宮城県鳴子温泉郷には、川渡・東鳴子・鳴子・鬼首・中山平の5か所の温泉地があり、それぞれ個性豊かな風情や泉質が魅力です。
今回、温泉好きの私が初めて訪れた中山平温泉の「あすか旅館」では、無色透明のしっとりしたお湯で肌もつるつる、物静かなオーナーさんとの会話にもたいへん癒され、心も体も温まりました。
「あすか旅館」は、かなり奥まったところにありました
中山平温泉の温泉宿はそれぞれが源泉となっており、違った泉質や湯の色が楽しめるため、過去にも幾度となく利用しています。
国道47号から、かなり奥に入った所にあるこの温泉は、知る人ぞ知る穴場の温泉といえるでしょう。
「飲める温泉」の看板を、左に急カーブすると、まもなく「あすか旅館」が見えてきます。
積雪が多い時には、さらに道幅が狭まるため、路肩には注意が必要です。
玄関に足を踏み入れると、まるで昭和なレトロ感
初めての場所は、建物の外観を見たり、エントランスに入ったりした瞬間にワクワクします。
昭和時代に幼少期を過ごした方なら「昔どこかで見たなぁ」と思うような、熊のはく製や商売繁盛の木彫りのえびす様がお出迎えしてくれます。
初代オーナーは、約80年前にこの温泉を開業したそうですが、歴史を感じる柱時計は、いったいどれくらいの時を刻んでいたのでしょう。
受付で大人1人600円の料金を支払って、風呂場に向かいます。
廊下の壁には地元温泉のPRポスターが貼ってあり、玄関の手ぬぐいも、さりげなく宮城鳴子温泉郷中山平温泉をアピールしていました。
「あすかの湯」はサラっとしていてお肌にも良い感じ
脱衣所のプレートも、最近ではあまり見かけないひもでつるすタイプです。
源泉かけ流しで無臭・透明なとろみのあるお湯の泉質は、アルカリ性単純温泉です。
ほぼ、貸切状態で贅沢な入浴時間を満喫。何度か出たり入ったりを繰り返していると、全身の肌がしっとりするのを実感できました。
もともとは露天風呂も営業していたそうですが、2022年震度5の地震で破損し、職人さんが高齢なため、復活は未定とのことでした。
これほど良質な温泉の露天風呂には、ぜひ入ってみたいと思いました。どうにかして、露天風呂を再開できる方法はないものでしょうか。
「飲める温泉水」はやわらかくで飲みやすい
この蛇口からは、飲水可能な温泉水が出ており、ほんのり甘みを感じるまろやかな水は、入浴後の乾いたのどをうるおします。
オーナーさんの優しい心配りにもほっこりしました
駐車場に車を停めたときには、わざわざ建物から出てきて出迎えていただきました。
宿泊客の対応でお忙しい中、帰り際にも声をかけていただき、短い時間でしたが「あすか旅館」の今と昔の話を聞くことができで、とても感謝しています。
まとめ
今回、偶然にも見つけた趣のある「あすか旅館」の温泉は、上質なお湯とオーナーさんのお人柄が魅力的で、また訪れたくなる温泉でした。
ノスタルジックな昭和の雰囲気を感じたい方にも、おススメの場所です。
少し奥まで車を走らせて、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
「あすか旅館」の情報
〒989-6832 宮城県大崎市鳴子温泉星沼68-1
営業時間:8時30分~16時
電話:0229-87-2131
FAX:0229-87-2871