
「障がい者スポーツにはどんなものがあるの?」
「障がい者スポーツの大会は、いつどんな大会が開催されているの?」
と、疑問を持っている方も多いでしょう。
障がい者スポーツとは、障がいのある方が安全に楽しくスポーツ活動ができるように、障がいに応じた配慮や工夫がされたスポーツのことです。障がい者スポーツの種類は多岐にわたり、障がいに応じてさまざまな工夫がされています。
この記事では、障がい者スポーツの種類や国内外で開催されている障がい者スポーツ大会について紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
障がい者スポーツとは?

障がい者スポーツとは、障がいがある方がスポーツに取り組めるように、障がいに応じてルールや実施方法を変更したり、用具を活用して補ったりするなどの工夫・適合・開発されたスポーツを指します。
また、障がいの有無や年齢、性別に関わらず誰もが参加できるように、個々の心身の状況に合わせて用具やルールを調整して行うことから、「アダプテッド(適応させた)スポーツ」や「パラ(もう一つの)スポーツ」とも呼ばれます。
障がい者スポーツの種類

障がい者スポーツの種類は数多くあります。障がいの有無に関わらずスポーツを楽しめるように以下のような工夫や配慮がされています。
- 障がいに応じてルールを変更している競技
- 用具により補助しながら行う競技
- 障がいのある方のために独自に生み出された競技
それぞれどんなスポーツがあるか紹介していきます。
障がいに応じてルールを変更している競技
健常者が行う競技と基本的に同じですが、障がいに応じてルールや実施方法が一部変更されている競技です。
【ルールを一部変更して行う競技】
サッカー・水泳・柔道・バレーボール・ソフトボール・卓球・ボウリング・ボート・馬術など
例えば、知的障がい者スポーツでは、バレーボールやソフトボールなどの競技を障がいに応じてルールを変更して行っています。また、視覚障がい者柔道では、予めお互いに組んだ状態から始めるなどの工夫が施されています。
用具により補助しながら行う競技
車いすや義手、義足などの用具により補助しながら行う競技です。
【車いすを使用した競技】
バスケットボール・テニス・アーチェリー・ラグビー・フェンシング・射撃・バドミントン・ダンスなど
【義手・義足を使用した競技】
自転車・スキー・アイスホッケーなど
車いすバスケットボールや車いすテニスでは、通常の車いすではなく、競技用車いすが用いられます。また、障がい者スポーツにおけるアーチェリーでは、車いすだけでなく、障がいに応じてリカーブオープンなどの弓を使う場合があります。
障がいのある方のために独自に生み出された競技
障がいのある方が取り組みやすいように生み出されたオリジナルの競技です。
【障がい者スポーツ独自の競技】
ゴールボール・サウンドテーブルテニス・ふうせんバレーボール・スルーネットピンポン・ローンボウルズなど
障がいのある方に合わせて作られたスポーツですが、障がいの有無に関わらず楽しめる競技が多く見られます。例えば、ふうせんバレーボールは、障がいの有無だけでなく、年齢や性別も関係なく誰でも楽しめる競技となっており、リハビリとしても取り入れられています。
おもな障がい者スポーツ大会を4つ紹介

国内外で開催されるおもな障がい者スポーツ大会は以下の4つです。
- パラリンピック
- デフリンピック
- 全国障害者スポーツ大会
- スペシャルオリンピックス
1つずつ解説していきます。
パラリンピック
パラリンピックは、障がいのある方を対象とした大会としては、世界最高峰の国際スポーツ大会です。
名称の元々の由来は、Paraplegia(対麻痺者)とOlympics(オリンピック)を組み合わせて生まれた合成語です。その後、リハビリではなく競技スポーツとして発展し、ギリシャ語を語源とするparallel(並行)と組み合わせた言葉として広まり、「もうひとつのオリンピック 」を意味するようになりました。
パラリンピックは、夏季大会と冬季大会があり、4年に一度、オリンピック競技大会の終了後に同じ場所で開催されるのが特徴です。
デフリンピック
デフリンピックは、聴覚障がい者を対象とした国際総合競技大会です。大会名は、Deaf(聴覚障がい者)とOlympics (オリンピック)を組み合わせた合成語です。国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催する「きこえない・きこえにくい人のためのオリンピック」として、オリンピックと同様に4年ごとに開催されています。
2025年に東京で開催されるデフリンピックは、100周年の記念すべき大会であるとともに、初めての日本での開催となります。
全国障害者スポーツ大会
全国障害者スポーツ大会は、障がいのある選手がスポーツの楽しさを体験するとともに、国民の障がいに対する理解を深め、障がいのある方の社会参加の推進に寄与することを目的とした全国規模の大会です。
2001年、「全国身体障害者スポーツ大会」と「全国知的障害者スポーツ大会」の2つの大会が統合され「全国障害者スポーツ大会」として開催されました。さらに、2008年の大会からは精神障がいのある方のバレーボールが正式競技に加えられ、現在では身体、知的、精神の障がいのある方が一体となって参加する大会となっています。
毎年、国民スポーツ大会(国スポ)の終了後に、同じ開催地で行われています。
スペシャルオリンピックス
スペシャルオリンピックスは、知的障がいのある人たちの自立と社会参加を目的として活動する国際的なスポーツ組織です。知的障がいのある人たちに、年間を通じて様々なスポーツトレーニングとその成果を発表する場である競技会を提供しています。
パラリンピックと同様に、スペシャルオリンピックスも4年ごとに夏季・冬季の世界大会を開催しており、その間にナショナルゲーム(全国大会)も4年ごとに開催されています。
ハンズホールディングスCUP、初の全国大会開催!
「ハンズホールディングスCUP」は、知的障がい者スポーツの認知度向上と魅力発信を目的に開催されている知的障がい者ソフトボール大会です。ハンズホールディングス株式会社の協力のもと、日本知的障がい者ソフトボール連盟の主催で開催されています。
2024年から始まった「ハンズホールディングスCUP」は、知的障がい者ソフトボール東日本大会として開催されており、今年も県代表の7チームが参加して熱戦を繰り広げました。また、各チームに1企業が応援サポーターとして大会を盛り上げています。
2026年2月には、東日本大会を制した上位3チームと西日本から厳選されたチームが参戦し、初の全国大会が開催される予定です。
知的障がい者ソフトボール 全国大会を応援してください!
11月25日よりクラウドファンディングスタート!知的障がい者ソフトボール全国大会を応援してください!
クラウドファンディング「希望のバットを振れ!」は、知的障がい者スポーツの未来を切り拓くために立ち上がりました。皆様の温かいご支援のおかげで、知的障がい者ソフトボール東日本大会は大きな盛り上がりをみせ、大盛況のうちに閉幕しました。
2026年2月には、念願の全国大会が開催されます。初の全国大会を成功させ、次なる目標の国際大会の開催に向けて大きな弾みをつけたいと考えています。
このクラウドファンディングは、単なる大会運営支援にとどまりません。知的障がい者の余暇活動の充実、指導者への支援を視野に入れた壮大なプロジェクトです。
皆様のご支援が、知的障がい者スポーツの新たな章を開く力となります。このプロジェクトにご注目いただき、共に知的障がい者スポーツの未来を創造しませんか。






