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もの・こと  |    2026.07.17

【和歌山県橋本市】約40台のキッチンカーがずらり。移動販売車が主役のビッグイベント|FOOD TRUCK FES

爽やかな日差しに夏の訪れを感じる5月下旬。和歌山県橋本市では、全国でなかなか類を見ない、唯一無二のイベントが行われました。

2026年で5度目の開催を迎える「FOOD TRUCK FES(フードトラックフェス)」。いつもは来庁者の車が停まる橋本市役所の駐車場に、キッチンカーがずらりと並びます。その数なんと37台。

イベント開始直後の朝10時から「待っていました」と言わんばかりに多くの方が訪れます。約4,500人が来場し、会場は大いににぎわいました。

主催は、橋本市高野口(こうやぐち)に本社を構える製作会社、studio SENSE(株式会社PLUME&Co.)。

「ライフスタイルをデザインする」をモットーに、キッチンカー事業を展開し、レイアウトから納車まで一貫して担っています。

なぜ、キッチンカー製作会社が、地域のイベントを立ち上げたのか。

FOOD TRUCK FESの発起人であり、studio SENSEの代表を務められている土井 清尭さんにお話を伺いました。

キッチンカーの「その後」を見る機会が意外とない。一堂に会することで、横のつながりを築いていく

これまで、100台以上のキッチンカー製作に携わり、世に送り出してきたstudio SENSE。

FOOD TRUCK FESの背景には、事業を行うなかで見えてきた「ある気づき」がありました。

これまでstudio SENSEが携わってきたキッチンカーの支援実績は1,000人以上。オーナーさんが新たに立ち上げるとき、脱サラや退職を経て舵を切る方は少なくありません。

人生の大きな決断を経て踏み出した、移動販売への第一歩。しかし、「キッチンカーを送り出したあと、製作を手がけたスタッフは、その後お客さんと関わる機会がほとんどなくて…」と土井さんは当時を振り返ります。

自らの手がけた移動販売車が、そこからどんな活躍を遂げているのか。イベントへのヒントは、手がけた製作の「その後」への関心から始まりました。

さらに、イベント作りでもうひとつ大切にしていることがあります。それは、キッチンカー同士の横のつながり。

キッチンカーのオーナーさん同士では、ほかのお店がどんなことをしているのかを互いに知るきっかけになる。

studio SENSEにとっては、自社で作り上げた販売車のその後が間近に見られる。そのベン図の交わりから、イベントが誕生しました。

出店するキッチンカーは、すべてstudio SENSEが製作を手がけました。(studio SENSE Instagramより)2026.6.5閲覧

前職の経験から「いつかは経営者へ」キッチンカー製作はコロナ禍が追い風に

土井さんがstudio SENSEを創業したのは、2020年。当時社会人3年目だった土井さんは、橋本商工会議所の職員として勤めていました。

仕事柄、経営者の方との接点が多く、次第に「いつかは自分も」と志を抱きます。

事業を立ち上げるうえで何から始めたらいいのかを周りの事業者に尋ねると、「自分の得意を活かすこと」とアドバイスを受けたそう。

「実は、私の実家はクレープ屋を営んでいるんです。それで、私も生地を焼くのが得意のひとつとしてありました。だから、それを活かして、クレープのキッチンカーを視野に入れるようになったんです」

YouTubeでは、キッチンカー製作会社目線での情報発信を行う。(「キッチンカー製作会社のひとりごと / スタジオセンス」より)2026.6.5閲覧

これまで、市内のイベントへ屋台出店をしていたご実家の店舗。しかし、屋外で出店をするとなれば、マーキーテントの設営や、電気業者とのやり取りなど、想像以上に工数が重なります。

けれども、キッチンカーを用いれば、車1台ですべてが完結。さらに、コロナ禍を経て、移動販売ブームに追い風が吹きます。

「新型コロナウイルス感染防止の観点から、飲食店は思うように営業できない時期が長引きました。

一方で、キッチンカーでは、三密を回避しながら提供を継続できたんです。いろいろありましたけれど、逆にコロナ禍が後押ししてくれましたね」と当時を回顧します。

キッチンカーは、みんなが笑える場所。人情味ある町で自らが与える存在になりたい

日本全国のさまざまな地域でキッチンカーを手がけるstudio SENSE。イベント当日は、関西圏をはじめ、遠方では福井県からの出店もありました。

土井さんにとってキッチンカーは、ひとことで表すと「みんなが笑える場所」。

「オーナーも、お客さんも、スタッフも、関わるみんなが負担なく楽しめる。そんな魅力がキッチンカーにはあるんです」と和やかに言葉を紡ぎます。

生まれ育った地元で実現したFOOD TRUCK FES。

「イベントをするとなったとき、いろんな方が手を差し伸べて、積極的に関わってくださるんです。それは損得勘定ではなくて、橋本市に根づく人情味があるからこそですね」と土井さん。

ときおり、経営者の方がふらっと顔を出してくださることも珍しくありません。

だからこそ、「まずは与える人間になりたい」と土井さん。「ゆくゆくは、キッチンカーのフランチャイズや、イベントでの特産品販売もやってみたい」と夢を語ります。

製作を手がけたキッチンカーが一堂に会するビッグイベント。2027年も、ここ、橋本で、唯一無二の想い出が描かれていくことでしょう。

FOOD TRUCK FESについて

2023年より、毎年開催。

Instagram:@food_truck_fes

主催:studio SENSE(株式会社PLUME&Co.)

HP:こちら 

Instagram:@studio_sense01

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この記事を書いた人

AZU

大阪府河内長野市出身・在住のアラサー。「大阪(の田舎)生まれ」をアイデンティティとし、あえて地元をめぐる【ジモ旅】が好き。大阪(南河内)和歌山(橋本)を中心に活動しています。本業は学校職員。

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