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聖地  |    2026.09.16

【山形県南陽市】熊野大社観光ガイド|縁結びの聖地と三羽のうさぎ探し

山形県南陽市の熊野大社は、1200年以上の歴史を持ち「東北の伊勢」と称される由緒ある神社です。

その麓には宮内小学校があり、地元の人は6年間そこに通います。そのためか、地元の人はみんな当たり前のように熊野大社と深く関わって生活しています。

この記事を書いている私も宮内小学校出身で、小さい頃は熊野大社を遊び場のように使っていました。

そんな熊野大社ですが地元の人からは「おくまん様」と呼ばれ親しまれています。

「三羽のうさぎ伝説」や山形県最古の茅葺き(かやふき)建築など、境内には見どころが尽きません。

今回は、参拝前に知っておきたい歴史や体験、見どころとアクセス情報を解説します。

南陽市の観光名所・熊野大社の歴史と由緒

南陽市の熊野大社は和歌山、長野と並ぶ「日本三熊野」のひとつに数えられます。

大同元年(806年)に平城天皇の勅命で再興されたという社伝が残る、東北を代表する格式高い神社です。

境内には、伊達政宗と直江兼続の棟札(むなふだ:屋根裏の棟木などに打ち付ける木の札)が隣り合って残されており、激動の時代に敵対関係にあった2人の武将が、ともにこの地を篤く信仰していたことが伺えます。

〈参考〉田辺市熊野ツーリズムビューロー : 熊野三山

縁結びの聖地、イザナギ・イザナミの神話

皆さんは日本神話で最初に愛を誓い合った夫婦神を知っているでしょうか。

イザナギノミコトとイザナミノミコトです。

熊野大社はその2柱(神様は「柱」と数えます)を神として祀っているのです。

イザナギノミコトは『古事記』や『日本書紀』において「あなにやし、えをとめを(なんと美しい乙女)」と、日本初のプロポーズの言葉を口にしたと伝えられています。

その神話にちなみ熊野大社は縁結びの神様といわれているのです。

恋愛に限らず、あらゆる関係性の成就にご利益があるとされ、良縁を願う人々をここに招き入れています。

境内の見どころ3選|これで南陽市観光の満足度アップ

正面の銀杏の木が秋になるとみごとに黄葉する

その1 大銀杏から46段の石段へ。そして手水舎の花

熊野大社に足を踏み入れるとまず目につくのが大銀杏です。

樹齢850年を超えるこの大銀杏は、平安時代に鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)が自ら手植えしたといわれています。

その大きさは訪れた人を圧倒しますが、秋になると見事な黄葉が見られることでも有名です。

その大銀杏を過ぎると左手に手水舎があり、地元の花屋さんが見事な飾り付けをしてくれています。

季節ごとに彩られるこの花を愛でることも大きな楽しみです。

拝殿へと続く46段の急な石段「お御坂(おみさか)」も大きな見どころです。

かつて馬に乗ったまま参拝する「騎馬参拝(きばさんぱい)」という習慣があり、そのため一段が広く高さもある特殊な設計になったといわれています。

見上げるような階段を上りきった先に本殿があり、そこに広がる境内の景色は、季節ごとの美しい景観を見せてくれます。

山形県内最古の茅葺き建築である拝殿は、唐破風(からはふ)と千鳥破風(ちどりはふ)を萱で葺く美しい様式です。

天明7年(1787年)以前に再建されたもので、雪と雨が多い東北の厳しい気候に適応したつくりになっています。

その2 「三羽のうさぎ」伝説。大切な人と「三羽目」を探す

この鳥居をくぐり右に折れると三羽のうさぎの彫刻です。(撮影禁止なので注意)

熊野大社といえば、やはりこの「三羽のうさぎ伝説」でしょう。

本殿裏の彫刻に隠された三羽のうさぎをすべて見つけると、願いが叶うという伝説があるのです。

1羽目と2羽目には公式のヒントが用意されているものの、三羽目は自力で探さなければなりません。

さらに「見つけた場所を人に教えてはいけない」というルールが存在します。

精緻な彫刻の中から、首が痛くなるほど夢中になってうさぎを探す体験は思いの外楽しいものです。

大切な人と三羽目を発見すればそれは自分たちだけの秘密となり、参拝の記憶をより深く刻み込んでくれるでしょう。

ちなみにですが、筆者は三羽目がどこにいるのか未だにわかりません……。

〈参考〉東北の伊勢熊野大社 : 44.本宮裏 (ほんぐううら)

その3 縁結びと勝利のお守り。授与品を深く知る

授与所(お守りなどを売っているところ)で人気の「結(ゆわい)うさぎ」は、三羽のうさぎにちなんだ陶器製のおみくじ入りお守りです。

縁結びの記念として持ち帰る人が多い定番の授与品となっています。

また、熊野大社には八咫烏(ヤタガラス)が描かれた「勝守り」があります。

八咫烏は熊野の神様のお使いとされ、神武東征の折、熊野から奈良まで道案内をしたといわれる三本足の烏です。

ゴールに導く、という故事にちなみ日本サッカー協会のシンボルに採用されており、紀州和歌山の熊野三山には、JFAの方やサッカーの日本代表の選手が必勝祈願に訪れます。

2026年のワールドカップの際も、日本サッカー協会(JFC)の関係者が田辺市本宮町の熊野本宮大社を訪れ、日本代表の必勝を祈願したと報じられました。

〈参考〉紀伊民報 : 日本の必勝を祈願JFAの山本氏ら、サッカーW杯、熊野本宮大社、和歌山県田辺

豊かな四季の南陽市。何度でも訪れたくなる観光名所「熊野大社」

冬雪の初詣、春の風花

南陽市は12月頃から雪の季節となります。

熊野大社も1月の初詣には雪に覆われ、他の季節とは違った厳かな雰囲気になります。

境内には茅の輪が設置され、健康と安全を祈願して沢山の人がそこをくぐります。

小さな子供が面白がって何回もくぐろうとする姿も見られ、たいへん愛らしいものです。

そして現在は、3月下旬から5月末にかけて「春の風花」が開催され、境内は無数の風車で飾られます。

春を告げる風に吹かれて回る風車は訪れる人の郷愁を誘います。

風車と拝殿のコントラストも見事で絶好の撮影ポイントがいくつもあります。

夏の風鈴、秋は黄金のイチョウ

6月から9月にかけて行われる風鈴祈願祭「かなで」では、数千の風鈴が境内に響き渡り、涼しげな祈りの空間が広がります。

願い事を書いた短冊を風鈴に託し、境内に飾って祈願することができますので、みなさんも大切な願いを託してみてはいかがでしょうか。

11月中旬には、境内入口の大銀杏が黄葉のピークを迎えます。

その大きさもあり、遠く離れた参道の入口からでも一目でわかるほど鮮やかになるのです。

ときには有志の手で落ち葉アートが施され、SNSで話題になることもありますのでぜひチェックしてください。

熊野獅子祭りと四万八千日祭。

毎年7月24日、25日には最大の例大祭「熊野獅子祭り」が行われます。

御神体である「お獅子さま」が箱に納められて渡御し、境内で豪快な獅子競(バヨイ)などが繰り広げられる祭事です。

祭りの期間中、この獅子に頭を噛んでもらうことで、健康に過ごせると信じられており、地元では「ししかぶり」といわれています。

なお、「かぶる」とは地元の言葉で「噛む」という意味です。

激しく熱気あふれる夏祭りで、24日には参道に屋台が出て夜祭も行われ、多くの人で賑わいます。

祭りのあとには必ず「おみさかあらい」の雨が降るという伝承が、今も地域で語り継がれています。

また、8月10日の「四万八千日祭」は、一日参拝するだけで4万8千日分(131年分!)のご利益が得られるとされる特別な日です。

境内にはろうそくの火が幻想的に灯され、拝殿でお清めされた神火が幸神社の本殿へと灯されます。

近年では、この日が特別な「想いが届く夜、ねがいが叶う夜」とされており、若い世代の参拝者も増えてきています。

熊野大社 四季のお祭り ※写真の掲示板には「春の風花 1月から3月下旬」とありますが、現在は3月下旬から5月末に開催されています。

駐車場情報|大鳥居と参道も必見

熊野大社には大きく分けて3つの駐車場があります。

第一駐車場は宮内小学校のグラウンド跡地を利用した大駐車場

第二駐車場は参道の入口にある10台程の駐車場

もう一つは双松公園の下にある駐車場

もちろん第一駐車場が参拝には都合がいいのですが、私のオススメは第二駐車場です。

この鳥居の左側が第二駐車場

理由は大鳥居と参道にあります。

「権現造り」と呼ばれる様式では日本一の規模を誇るこの大鳥居と、そこからまっすぐに見える熊野大社への参道がなんとも趣があるのです。

現在は車もここを通ることができますが、かつては長井線で参拝用の特別列車が出ていた時代もあり、多くの参拝客がここを通りました。

また、この参道は月に一度開催される縁結び祈願祭「月結び」の夜になると明かりがともされ、昼間とは全く違う神秘的な空間がそこに広がります。

おわりに|その他にもある熊野大社の魅力

今回は本殿のイザナミ・イザナギに焦点を当てて解説してきましたが、実は熊野大社にはその他に30柱もの神様がお社を構え鎮座しています。

それらを回る「いいご縁参り」というものがあり、熊野大社参拝の裏技となっているのです。

また、地元の有志が立ち上げたオシャレなカフェ「Icho cafe」、「ドーナツスタンド maaru」、ジェラートが味わえる「gelato En」さらには2025年12月にオープンしたお土産どころ「ハレ晴れ」があります。

熊野大社は山形新幹線が停車する赤湯駅からタクシーで約10分。

東京方面からのアクセスも良好です。

参拝後は、開湯から900年以上の歴史を持つ赤湯温泉で疲れを癒すルートがおすすめ。神社、地元グルメ、そして名湯。

この三拍子が揃う南陽市は、週末のリフレッシュ旅に最適な目的地です。

ぜひ「ござってけらっしゃい!(来てください)」

〈参考〉東北の伊勢熊野大社 : いいご縁手引書

熊野大社の基本情報とアクセス

名称:熊野神社

住所:山形県南陽市宮内3476-1

電話:0238-47-7777

授与所受付:9:00〜17:00(冬期・イベント時は変動あり)

拝観料:無料(※祈祷や行事については事前にご確認ください)

駐車場:熊野大社駐車場(無料)

公共交通:山形鉄道フラワー長井線「宮内駅」より徒歩10〜15分、または赤湯駅からタクシー約10分

車アクセス:東北中央自動車道「南陽高畠IC」より約10分

ホームページ:https://kumano-taisha.or.jp/

Instagram : https://www.instagram.com/kumanotaisha.official/

参考文献やリンク先

東北の伊勢 熊野大社 より

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この記事を書いた人

おきたま散歩人

山形県南陽市在住のライターです 地元の熊野大社に守られて人生を歩んできました。 感動した風景、素敵なお店、楽しかった思い出、素敵な人、そのような出会いがあると発信せずにはいられない体質です。 酒と音楽そしてフライフィッシングが私を幸せにしてくれます。

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