粉や青のり、甘味噌をかけて食べます。
静岡おでんと言えばの黒はんぺんや志のだ巻きは、他県では食べられない具材です。
玉子や大根などの定番商品も、黒いおつゆの中でおいしそうな濃い色をしています。

「黒はんぺんや牛すじを1本食べて、追加で2本3本と食べる方もいらっしゃいますよ」

毎日粂田さんが仕込んでいるという静岡おでん。
「出る数を予測して作るため、売り切れるのではないかとヒヤヒヤします」という言葉に反して、粂田さんは嬉しそうに話します。

静岡おでんの特徴、濃いおつゆ

静岡おでんの配置図や食べ方まで、ご主人の優しい気配り

静岡おでんは、濃いおつゆも特徴のひとつです。
特別に味見させていただくと、見た目のイメージとは異なり、あっさり飲めてしまって驚きました。
野菜、肉、魚などそれぞれの素材が奥行きを与え、深く複雑な味わいです。

「毎日味が違うんですよ」と粂田さんは語ります。
「おだしは素材から溶けて出てくるので、その日に入れた具材の種類や量によって違いが生まれます。
調味料だけでは絶対に出せません。家庭では真似できない味だと思います」

もちろん持ち帰りも可能。専用の容器もありますが、タッパーやお鍋を持ってくると便利です。

「持ち帰りのお客さんに、おでんのおつゆをたくさん入れてあげるんです。
具材を楽しんだ後はうどんを入れると絶対おいしいですよ」と、おすすめの食べ方も教えてくださいました。

静岡おでんといえばかき氷!?

静岡おでんに関してお話を伺っていると、粂田さんは「静岡市はかき氷はおでんとセットなんですよ」と話してくれました。

「浜松市では一般的ではないかもしれません。
しかし、静岡市方面ではおでんを食べて体が熱くなると、冷たいかき氷が食べたくなるのは当たり前なんです。
なので、1年中おでんもかき氷も販売しています」

「時間はかかりましたけど、浜松でも広まりつつあると感じています」とお伺いした直後、なんと静岡おでんを食べていたお客さまが、追加でかき氷を注文するところに遭遇!
「ね?」と得意げにキッチンスペースへ入っていった粂田さんの笑顔が印象的でした。

実際に静岡おでんを食べ、かき氷に手をのばしたくなる心理を体験してみるのも、面白そうですね。

子どもから大人まで地域の人々に愛される【駄菓子屋 笑話】の魅力は、静岡おでんだけではありません。
【後編】ではもうひとつの看板メニューと、粂田さんから伺った令和だからこその駄菓子屋さん像についてご紹介します。

駄菓子屋 笑話

住所:静岡県浜松市中央区佐鳴台3丁目28-18
アクセス:
【車】浜松西I.C.より約20分
【バス】浜松駅北口バスターミナルより遠鉄バスに乗車
「佐鳴台小学校」下車(大人250円)、徒歩約1分
電話番号:053-489-4766
営業時間:11:00~18:30(平日は14:30~16:00頃まで一時閉める可能性あり)
定休日:毎週火・金曜日(祝日の場合は営業)
駐車場:店舗前に4台
注意事項:ご主人ひとりで切り盛りしているため、調理に時間がかかる場合があります。

※遠鉄バスではPASMOやSuicaなどは使用できません。
小銭のご用意をお願いします(車内で両替可能)。

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この記事を書いた人

中村 ことは

パン職人ライター。趣味は旅行・神社仏閣巡り・着物。 歴史が感じられるものや場所、職人の技がきらりと光る工芸品も大好物です。 関東、フランスを経て地元・静岡にUターンしました。 静岡県西部を中心に、私だからこそ紹介できる魅力を発信していきます。

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