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もの・こと  |    2025.06.30

町田市藤の台団地の静かな拠点『シェアオフィス間』で集中する時間を!

「テレワークや試験勉強、どこでやれば集中できる?」と悩む人は多いだろう。そんなときに足を運んでほしいのが、町田市の藤の台団地ショッピングセンターにある『シェアオフィス間(あいだ)』である。

オーナーの武藤さんは、地元出身でシステム会社勤務の経験を持つ人物。団地のショッピングセンター内に、シェアオフィスを立ち上げた経緯について伺った。

団地ショッピングセンター内にある『シェアオフィス間(あいだ)』とは?

画像:テーブル席に使用している可動式の仕切り

大きな窓がある明るい室内。ウッディ調のインテリアと白い壁が、おしゃれで落ち着いたカフェのような雰囲気を醸し出している。ここは東京都町田市、藤の台団地ショッピングセンターにあるシェアオフィス。

カウンター席は透明な板で仕切られ、テーブル席には可動式の仕切りが設けられている。オーナーの武藤さんのアイデアにより、一人で集中したい方にも、複数でミーティングや勉強をしたい方にも対応できるように工夫が凝らされた机だ。

一人分のスペースは、カウンター席で横85cm、テーブル席で横105cmと、パソコンや参考書を広げても十分な広さが確保されている。心が落ち着く場所で、勉強や仕事に集中できそうな室内。

内装は「全体のデザインはプロにお任せしつつ、木目調を基調とした色使いと白い壁にはこだわりました。フィンランドに行ったとき、木目調と白のインテリアを多く見かけて、落ち着いていていいなと思ったんです」とのこと。

武藤さんは海外旅行が好きで、会社員時代は夏休みなどの休暇を利用して年1回は出かけていたそうだ。特に印象に残っているのが、フィンランド。「人との距離感がちょうどよくて、食べ物も口に合った」と教えてくれた。

『シェアオフィス間』の料金

大きな窓に面したカウンター席

武藤さんが立ち上げた、この施設の料金体系を見てみよう。(2025年6月現在)

引用:シェアオフィス間ホームページ

料金は30分毎に計算されるため、短時間の利用も可能だ。さらに、中学生・高校生・大学生には、学割料金も設定されている。定期テスト前や受験シーズン、夏休みには学生も頻繁に利用しているという。

ただのシェアオフィスではない!プラスαの価値

なぜ、団地ショッピングセンターの中でシェアオフィスを営業しているのか聞くと、武藤さんは「確かに、人が集まる駅前にオープンするのがセオリーですよね」と答えた。しかし、資本力がある大手が多数出店する場所では、個人は勝負できない。

郊外にもシェアオフィスの需要はあると考えて、この場所に出店しました。あと、僕はここが地元なんですよ。子どもの頃近くに住んでいたので、よく知っている場所なのも大きかったですね」

どのようなお客様が多いのか質問すると、意外な答えが返ってきた。「半数はシェアオフィスのお客様、半数はパソコンやスマホの相談です」

聞けば、武藤さんはシステム会社で働いていた経験があるそうだ。団地には高齢の方が多く、パソコンやスマホの使い方でわからないことがあると、武藤さんに相談に来る。

特に多いのは、スマホの使い方の相談だ。「教室を開催してみては?」と尋ねると「そういう声もあります。しかし、みなさん持っているスマホがバラバラなので、1対1で相談に対応するのが、一番いいですね」と笑顔を見せた。

相談には、なるべく対応したいと言う武藤さん。「ときには、スマホやパソコン以外の家電製品の使い方に関する相談もあります。説明書を読んだり、調べたりして僕が対応できる範囲で、お手伝いしています」

とはいえ、すべての相談に対応できるわけではない。「専用の道具が必要な場合など、無理そうだなと思ったら『ごめんなさい。業者さんにお願いしてください』って言いますね」

さまざまな人の「困った」「わからない」に真摯に対応している武藤さんの姿が目に浮かんだ。

さらに、団地に住む外国人の書類作成をサポートしたり、高齢の方が気軽に楽しめるように古書の販売をしたりしている。

『シェアオフィス間』は国籍や世代を超えて、人々が集う場所になっている

立ち止まる時間~武藤さんが伝えたいこと

武藤さんが『シェアオフィス間』を始めたきっかけは、働きながら2年間大学院に通いMBA(経営学修士)を取得したことだった。ビジネスモデルを考える授業で、コワーキングスペースに着目。ドイツのベルリンに旅行した際に見学した、巨大なコワーキング施設もヒントになった。

気分転換の重要性ってあると思うんです」と武藤さん。

慣れ親しんだ場所、安心できる場所にいると、あらゆることが日常の延長になってしまう。「場所を変えると、ちょっとした緊張感や刺激がありますよね。頭の中もリフレッシュする」気分を変えるための場所として『シェアオフィス間』を使って欲しいそうだ。

勉強や仕事に没頭したいときだけでなく、静かな場所でゆっくり考え事をしたいときにもこの施設を活用して欲しいと言う。

「現代社会は、情報があふれています。質問すれば簡単に答えが出てくるAI。欲しい情報だけが表示されるSNS。メリットも多いですが、やはり何らかのバイアスがかかってしまう。ときには立ち止まって、自分と向き合う時間を持つのは、大切だと思うんです。場所を変えることが、ゆっくり自分と対話するきっかけになればいいですね」と、静かにほほ笑んだ。

まとめ

シェアオフィス間』は、オーナー武藤さんの経験と、地域の人々への温かい眼差しから生まれた場所だ。「静かに集中する時間」を過ごしに、訪れてみてはいかがだろうか。

シェアオフィス間(あいだ)
住所:東京都町田市藤の台1丁目1-49-105(藤の台ショッピングセンター内)
営業時間:10:00~21:00(20:00最終受付)
定休日:日・祝・最終土曜日
電話:090-6170-2099

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この記事を書いた人

wakka

神奈川県出身、東京都在住のライターです。生花店店長やベーカリーカフェで働いた経験があります。趣味はお散歩と読書。お散歩で見つけた地域の魅力を発信します。

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