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人  |    2026.05.19

地域に寄り添う美容師の原点と想い|平戸で愛される美容室hair make Hapia 髙野有美さん

長崎県平戸市南部に、地域の人が自然と集まる美容室『hair make Hapia』があります。
地元の方はもちろん、遠方からも多くのお客様が訪れるこのお店のオーナーが、髙野有美さんです。

イベントへの参加や、小学校・美容学校での講話などを通じて、地域とのつながりを大切にしながら活動されています。

今回は、髙野さんのこれまでの歩みと、地域に寄り添い続ける想いについてお話を伺いました。

美容師を志したのは、6歳の頃

平戸市早福町で生まれ育ち、5人兄弟の次女として育った髙野さん。美容師を目指すきっかけは、なんと6歳の頃でした。

行きつけの美容室でシャンプーやヘアアレンジをしてもらう時間が大好きで、「自分もこんなふうに誰かを喜ばせたい」と思ったことが原点だといいます。

その想いは成長しても変わることはありませんでした。小学生の頃には、休み時間に友達の髪をアレンジし、喜んでもらえることにやりがいを感じていたそうです。

中学生になると、美容師になるための道を自ら調べ始め、高校生の頃には佐世保市内の美容室を巡りながら施術を受け、現場の美容師から直接アドバイスをもらうなど、早い段階から行動に移していました。

不安と葛藤の先にあった「独立」という決断

高校卒業後は福岡の美容専門学校へ進学し、美容師資格を取得。その後、大阪で5年間経験を積み佐世保の美容室を経て、結婚を機に平戸市の美容室で働いていました。

「いつかは独立したい」
その想いは新卒の頃から心にあり、少しずつ資金を貯めていたといいます。しかし、結婚・出産を経て子育てをしながら働く中で、独立への不安は次第に大きくなっていきました。

周囲から背中を押されながらも、なかなか踏み出せず、葛藤する日々が続いていたそうです。

「恩返しがしたい」その想いが背中を押した

子どもにシャンプーをする髙野さん
子どもにシャンプーする髙野さん

髙野さんの原動力となったのは、幼い頃からお世話になってきた地域の方々への想いでした。

年齢を重ねるにつれて足腰が弱くなり、美容室へ通うことが難しくなる方も増えていく現実。その姿を目の当たりにする中で、

 「自ら出向いて、お客様をキレイにしたい」

「必要としている人のもとで仕事がしたい」

という気持ちが強くなっていきました。

また、障がいのある方にとっても、美容室は必ずしも行きやすい場所とは言えません。

「誰もが利用しやすい美容室をつくりたい」

その想いも、独立を志す大きな理由のひとつでした。

迷い続ける中で、これまでお世話になった方々が亡くなっていく現実にも直面します。

「もう迷っている時間はない」。そう決意し、さらに髙野さんのお子さんが小学1年生になるタイミングで「そばにいてあげたい」という気持ちも重なり、開業を決断されたそうです。

人とのつながりを大切に、お世話になった方へ恩返しを

これまでの人生で大切にしてきたことについて伺うと、髙野さんはこう語ります。

「人と人とのつながりを大切にすること、そして感謝することです」

お店は家族や地域の方々など、多くの人の支えがあって成り立っているーー。そう実感しているからこそ、お世話になった方へ恩返しができるよう、イベントへの参加や学校での講話にも積極的に取り組まれています。

地元で開催される「茶市」への出店や、キッズジョブ体験でのヘアアレンジ指導、小学校や美容学校での講話など、その活動は多岐にわたります。

子どもたちや美容学生との関わりの中で、「参加して良かった」と感じる場面も多いといいます。

子どもたちに対しては、「平戸市という環境をマイナスに捉えず、のびのびと人生を楽しんでほしい」と語ってくれました。

その言葉の奥には、彼女が生まれ育った平戸への愛が見えた気がしました。人々の温かさが溢れるこの場所への郷土愛は、彼女が人生で大切にしてきたものと重なっているようにも感じました。

「今が一番楽しい」と言える理由

現在の仕事について伺うと、少し笑いながらこう答えてくれました。

「発注や準備、片付け、経理まで全て自分で行うので大変です。それでも、今が一番楽しいです」

その言葉からは、仕事へのやりがいと充実感が伝わってきました。

『hair make Hapia』。髙野さんは、この場所について「美容室というより、人が集う場所になっている」と話します。

施術を目的とせず会話を楽しみに訪れる方や、夕方には小学生が遊びに来ることもあり、まるで学童のような空間になることもあるそうです。

そうしたアットホームな雰囲気こそが、この場所の魅力のひとつです。

そして「Hapia」という店名には、髙野さんの想いが込められています。
この名前は、独立する10年以上前から「いつかお店を出すならこの名前にしたい」と考えていたものだそうです。

「人を幸せにしたい」
そんな想いから、“幸せな人は目がキラキラしている”というイメージをもとに、
「Happy」と「eyes」を組み合わせ、読みやすくシンプルにした造語が「Hapia」です。

Hapiaという場所を通して地域の方へ恩返しをしつつ、子どもたちが楽しそうに過ごす姿を見守ることが、髙野さんのやりがいにつながっています。

地域に根ざし、人と人とのつながりを大切にしながら歩み続ける髙野有美さん。その温かな想いは、これからも多くの人の心と暮らしをやさしく支えていくことでしょう。

【店舗情報】

名称:hair make Hapia

住所:長崎県平戸市下中津良町644-1

電話番号:090-7291-3029

営業時間:9時~17時

Instagram:https://www.instagram.com/hapia8911?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==

*キッズスペース完備・車椅子やベビーカーでもご来店いただけます。

*訪問美容も可能ですので、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

うらべ りな

看護しての経験と、3児のママとしてのリアルな視点を活かし、読者に寄り添った「伝わる文章」を大切にしています。 現在は地域マルシェの広報やSNS発信にも取り組みながら、長崎の魅力をInstagramにて発信中です!@nagasakikenhoku_odekakejouhou

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