株式会社識学の代表取締役社長、安藤広大氏は語ります。
「従業員を成長させ、ひいては会社を成長させるためには、経営者から見て『自動で高い成果を上げる』組織を造らなければなりません」
マネジメント理論「識学」の発展と普及を目指して設立された同社。識学はこれまで5000社以上の企業で導入され、関連書籍の累計発行部数は170万を超えました。この理論がどうしてここまで経営者の心を打つのか。東京に続いて開催された大阪でのセミナーに参加し、その答えを探ります。
今後の地方創生には欠かせない、全国各地の中小企業の成長につながるヒントが隠されていました。
識学とは

識学とは、意識構造で発生する誤解・錯覚を取り除く理論です。
人は行動をする前に、物事を認識します(意識構造)。ただし、人によって同じ物事でも認識の仕方は異なっている場合もあるでしょう。なぜなら、人はそれぞれの過去の経験や知識によって思考するもので、そこには個々人の「思考の癖」が生まれるからです。
仕事をする上では、特定のタスクに対する認識が個人で異なってしまうと、誤解や錯覚によってロスが大きくなってしまいます。これでは組織としての機能は半減し、会社という組織としての成果は十分に上げられません。
識学は、従業員の誤解や錯覚の発生要因を特定して取り除き、組織を発展的にマネジメントできる手法を体系化したのです。
経営者向けにセミナーを開催
会場はTKPガーデンシティPREMIUM大阪駅前

株式会社識学の本社でのセミナーに続き、今回2/11は安藤氏のご出身でもある大阪で経営者限定セミナーが開催されました。会場となったのは「TKPガーデンシティPREMIUM大阪駅前」です。
開始時刻が迫り、参加される経営者の方々が続々といらっしゃいました。さまざまな経営課題を持った参加者のみなさん、同セミナーで課題解決の糸口を見つけようと真剣な面持ちが印象的でした。
識学の真髄を伝える

定刻になり、安藤氏の経歴の紹介からセミナーがスタート。識学によるマネジメントへ目覚めたきっかけは「自身の経験に対する反省からだった」と振り返られました。
他社で管理職を任されていた当時、部下を引っ張っていくことでマネジメントしようとしていた安藤氏。しかしそれは結局、部下の成長の機会を奪うことになっていったそう。その後、識学に出会った安藤氏はマネジメントスタイルを変革しました。相手の感情を慮る「国語」的イメージの管理から、客観的な指針に基づく「数学」的な管理へ進化を遂げていきます。
今回のセミナーで提示されたのは、「自動で高い成果を上げる」組織を造るには5つの重要な仕組みに沿ってマネジメントしなければならない、ということでした。
- 姿勢のルール
- 組織図
- 週次会議
- 評価制度
- 競争環境
重要なのは、これらの仕組みは「完全結果」で表現しなければならないことです。目指す結果をあいまいにせず、従業員の間の誤解・錯覚を取り除かなければなりません。
姿勢のルールとは、挨拶など「できる・できない」が存在しないルールで、所属員としての意識を高めることを狙います。組織図は「誰が評価者なのか」「誰の評価を得なければならないか」を自覚できるように明らかにするもの。そうすることで明確な責任と権限の下で業務に取り組めるようになります。
週次会議においては、先週の目標と結果の間の不足分を明確にして、次の目標への解決策まで明記するよう徹底します。こちらも適切な目標を完全結果で設定するのが肝要です。評価制度は、「どう成果を出せばどれだけ役職・給与が上がるか」と、それとは逆に「未達成だとどれだけ降格・降給するか」も定義します。こうして、個人のモチベーションに左右されない、頑張らざるを得ない環境が出来上がるのです。さらに、その環境を陳腐化させないためには公平な競争環境を促進させることが必要。四半期ごとのMVP選出と表彰や月次目標達成者の公表などの取り組みが有効です。
最後に、従業員がこのような環境の会社に居続けたいと思うには、2つの要素が必要です。1つは、頑張った結果、達成感を味わったり給与・役職の向上を実感すること。もう1つは、「この会社が社会から必要とされている」ことを認識できること、と締め括られました。
質疑応答でもブレない姿勢が
講義を一通り終えて、参加者からの質疑応答の時間が設けられました。しばしの静寂があった後、挙手する方が少しずつ現れ、質問に安藤氏が回答されていきます。
たとえば、Web系の新しい会社の経営者から「まだ社会的評価や認知度も高くない自社では、居続けたいと思ってもらえるのか」との疑問が。「大きな社会的評価でなくとも、取引先に必要とされていることなど小さな評価の積み重ねからでも、自社への誇りを持つことは可能だ」という趣旨の回答に、質問者も納得の様子でした。
また福祉関係の経営者からは、現在行っている「従業員がお互いに感謝・評価する制度」の是非について問いが。これには組織図の明確化の観点から、制度自体の再考・修正を促す指摘がなされました。

質疑応答を通して感じたのは、参加者の疑問に真摯に向き合っていらっしゃったこと。
表面的な受け答えに終始することなく、ときには状況を把握するために自分から逆質問しつつ、識学のマネジメント理論からブレずに回答されていました。その姿勢から、理論に対しても信頼性を感じた方が多かったのではないでしょうか。
近年躍進の目覚ましい参政党代表の神谷宗幣氏との共著書「理念ファーストの組織運営 参政党はなぜ強いのか」が1/21より発売されています。これは実際に組織運営アドバイザーとして関わった安藤氏の成功事例のひとつ。識学の理論を導入した参政党はどのように組織として強化されてきたのか、その裏側を見れるはずです。
地方創生にもつながる理論
地方創生を果たすには、個々人の善意や使命感のみでの達成は難しいのが実情です。達成には地方公共団体やNPO、そして全国の中小企業の活躍が欠かせません。企業をはじめとした組織一般に通じるマネジメント理論「識学」が、地方企業の活躍・発展を後押しするヒントになるでしょう。
「個」に着目しがちな現代の風潮に一石を投じる「識学」。時間は有限であるからこそ、「組織」のゆがみを正すことで生産性を向上させるマネジメント理論が有効なのかもしれません。
会社情報
株式会社識学(SHIKIGAKU. Co., Ltd.)
〒141-0032 東京都品川区大崎2-9-3 大崎ウエストシティビル1階
公式HP:https://corp.shikigaku.jp/



