
2026年4月5日(日)、千葉県印西市で「国際交流エコ・スローマラソン印西2026」が開催されました。小学生から大人まで約140名が集まり、海外からの参加者も多数。笑顔あふれる時間となった本イベントの様子を、実際に参加した視点からレポートをお届けします。
国際交流エコ・スローマラソン印西とは?

本大会は千葉県印西市にある松虫姫公園をスタート&ゴールとして、約20kmの距離で開催されるイベントです。いわゆるマラソン大会のように記録を競うものではなく、走らずに歩いてもOK。さらに参加者には“ゴミ袋”が渡され、それぞれ環境美化活動の一環として、コース上のゴミを拾いながら進みます。
そして、当日は海外からも大勢の人々が参加。国はフィリピンやマレーシア、オーストラリア、台湾、アメリカなど実にさまざまです。なお、前日にはフードロスや環境について話し合うエコサミットやウェルカムパーティーも行われ、国を越えて交流が深められたようです。まさに「国際交流」と「エコ」を組み合わせたマラソンイベントと言えます。
スタート前から盛り上がる会場

当日は天候が心配されましたが、雨に降られることはなく曇り空。青空とはいかないものの、涼しくて走りやすい気候となりました。スタート会場へ30分前頃に到着すると、周辺にはすでに参加者の姿が。時間とともに少しずつ皆さんが集まり始め、あっという間に賑やかな雰囲気に包まれました。

スタート時間が近づくと、主催者からの挨拶と説明。その後、いくつかのグループに分けられてゴミ袋が配られました。本イベントでは歩道を走るため、混雑しないよう少人数ごとに時間差でスタートします。
そして、いよいよイベントがスタート!写真を撮影したり拍手を送ったり、たくさんの笑顔と共に走り出す姿が印象的でした。それでは、コース上で見た皆さんの様子を、写真多めでご紹介します。
楽しそうにゴミ拾いする参加者たち

ゴミ拾いと聞いて、皆さんどんなイメージを持つでしょうか。もちろん環境に良いことなのですが、「汚い」「面倒くさい」なんて思われる方は、正直なところ多いはずです。エコを一つのコンセプトとした本イベントですが、実際のところ皆さんゴミを拾いながら走るのかどうかは、ちょっと半信半疑な部分がありました。しかしスタートしてすぐ、それが誤りだったことを思い知ります。

特に率先してゴミを拾っていたのが、小学生や中学生。ゴミを見つけると、競うようにして駆け寄っていきます。まるで宝探しのように目を輝かせ、「こんなものが落ちていた!」と楽しそうな様子。もはや、ゲーム感覚なのかもしれません。

それだけ積極的に拾うので、序盤からゴミ袋がいっぱいになる姿もチラホラ。走ることより、重くなったゴミ袋を運ぶことの方が大変そうです。しかし、普段からそれだけ道端にゴミが捨てられているとのこと。このイベントを通じて、「街をきれいに保とう」という意識が芽生えてくれたら素晴らしいと感じました。
春の訪れを感じられる自然豊かなコース
本イベントではいくつかの名所を巡ります。そこで見られる景色もまた、参加者を楽しませてくれました。ここで、主要な3か所を詳しくご紹介します。
松虫寺

3kmを少し超えた場所にある松虫寺。スタート&ゴール地点である、松虫姫公園と名称が似ています。こちらは奈良時代である天平15年(743年)に、聖武天皇によって命じられた行基という僧が建てたもの。そして松虫寺には松虫姫にまつわる伝説が残されています。この伝説について興味のある方は、下記をぜひご覧になってみてください。
木々に囲まれ、厳かな雰囲気のお寺。付近には桜も咲いており、立ち止まって写真を撮る方もチラホラと見られます。特に海外から参加された方々にとっては、日本文化に触れられるスポットだったのではないでしょうか。
印旛沼と桜並木

6kmを過ぎた辺りから走る「印旛サイクリングロード」は、印旛沼に面しています。印旛沼水質保全協議会の公式ホームページを参照すると、その面積は11.55平方㎞という広大さ。流域は印西市だけでなく成田市や佐倉市、酒々井市などをはじめ11市2町にわたり、河童が住んでいるという伝承もあります。

サイクリングロード沿いにはたくさんの桜の花が咲き誇っており、まさに絶景でした。訪れる多くの参加者が、その美しい景色に笑顔を見せます。足元には桜の花びらが絨毯のように敷かれており、最高の写真スポットとなっていました。
吉高の大桜

およそ半分となる約10kmで到着するのが、印西市の誇る桜の名所「吉高の大桜」。樹齢400年を超える一本桜で、市指定の天然記念物でもあります。例年、大勢の観光客が桜を見ようと訪れますが、当日もたくさんの人々で賑わっていました。満開は過ぎたタイミングでしたが、その姿はまさに見事。菜の花に囲まれた姿に癒されます。

中間地点ということもあり、ちょっと一休みする参加者の姿も。付近にはお店も出ていて、思い思いに過ごされています。自由度の高いイベントだからこそ、人それぞれ違った楽しみ方があったようです。
足湯と焼き鳥のおもてなし

残り約5kmで到着したのが、軽費老人ホームよしきり。ここでは、運んできたゴミの計量が行われます。よく見るとCDラジカセなど大物を持ってくる人もいるなど、
「こんな物が捨てられていたの!?」
と驚くような光景も。あまりゴミの重さを気にする機会はありませんが、皆さんどれくらいのゴミを拾ったのか気になってしまいます。ゴミはここで分別して捨てるので、久しぶりに身軽になりました。
ここで「まもなくゴールか」と思いきや、最後に素敵なおもてなしが用意されていました。待っていたのは…

なんと足湯!走っている最中に足湯というのは、なかなか斬新です。が、実際に入ってみるとお湯で血流が促されるのか、疲れた足が軽くなっていくように感じました。他参加者やスタッフの方と談笑しながら、しばし交流の時間です。
走り出すのが少し億劫になりながらも、まだゴールが待っています。再びシューズを履いて足湯を後にしますが、さらなるおもてなしが。美味しそうな香りに誘われて向かうと、焼き鳥がふるまわれていました。

「1人6本まで食べられます!」
ということで、迷わず6本頂きます。鶏肉はたんぱく質が豊富なので、走っている間の補給としても最適。ちょうどお腹が空いていたので、あっという間の完食でした。あとは、ゴールに向かうのみ!です。
笑顔あふれる閉会式でイベント終了!

楽しかった時間を振り返りつつゴールへたどり着くと、皆さん拍手で迎えてくれました。ここでさらにゴミの計量を行い、全行程が終了です。
ゴールでは豚汁とおにぎり、飲み物をいただきました。キッチンカーも出ており、皆さん芝生などに座って過ごしながら閉会式を待ちます。スタート前まではお互い知らなかった相手でも、走っている中で仲良くなった…なんて方々も多かったようです。

ゴールでも、驚くようなゴミがたくさん見られました。中には今や懐かしのブラウン管テレビを担いできたり、恐らく乗り捨てられて時間が経ったと思われる自転車を押してきたりする人も。よく周囲を見ながら走っていると、こんなにも道にはゴミがあふれているんですね。

予定より少し時間が遅れつつ、最終ランナーを迎えて大会は終了!
閉会式には、印西市長も駆けつけて挨拶してくれました。子どもから大人まで、皆さんが「やり切った」「楽しかった」という充実した顔をしていたのが印象的。そして20kmの道のりを経て、全員の間に団結感と絆が生まれたように感じます。


一般的なマラソン大会と同じように、参加賞やメダルも用意されていました。こういう形に残る手土産があるのは、意外と嬉しいものです。特に子どもたちは、メダルを首にかけてとても嬉しそうな笑顔を見せてくれました。
閉会式後に少し参加者からお話を伺うと、「また来年も参加したい」という声が多く聞かれました。年齢・性別を問わず、また日頃あまり走る機会のない方でも参加できる本イベント。気になった方は、ぜひ来年の参加を検討してみてはいかがでしょうか。きっと、日常とは違った貴重な経験になるはずです。



