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スポット  |    2026.05.08

前店主の思いを繋いで|駄菓子と雑貨のお店エチゴヤが生まれた日【千葉県鎌ケ谷市】

千葉県鎌ケ谷市にオープンした、駄菓子と雑貨のお店「エチゴヤ」。子育てに奮闘しながらも新たな挑戦を続ける二人の女性のお店です。

「子育てで忙しいから」と諦めるのではなく、今の自分だからこそできる挑戦へ。

そんな二人が出したお店は、子どもたちの笑顔が集まる場所となっています。

越後屋への想いから、エチゴヤが動き出した

千葉県鎌ケ谷市で、長年地域の人たちに親しまれてきた酒屋「越後屋(小林商店)」。2007年に閉店したお店が、2025年10月末に駄菓子屋「エチゴヤ」として生まれ変わりました。

新たにエチゴヤを開店させたのは、前店主の息子の妻にあたる櫻岡さんと、前店主の姪にあたる大津さんです。

開店のきっかけは、2023年6月に前店主が亡くなったことでした。

同年11月ごろ、現在エチゴヤとなった倉庫の遺品整理をしながら「ここで何かできるんじゃないか」と、二人は考え始めたそうです。

生前、前店主は「息子夫婦に店を継いでもらえたら…」と話していたといいます。しかし、近くにスーパーやコンビニができたことで越後屋は2007年に閉店。店舗は人に貸し、倉庫は物置になっていました。

櫻岡さんは、一度託されていたお店をこのままにしておいてよいのか、少しだけ胸のどこかでひっかかっていたそうです。

また大津さんにとって、前店主は幼いころからお世話になったおじさん。「おじさんが作った越後屋を、どんな形でも残したい」という気持ちが、二人の思いをひとつにしました。

子育ての合間にできることを一つずつ

壁面の塗装やタイル貼りは、櫻岡さんと大津さんが二人で行い、店の設計図は大津さんのご主人が担当しました。さらにロゴデザインやメニューなどは大津さん自身が制作。そのほかにも家族や親戚、近所の方、大工さんや建具屋さん、友人など多くの人の力を借りながら店づくりは進められました。

こうして少しずつ準備を重ねていった二人ですが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。なかでも一番大変だったのが、雨漏りの問題です。何度か雨漏り箇所をコーティング材で補修したものの、結局自分たちでは対応できず、業者さんへ依頼しました。

飲食店の営業許可取得にあたっては、キッチン上部に天井が必要と言われ、間取りを考え直すことに。内装に使う部材の手配や指示書の作成も自分たちで行い「思っていたより、ずっと大変だった」と、二人は当時を振り返ります。子育ての合間を縫いながら、一つひとつ課題を乗り越えていく日々は、決して楽なものではなかったはずです。

それでもあきらめずに準備を続け、ついにエチゴヤはオープンしました。

子どもも大人も心ときめく、エチゴヤの魅力

店内に一歩足を踏み入れると、まず目を奪われるのは、色とりどりのお菓子たち。子どもが取りやすいように、低い位置にお菓子の陳列がされていました。元保育士の私から見ても素晴らしい工夫です。

お菓子選びの一番のワクワクポイントは、駄菓子の引き出し。そっと引いてみるまで何があるかわからないわくわく感は、まさに「お宝探し」です。「子どもに楽しんでほしい」という工夫に、親としては思わず顔がほころんでしまいます。

楽しめるのは子どもだけではありません。ずらりと並ぶ懐かしい駄菓子を前にすると、大人も「あ、これ大好きだった!」と思わず童心に返ってしまうはずです。さらに、大人の心を掴むラインナップも豊富です。

前店主の故郷・新潟の「妻有蕎麦(つまりそば)」や、こだわりのパスタ、お酢など、二人が「本当に良い」と選んだ逸品が並びます。地域のこだわり食材を探している方にも、ぜひ一度味わってほしい品ばかりです。

ドリンクを購入すると併設するカフェで、ちょっと一息できるのもエチゴヤの魅力です。なかでもおすすめは、エチゴヤ自慢のクラフトコーラ。スパイスと優しい甘みが調和した自家製の一杯です。着色料や添加物に頼らず、体に配慮した素材を厳選して仕上げています。

お店を再開してよかったと思える瞬間が、ここにある

お店には子ども時代に親と訪れ、大人になって自分の子を連れてくる方もいるとのこと。

越後屋の思い出話を聞くたびに、なつかしさを感じられるのがうれしいと二人は話してくれました。

また、目をきらきらさせてお菓子を選ぶ子どもたちの姿を見るのも、お店を始めてよかったと思える瞬間なのだそう。

会計の際、子どもから「ありがとうございます」という言葉があるのも、エチゴヤならではの光景。そんなあたたかい空気が、お店全体に流れているのを感じました。

これからのエチゴヤ

「これからは、エチゴヤを子どもが集まる場所にしていきたい」と、二人は口をそろえます。夏にはかき氷販売を予定し、軽食メニューも試作中だそうです。これからのエチゴヤの展開に、目が離せません。

子育てに追われる日々の中でも、一歩ずつ前に進むお二人の姿は、取材する私の胸に熱く響きました。「まずはやってみよう」と踏み出したその一歩こそが、誰かの背中を押すきっかけになる。私はお二人から、そんな確かな勇気をいただきました。

大人にとっては懐かしく、子どもにとっては新しい。そんなエチゴヤに、ぜひ行ってみてください。

「駄菓子と雑貨のお店エチゴヤ」店舗情報

住所:千葉県鎌ケ谷市初富924-1185
アクセス:東武アーバンパークライン「新鎌ヶ谷駅」から徒歩約16分
TEL:047-443-3383
営業時間:月15:00~18:00/水~金14:00~18:00/土13:00~17:00                 ※特別営業等がありますので、詳細はInstagramをご確認ください
定休日:火曜日・日曜日(不定休あり)※詳細はInstagramをご確認ください
駐車場:あり(3台)
公式サイト:https://echigoya.jimdosite.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/echigo8_3/reels/

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この記事を書いた人

田畑 幸康

千葉県船橋市で2人の子育てに奮闘中の元保育士ライターです。 我が子の育児はまさに試行錯誤の毎日。「これでいいのかな?」と悩むことも少なくありません。 そんな私のリアルな経験談と保育士目線を交えながら、千葉県に特化した子育て情報を発信します。少しでも皆様のお力になれたら嬉しいです!

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