北浦和にあるフリースペース『まめたんく』ここで定期開催されるヨガがあります。
それは、
・BGMはなく静かで
・派手さはなく
・自分のペースでできる
そんな空間です。
私なりのヨガを心地よく行えるその場所を運営するのは『Field Artha』を主宰する綾乃さん。

私も一度体験して感じた、これまでのヨガとはまた違う「心地よさ」があります。
シュリカリのヨガ※1と出会い、教室を運営するにまで至った綾乃さんの「これまで」を取材しました。
※1 インドのヨガ哲学と瞑想をベースにしたもので、「意識・呼吸・内面の変化」に重きを置くヨガ。派手なポーズや運動性よりも、静けさの中で自分の内側を整える特徴がある。
シュリカリのヨガに出会うまでの私
「まさか、自分がヨガのインストラクターをするとは思っていなかったんですよね」
開口一番、綾乃さんからは意外な言葉が飛び出します。
会社員時代から、好きで続けていたヨガ。それは身体をすっきりさせたかったり、運動不足を解消したりするため。
綾乃さんは夫と共に住み始めることを機に、兵庫県へ移住。そこでも継続してきたヨガ。そのヨガへの考え方が変わり始めたのは、和歌山県へ移り住む頃のこと。
「夫の転勤で、兵庫から和歌山へ引っ越しをしました。その時、学生時代からの友人がヨガを習いに和歌山へ行っていたことを思い出したんです。それで、そのヨガの先生を探してみたところ、隣町にその教室があることがわかって」
綾乃さんは、この巡り合いによりヨガ教室へ行ってみることにしたのでした。
「シュリカリのヨガを伝えたい」と変化した「ヨガの学び」
「習い始めた当初、戸惑いがありました。リラックスするようにと何度も言われたり、ポーズとポーズの間やポーズのキープ時間が長かったりなど。 これまでのヨガとは違うなって。私はできてるのかな、どうなのかな、みたいなのが自分でわからなかったんですね」
しかし、その戸惑いは、次第に心地よさへと変化していったのだそう。
「通ううちに、だんだんリラックスするということが分かってきたんです。これまではヨガを終えると、身体がすっきりする感覚が多かったのが、すごく穏やかな気持ちになることに気づいたんです」
身体へのアプローチが、心へのアプローチへと変化するさまを体験した綾乃さん。ヨガ哲学も深く学んでいきたいと意欲が湧いてきたころ、ヨガ教室で「指導者養成コース」が始まることを知りました。
「当時、私はヨガを教えるつもりはありませんでした。けれど、指導者養成コースならヨガ哲学も学べると思って。 決め手だったのは、説明会で話を聞いて、ずっと疑問に思っていたものがクリアになったということがあったんですね」
ヨガには多様なポーズがあり、教える人によってポーズの流れや組み合わせが違うということがあります。昔から連綿と続いているヨガの型を、変えていいものなのかよくわからなかった綾乃さんにとって、同じ型を続けていき深めていくシュリカリのヨガは、自身の望むヨガの在り方にフィットしたのだといいます。

受講期間は4ヶ月。土日を中心とした学びの場で通算200時間を受講しました。その期間で得られたことはとても大きかったと、綾乃さんは振り返ります。
「これまでの人生では『相対的な評価』により自己肯定感が下がる経験がありました。それは習い事でも、学校でも…。ヨガ哲学を学んでいくうちに、『生まれながらにあなたは100点です』という考え方が少しずつ浸透していって…。頭の理解っていうよりは、身体全体で理解が深まってきて。指導者養成コースが終わる頃には、私はこれで大丈夫なんだな。と思えたんですね」

指導者養成コースを終えた頃、ここで学んだことをもっと他の人にもシェアしたい!と、これまでの考えを変えたのだそう。
共に学んだ友人と、小さなヨガサークルを開くことにしたのでした。
いい出会いは、人生の風向きを変えるもの。
綾乃さんにとってのシュリカリのヨガは、まさにそんな存在だったのでしょう。
「身体を整えるもの」だったヨガが、「心と向き合うもの」へと変化していった時間でした。
ポーズの完成度でも、誰かとの比較でもない。

“生まれながらに100点”というヨガ哲学の考え方が、少しずつ身体に沁み込み、「私はこれで大丈夫」と思える感覚へとつながっていったのです。
後半では、綾乃さんがヨガ教室を立ち上げるまでの経緯、そしてシュリカリのヨガで学んだ哲学が暮らしの中でどのように息づいているのかをお届けします。
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