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もの・こと  |    2026.06.23

【はしもとオムレツ】が歩んだ10年。既存の特産品をまるっと包んだご当地グルメ|橋本市 産業振興課

和歌山県橋本市。大阪府、奈良県との府県境に接し、たくさんの人が行き交う町です。古くから高野山の宿場町として栄え、柿や織物など、多くの産業が育まれてきました。

和歌山県内地図。赤い部分が橋本市(マップ・イットより)2026.6.4閲覧

そんな橋本市には、もうひとつ、特筆すべき唯一無二のプロジェクトがあります。

市内産の鶏卵を活かしたご当地グルメ「はしもとオムレツ」。

橋本市における鶏卵生産量が和歌山県内で最多を占めることから、2016年に始まった取り組み。橋本市産のたまごに、地元の産物を1品以上組み合わせたオムレツは、レパートリーも多種多様です。

王道のオムレツはもちろん、ハルマキ、麻婆オムレツ、オムレツクレープも。和洋中の分類を超えて、お店ごとの個性が光ります。

開始当時は28店舗あった認定店。コロナ禍の影響を大きく受け、一時は3分の1ほどにまで減少しました。

それでも、続々と仲間が増え、2026年5月現在15店舗が認定。再びぐっと勢いに乗っています。

取り組みを支えるのは、認定店から構成される「はしもとオムレツ推進協議会」と、橋本市役所 経済推進部 産業振興課。

2026年6月現在10周年を迎えたはしもとオムレツ。はじまりから現在まで、一番近い立場で歩んできた産業振興課の方々は、10年の節目をどのように感じているのでしょうか。

橋本市 経済推進部 産業振興課長 秋山康弘さん(以下:秋山さん)と、同課 課長補佐兼係長 海堀太郎さん(以下:海堀さん)にお話を伺いました。

はしもとマルシェ(2026.5.23)にて産業振興課の皆さんと。秋山さん(右端)海堀さん(左端)

はじまりは1枚の手紙。ある市民の声から生まれた、橋本ならではの町おこし

はしもとオムレツが産声を上げたきっかけは、とある1枚の手紙。市民の方から「橋本のたまごを活用した取り組みをしてみてはいかがでしょうか」という便りが市長宛に届きました。

その想いにまっすぐ向き合った市長は、職員を集め「何かできることはないか」と声をかけます。これが、今も続くはしもとオムレツの原点になりました。

数ある卵料理のなかから「オムレツ」に着地したのは、集められた食材を最大限に活用できるから。

はたごんぼ(ごぼう)、柿、マッシュルームなど、食の特産品が多くある橋本市。オムレツにまるっと包み込めば、地域の独自性、さらにはお店ごとのカラーも映し出せます。

たまごを名産としている自治体はほかにあっても、「オムレツの街」を掲げているところはない。だったら、橋本の新しいおもてなしとして、市のオリジナリティを充分に詰め込むことができます。

こうして、橋本市の新たなご当地グルメ、はしもとオムレツが誕生しました。

橋本市Instagramより引用(2026.6.4閲覧)

飲食店から。市役所から。認定の輪は産業振興課の働きかけも

はしもとオムレツの認定店は、取材時(2026年5月)現在で15店舗(※橋本市学校給食センター、ならびにキッチンカーを含む)。

自ら手を挙げて参加するお店もある傍ら、「僕らから声をかけることもあるんですよ」と秋山さん。

産業振興課では創業支援も担っており、役所へ手続きに来られた際に認定店への参加を打診します。秋山さんをはじめ、課員の方がお店に足を運ぶことも少なくありません。

実際、認定店の半数以上は、橋本市役所からのお誘いを受けて一歩を踏み出しました。

待ちの姿勢ではなく、主催側からもアプローチ。着実にはしもとオムレツの輪を広げ、10年目の盛り上がりを迎えています。

はしもとオムレツ推進協議会が発行する「オムピッピニュース」では、認定店のメニューを漫画で紹介。画像は第3号。(2026.6.4閲覧)

目指すは20店舗認定。はしもとオムレツで引き出す地域のポテンシャル

現在では、オムレツの提供に加え、イベント出展にも挑戦しています。

屋台でオムレツを提供しようとしても、メニューの特性上、なかなか難しいのが現状。だからこそ、行事でのPRにも力を注ぎます。

地域のイベントでは、はしもとオムレツ推進協議会によるブースを出展。ほかにも、レシピ考案コンテスト、クイズ、オムレツアートなども数々行われてきました。

2025年8月には、橋本市学校給食センターも認定店へ。市内外の認知度にまだ伸びしろはあるものの、「給食で出るから、子どもたちは、はしもとオムレツを知っているんじゃないかな」とおふたりは目を見合わせて微笑みます。

令和7年10月予定献立表より引用。2026.6.4閲覧

はしもとオムレツの直近の目標は、認定店に20店に増やすこと。

秋山さんは「橋本といえばオムレツ。『あそこのお店美味しかった!』って、みんなでオムレツトークをするのが理想やなぁ」と熱く語ります。

画像提供:橋本市 産業振興課
はしもとオムレツ10周年の節目に合わせて、2026年5月よりスタンプラリーを実施。筆者も、全店舗制覇を目指して開拓中です。

この春から産業振興課に異動した海堀さんは「眠っている魅力を掘り出すのが、僕たちの仕事であり、はしもとオムレツもそのひとつです。市のポテンシャルに、光を灯していきたい」と続けます。

10周年を記念して、はしもとオムレツ推進協議会ではキャンペーンを実施中。店舗を巡って景品が当たるスタンプラリーに加え、オムレツの日にちなんだ6月2日から、たまごのつかみ取りが始まっています。また、夏には橋本市内の小学1年生を対象に塗り絵コンテストも開催されます。

はしもとオムレツ10周年記念イベント。オムピッピニュース第5号より(2026.6.4閲覧)

巡れば巡るほど、橋本市の新たな魅力を感じるはしもとオムレツ。橋本に訪れたときは、ぜひ認定店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものです。 

Information

はしもとオムレツ詳細:こちら

認定店一覧:こちら

はしもとオムレツ10周年キャンペーン&スタンプラリー実施中

詳細は こちら

①たまごのつかみ取り(各認定店にて):2026年6月2日〜30日

②スタンプラリー(各認定店にて):2026年5月23日〜8月31日

③オムレツアート展:橋本市在住の小学1年生を対象に募集

※①②ともに、橋本市学校給食センターを除く

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この記事を書いた人

AZU

大阪府河内長野市出身・在住のアラサー。「大阪(の田舎)生まれ」をアイデンティティとし、あえて地元をめぐる【ジモ旅】が好き。大阪(南河内)和歌山(橋本)を中心に活動しています。本業は学校職員。

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