ECサイトを中心に、ロスになりそうな食品やお酒などを販売する『Kuradashi(クラダシ)』が、2023年5月に神奈川県横浜市に実店舗をオープンしました。
オープン前日のプレオープンに伺い、お店の実態を探ってきましたのでご紹介します。
『Kuradashi(クラダシ)』とは
賞味期限が迫っていたり、パッケージが崩れてしまって正規の流通に乗せられない食品を扱っているKuradashi(クラダシ)。基本的にECサイトで商品を販売している企業です。
その種類は、調味料、レトルト食品、缶詰の他、冷凍肉や酒類など幅広く扱っています。
購入すると売上の一部を任意の団体に寄付できるのも魅力のひとつであり、SDGsの取り組みにもなっています。
また、社会貢献型インターンシップ『クラダシチャレンジ』を実施し、人手不足で収穫などが困難な農家を対象とした学生の農業体験を行っており、フードロス削減へつなげるチャレンジもしています。
Kuradashiサイト https://kuradashi.jp/
なぜ実店舗を出店したのか
Kuradashi(クラダシ)は基本的にECサイトで販売していますが、どうしてもケース単位といった大量の販売になってしまうことから、一般消費者にはなかなか購入がしづらい状況だったといいます。
実際に私も、気になる商品が格安で販売されていても、ストックする場所がないため、購入できずにいました。今はストックしやすい『ロスワイン定期便』を利用し酒類はこちらで買うようにしていますが、まだまだ他の商品への購入はためらいます。
ところが、今回実店舗を出店することで1品からの購入が可能になりました。消費者が気軽にフードロスの削減に貢献できる場所ができたのです。
『ソーシャルグッドマーケット「クラダシ」』の雰囲気
東急田園都市線『たまプラーザ駅』直結の商業施設『たまプラーザ テラス』GATE PLAZAの1階にあります。駅東口改札側の入口です。
店構えは、ECサイトのイメージそのままで、普段利用している人であれば、すぐに分かる馴染みのあるデザインです。店頭のモニターには、可愛いキャラクターのブランドムービーが迎えてくれます。
陳列棚はシンプルで、どんな商品も引き立ち、ふらっと入りやすい雰囲気。
また、棚横にはフードロスについての情報が掲示されていて、この店ができた背景を学ぶことができます。
さらに、ロス商品ではないですが、パッケージなどを工夫しサスティナブルな取り組みをしている商品を陳列したコーナーもあり、買い物する際の商品選びの意識改革にもつながりそうです。
一足早く買い物してみた
商品のラインナップ
伺ったのがプレオープン2日目だったこともあってか商品は減ってきており、だいぶ棚に隙間がありました。しかし、翌日のオープン時に陳列し直すことを見積もっても、今ここにある商品は、日本のフードロスの数パーセントにも満たないのだろうと、考えさせられます。
ちなみに、主にフードロスになるものには以下のものが上げられます。
・賞味期限が近づいている
・パッケージが汚れている
・シーズンを過ぎてしまった季節商品
・流通規格外のもの
また、化粧品や美容機器も並んでいるのはなぜか聞いたところ、期間限定やコラボレーションの商品が売れ残ると、廃棄していたことを教えてくださいました。経営戦略の裏では、悲しい現実があることを知り、ますますロス対策への興味がわきます。
袋いっぱいに購入してこの値段?
実際に商品を見てみると、ECサイトでは量が多すぎることが理由で購入に至らなかった商品が並んでいて、思わず興奮!気づいたら買い物カゴがいっぱいになってました。
入店の際にいただいた開店記念のトートバッグがギチギチになるほどでしたが、値段が予想以上に安くて、心もほくほくに。
店頭での購入も任意団体へ寄付ができる!
ECサイトで行っている、購入者が任意の団体へ寄付できる仕組みは、実店舗でも行うとのこと。
買い物をすると、レジ横にあるグラスに入ったボタンをひとつ取り、店内奥の寄付BOXに入れるだけ。
いくつか寄付団体のBOXがあるので、寄付したい先を選ぶことができていいですね。
今回は、今後の活動に期待を込めて『クラダシ基金』にしました。
今後の『Kuradashi』の展望
気軽に買い物をしながら、フードロスについて考えることのできる『ソーシャルグッドマーケット「クラダシ」』。好評であれば店舗を増やす可能性もあるとのこと。その実現に期待したいです。
難しく考えず、買い物をするSDGs活動に参加しませんか。
お店の情報
ソーシャルグッドマーケット「クラダシ」たまプラーザ テラス店
営業時間:10:00~20:00
「たまプラーザ テラス」GATE PLAZA1F
アクセス:東急田園都市線たまプラーザ駅直結
(神奈川県横浜市青葉区美しが丘 1-1-2)