
地方創生が叫ばれる現代において、地域経済を活性化させる「すべ」はどこにあるのでしょうか。
2025年6月26日(木)に開催された、福岡県糸島市で地域活性化の成功事例をテーマにしたセミナー「つながってみたらどうだい?in糸島」に、そのヒントが隠されていました。
本セミナーを主催したのは、中小企業の経営者たちが悩みを相談し、情報交換を行うオンラインプラットフォーム「どうだい?」です。
登録会員数10万人を迎え、活発なコミュニティを築き上げている「どうだい?」。
「地域を元気にするヒント」を探る今回のセミナーでは、全国的に注目を集める福岡県糸島市の事例に焦点を当て、その背景にある要因を深掘りしました。
まずはここから!「どうだい?」とはどんなプラットフォーム?

「どうだい?」は、大同生命保険が「中小企業を元気にする」という明確なミッションのもと運営する、ユニークなオンラインコミュニティです。
中小企業の社長や個人事業主が、日々の悩みや経営課題について気軽に相談し、全国の仲間と情報交換を行える場を提供しています。
経営者の孤独を解消し、互いに支え合う関係性を築くことが目的です。
・専門家への相談やオリジナル記事の閲覧
・登録者10万人にのぼる活発なコミュニティ
・全国各地でのリアルイベント開催
など、オンラインとオフラインの両面でビジネスチャンスを創出する機能を備えています。
無料で利用でき、全国の経営者との「繋がり」やビジネスの仲間を見つけられるのが嬉しいポイント。
コミュニティが活発になることでコラボレーションが生まれ、悩みが解決され、中小企業がさらに元気になることを目指しています。
糸島の人口増加を支える「繋がり」と「愛情」の力

今回のセミナーの舞台となった福岡県糸島市は、地域活性化の成功事例として全国から注目されています。
全国的に人口減少が進む中、糸島市は人口10万人を突破し、移住者が増加している稀な地域です。
特に2011年の東日本大震災後、関東から移住先として糸島を選ぶ人が増えたことがその一因とされています。
この成功の背景には、地域の人々の「繋がり」と「愛情」の力が大きく作用しています。
セミナーでは「日々少しずつ積み重ねた活動の成果」「受け入れる側と移住側が一体となって動くことの重要性」が強調され、その根底には「愛情」があると結論づけられました。
単なる便利さや安さではなく、「好き」という感情が人々を惹きつけ、定住へと繋がっているのです。
【事例紹介1】漁業の担い手不足を克服!糸島漁協 丸田陽一さんの挑戦

糸島生まれ糸島育ち、糸島漁業協同組合の丸田陽一さんは、地域特産品である「太もずく」の養殖に成功し、そのブランド化を通じて全国区へと育て上げた立役者です。
丸田さんは、地域創生において多大な貢献をされています。
2016年9月より、糸島市、糸島漁業共同組合、博多女子高等学校、株式会社アジアン・マーケット、糸島市食品産業クラスター協議会の5者と連携し、本格的に太もずくのブランド化プロジェクトを開始しました。
博多女子高等学校の高校生たちは「太もずく」の商品パッケージ開発や、ホテルでの試食会を通じて販促活動に尽力し、その結果わずか1年で太もずくの売上を約6倍にしました。
そして、2017年には新商品が「フード・アクション・ニッポン・アワード」でローソン賞を受賞しています。
丸田さんは「漁師になりたい」という若者を積極的に受け入れ、育成する取り組みにも注力されているとのこと。
医師をしていた人、会社員を退職した人など、多様な背景を持つ方々が糸島に移住し、漁師としての道を歩んでいます。
丸田さんは「教える」だけでなく「共に成長する」という姿勢が、新しい担い手を育む鍵だと強調します。
元々漁師の家系ではない彼らに専門分野の違いから即戦力を期待するのではなく、それぞれの持つ能力(例えば人前で話すことなど)を活かし、協力することで相乗効果を生み出しています。
【事例紹介2】「糸島くらし×ここのき」野口智美さん:地域に根差す「手仕事」と「横の繋がり」

福岡市や阿蘇での生活を経て、26歳で故郷の糸島に戻った野口智美さん。
荒廃した山の手入れと放置された間伐材の活用を目指し、2010年春に「糸島くらし×ここのき」をオープンしました。
野口さんは「住んでいる場所で全てが成り立つ暮らし」を目指し、活動しています。
「糸島くらし×ここのき」では、糸島エリアの多数の作り手による商品(陶芸、食品、お菓子、醤油など)と連携し、彼らの商品を幅広く取り扱っています。
地域内での「横の繋がり」を強化する具体的な事例は、福岡のデパートでの合同出展を企画し、作り手同士が協力してイベントを成功させた経験です。
これは、参加した作り手が膝を突き合わせてテーマやレイアウトを話し合い、互いの商品を接客し合うことで、強い仲間意識が生まれた重要な取り組みでした。
イベント運営のヒントについて問われた野口さんは「『やりたい』という共通の気持ちを持つ仲間との、日々のコミュニケーションからイベントが生まれることが最も重要」と語りました。
【イベントの雰囲気と参加者の声】リアルな学びと交流の場

セミナー当日は、デジタルマーケティングアドバイザーであり、元中小企業経営者でもある黒木ヨウドウさんがファシリテーターを務め、登壇者の熱い語りが繰り広げられました。
参加者たちは真剣な眼差しで耳を傾け、糸島の地域活性化の秘訣を熱心に学びます。
セミナー後には懇親会が開催され、参加者同士の活発な交流が。
糸島の特産品である「太もずく」の試食も行われ、その美味しさには多くの参加者から「美味しい」「不思議な食感」といった声が上がります。
実際に筆者もいただきましたが「福岡にこんなに美味しいもずくがあったのか」と、驚きとともに嬉しさを覚えました。
また、糸島の新鮮な食材を使った料理も並び、参加者は五感を刺激されながら交流を深めました。


地域を元気にしたいあなたへ!「どうだい?」で次のステップを

「どうだい?」は「地域を盛り上げたい」「新しい繋がりを見つけたい」と考える経営者や個人にとって、最適なコミュニティです。
中小企業の社長を元気にしたいという大同生命のミッションのもと、無料で利用できるこのプラットフォーム。
新たなビジネスパートナーの発見や、共通の課題を抱える仲間との出会いを導いてくれるでしょう。
「どうだい?」では、今後も全国でのリアルイベントを積極的に展開していきます。
福岡以外にも、大阪、青森ねぶた祭りとのコラボイベント、札幌、京都、滋賀、愛知、鎌倉など、全国10都市での開催を予定しています。
「地域創生」や「地方移住」「新たな事業のパートナー探し」に興味がある方は、ぜひ「どうだい?」への登録や今後のイベント参加を検討してみてはいかがでしょうか。
きっと、あなたの次のステップに繋がる出会いやヒントが見つかるはずです。