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アート  |    2025.06.18

砂の模様に想いを重ねて 笑顔を育むサンドアート講師eriさん|大阪府東大阪市

サンドアート講師eriさん

カラフルな砂をグラスに重ね、模様やメッセージを描き出すサンドアート。そんな魅力的なアートを通して笑顔と癒しを提供しているのが、日本サンドアート協会認定講師のeriさんです。

活動拠点は、大阪府東大阪市内にあるレンタルスペース「えがお」。出会いや学び、地域とのつながりを大切にするeriさんの活動についてお話を伺いました。

「やってみたい」が導いたサンドアートの世界

サンドアート講師eriさん―レンタルスペースえがおのA-room

サンドアートと一口に言っても種類はさまざまですが、eriさんが手掛けるのはグラスサンドアート。透明な容器にカラフルな砂を敷き詰め、模様や絵柄を生み出すアートです。色彩感覚や集中力を養い、手先を使うことで脳の活性化にもつながるとされています。リラックス効果があり、アートセラピーにも使われているのだとか。

昔からペーパークラフトやスクラップブッキングなど、クリエイティブな活動が好きだったというeriさん。しかし、子育て中は趣味の時間を持つ余裕がありませんでした。お子さんが大きくなり、「また何かクラフト系の活動をしたい」と思っていたとき、Instagramで偶然目にしたサンドアートに興味を持ったそうです。

「文字を入れられると知って驚きました。『これやってみたい!』と思って調べたら、文字入れは認定資格のアーティストコースを受けないと学べなかったんです」

最初は趣味のつもりだったものの、本格的に学ぼうとアーティストコースの受講を決意。さらに活動の幅を広げるために別の講座も受け、ワークショップ開催のノウハウを身につけました。

砂で紡ぐ癒しのアート

サンドアート講師eriさん―グラスにカラフルな砂を入れていく様子

eriさんの主な活動は、イベントやマルシェなどで行うワークショップ。体験してくれるのは小学生が中心ですが、もちろん大人も参加できる内容です。

「まずは砂を4色、石を1色選んでもらいます。あとは砂をスプーンで掬って、思うままにグラスに入れていくだけ。無限の模様をつくり出せる、自分の好きなようにできる、というところがポイントですね。全部自分で作ると愛着が湧くじゃないですか」

サンドアート講師eriさん―グラスにカラフルな砂を入れていく様子
インタビューに答えながら、迷いなく模様を作っていくeriさん。
サンドアート講師eriさん―インタビュー中に完成させたサンドアート作品
10分ほどで完成してしまいました!

子どもたちの自由な発想が教えてくれるもの

サンドアートは、スプーンを持つことができて、砂を口に入れなければ、小さなお子さんでもできるそうです。「グラスを持ち上げない」「フィルムに触らない」といった最低限のルールを守れば、誰でも体験可能とのこと。「子どもは大人にはない発想で作ってくれます。完成した作品を見ると、私自身もすごく勉強になりますね」と語るeriさん。我が子の作品を見て感激する親御さんの姿を目にする機会も多いそうです

「印象的だったのは、高校生ぐらいの男の子が母の日イベントでワークショップに来てくれたこと。お母さんへ贈るために作品を作ってくれたんです」

一方で、大人は「不器用だからできない」と遠慮する方が多いのだとか。

「不器用でも全然大丈夫。意外と何も考えずに砂を入れても、綺麗な模様になりますから。思い通りじゃなくても、それがまたいい味になるんです」

サンドアート講師eriさん―ワークショップの様子(いろどりキッズパークにて)

新たな拠点で広がる可能性

イベント出店のほか、eriさんの活動拠点となっているのが地元・花園にあるコミュニティサロン&レンタルスペース「えがお」です。

サンドアート講師eriさん―レンタルスペースえがおの玄関

サンドアートの魅力を広め、自らも学びを深めていく中で、eriさんはアーティストを育成することにも興味を持ち始めました。講習を行える場所を探していたところ、知人に紹介されたえがおはまさに理想の環境だったといいます。施設の管理者と話を重ねるうちに、「東大阪を盛り上げたい」という想いが一致。eriさんは利用者としてだけでなく、運営スタッフとしてえがおの管理にも関わることになりました。

現在は認定講師として、作品販売を目指す人やワークショップ活動を希望する人向けの指導も行っています。さらに「じゃらん遊び・体験」に情報を掲載し、イベント以外でもサンドアート体験の場をつくるなど、活動はますます精力的に。

「えがおという拠点があるからこそ、活動の幅が広がりました。コミュニティサロンとして地域の皆さんにとって身近な存在になりたいですし、もっと気軽にサンドアートを楽しんでもらえたら嬉しいです」

おわりに

サンドアート講師eriさん―大きなサンドアートを抱えるeriさん

eriさんは今後、福祉施設などで出張ワークショップを行い、利用者の方に癒しの時間を提供したいと考えているそうです。また、「店名やロゴを入れたサンドアートを、お店の看板として置いてもらえるようになりたい」と、具体的なビジョンも語ってくださいました。

「サンドアートというものが、花束を贈るみたいに身近な存在になっていくよう活動していきたいと思っています」

誰もが楽しめるサンドアートの癒しの力と、eriさんのまっすぐな想いが、笑顔あふれる場をこれからも広げてくれることを楽しみにしています。

 

 

eriさんの情報

Instagram: @4msona
HP:https://4msona.com/
じゃらん遊び・体験プランはこちら

 

コミュニティサロン&レンタルスペース えがお

住所: 大阪府東大阪市花園東町1-17-30
Instagram:@egao.honbu
HP:https://atumare-egao.jimdofree.com/

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この記事を書いた人

九重 十彩

生まれも育ちも東大阪市。カフェ巡りから一人飲みまで、美味しいものと共に在りたいWebライター。 実は調理師免許を持ってるけど、ほぼほぼ持ってるだけ。 大阪の中核市としての一面と、生駒山系の自然、振り幅の広~い「モノづくりのまち東大阪」の魅力を発信していきます。

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