2023年といえば、FIBAバスケットボールワールドカップの開催がありました。
男子バスケ日本代表チームが2024年に開催されるパリオリンピックの出場権を獲得、という嬉しいニュースも。
日本中がバスケに注目している昨今、札幌市で盛り上がっているバスケットチームがあると噂を聞きつけ、早速向かいました。
「札幌ロートルズ」とは?
札幌ロートルズは平均年齢73歳のシニアバスケットボールチームです。
チームメンバーは約50名、この日の練習参加者は20名ほど。
週に一度、札幌市内の小学校体育館で練習を行っています。
ゆるい感じで楽しくお話できたらいいな、と体育館に到着すると…。
音、空気がシニアじゃない!
ボールが弾む音がズンズン重い。
かけ声が大きくはっきりしている、滑舌もしっかり。
動きが機敏!
え?シニア??
学生の部活レベルの迫力に、入り口で立ちすくんでしまいました。
健康で楽しく!がモットー【会長:貞広 民彦さん】
会長の貞広 民彦(さだひろ たみひこ)さんにお話を伺いました。
札幌ロートルズは結成してもうすぐ40周年、定年退職した学校の先生が立ち上げたチームなのだとか。
そのためメンバーは元教師が多く、なんと教え子もいるとのこと。
「全国大会に行こう」「大会で優勝しよう!」などの野望はない、健康のために楽しくやっていると言いますが…。
そんな貞弘さんは78歳、若々しいというか…若い!
練習風景を紹介!かなり本格的です
ケガをしないよう走り込みと柔軟体操も念入りに、みなさん年齢を全く感じないくらい軽やかです。
すみっこで一緒に柔軟体操をした筆者が一番動けていません…。
ボールを投げる方向の正確さに驚き。
こんなにたくさんのボールが飛び交っているのに、みなさんキレイにキャッチ、そしてシュート!
最初はボールが飛んできそうで壁にくっついていましたが、全く心配ご無用、安心して見学できました。
ウォーミングアップが終わったら、いよいよゲームのスタートです。
みなさん走る走る、そしてジャンプ!
歓声と笑い声が絶えません。
日本バスケ協会の選手登録最年長!在間弘さんはもうすぐ99歳!
札幌ロートルズといえば、この方。
レジェンドプレイヤー在間 弘(ありま ひろむ)さん、1925(大正14)年1月19日生まれの御年98歳、まもなく99歳のお誕生日です。
国内外のメディアも注目しているレジェンド・在間さんとお会いできました。
バスケを始めたきっかけは恩師のひとこと「背が伸びるから」
在間さんがバスケを始めたのは12歳のころ、恩師から勧められたことがきっかけだったといいます。
「背が伸びるから」と言われてバスケを始めた在間さんですが、残念ながら身長はそんなに伸びなかったとか。
15歳で札幌師範学校(北海道教育大学の前身)に入学すると、バスケットボール部に入部。
上級生になった16歳、やっと試合に出れるようになったと思ったころ、戦争が激化。
海外から来た「外来スポーツ」が禁止されてしまいます。
学徒出陣から終戦まで、バスケが出来ない日々が続く
16歳になった在間さんは、学徒出陣で将校になる訓練をうけるため仙台の予備士官学校へ行きます。
将校とは、軍人のこと。
やがて在間さんにも戦地へ赴くよう命令が下されたころ、終戦を迎えます。
「もう少し戦争が長引いていたら招集されていた。バスケは二度と出来なかったかもしれない。ラッキーだった」と、笑顔で話してくれた在間さん。
「バスケができないこの時期が最も辛かった」とも話してくれました。
終戦後は北海道に戻りバスケを再開!
北海道に戻った在間さんは、学校の先生として新しい生活がスタートします。
赴任先の学校ではバスケの指導者としても活躍。
数々の大会で輝かしい成績を残し「北海道のバスケに在間あり」と言われるほど。
60歳で定年を迎えた1985(昭和60)年、先輩教師に誘われたのが「札幌ロートルズ」でした。
在間さんのバスケ歴は、もうすぐ87年を迎えます。
まとめ
平均年齢が73歳とは思えないパワフルなバスケットチーム「札幌ロートルズ」。
笑顔でキラキラしていて、心から楽しんでいることが伝わりました。
「お菓子食べて」
「私、今日が4回目なの」
「時間があっという間に過ぎていくの」
「来週から一緒にやろうよ」
たくさん話しかけてくれて、こちらまで楽しくなってきます。
3時間の練習時間があっという間。
楽しい時間をありがとうございました!
札幌ロートルズ、メンバー募集中!
楽しく健康に、バスケを始めてみませんか。
入会条件は男性60歳以上、女性50歳以上ならだれでもOKですが、年齢未満でも準会員として参加可能。
興味のある方は、ぜひ連絡してくださいね!
連絡先:090-2698-0572(会長:貞広さん)