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アクティビティ  |    2026.06.02

東京、水上の散歩道。ポカポカ陽気の旧中川で「お花見カヤック」をやってみた

「東京でカヤックを漕ぐの、意外とおもしろいよ」 と、とあるカヤックの達人にそう教えてもらった。 

日常的に川沿いを散歩している私にとって、「東京の川で遊ぶ」といえば釣りか夜を彩る屋形船。東京でカヤックなんて正直ノーマークだったけれど、言われてみれば、「水面から東京のまちを見る」って新しい。 

しかも、3月下旬は桜の季節で、水上からお花見ができるなんて最高の贅沢。寒さがやわらぎ、桜の蕾がほころび始めた3月最後の週末に、私は旧中川へと向かいました。

準備は、旧中川の河川敷で

今回お世話になったのは「Outdoor Sports Club ZAC」さん。集合場所は、都営新宿線の東大島駅から歩いて10分ほどの「大島小松川公園」の駐車場。 トイレを済ませ、濡れてもいいアウトドア用ウエアを着て集合。荷物はスタッフさんの車に預けられるから、身軽になれるのがうれしい。 準備が整ったら、目と鼻の先の桟橋へと歩いていきます。色とりどりのカヤックが並ぶ光景に、胸が高鳴る。

出発前のレクチャーでは、パドルの捌き方を丁寧に教わりました。腕の力だけで漕ぐと疲れやすいので、胸から押し出すようにパドルを動かすのがコツなのだそう。 今回漕ぎ出す旧中川はちょうど江東区と江戸川区の境界線。右側通行のルールを頭に入れたら、いよいよ東京水上ツアーのスタート。

川から見える風景

カヤックがするりと水面を滑り出すと、驚くほど空が広く感じられた。 ルートは、東大島付近から約1km北上し、スカイツリーと桜並木が重なる絶景ポイントを目指す往復コース。 ガイドさんによると、旧中川は水門で区切られ、荒川よりも水位が安定し流れも穏やか。

川から見える東京の風景は、意外と「のどか」だ。土手には緑が広がり、その向こうにマンションがにょきにょきと立ち並ぶ。 

漕ぎ進めていくと、杭の上で羽を広げてじっとしているカワウに出会った。カワウは潜水が得意なハンター。羽に油分が少ないため、水に潜った後はこうして太陽に向かって羽を乾かすのがルーティーンなのだ。すると今度は、不意に水面から「バシャ」という音が。「ボラ」という魚が急に飛び出してきたみたい。都会の真ん中に豊かな生態系があることを知った。

東京の橋の世界

旧中川を漕いでいると、頭上を次々と通り過ぎる「橋」の存在が気になる。 まず出会うのが、鮮やかなオレンジ色が目を引く「もみじ大橋」。ここはドラマのロケ地としても有名。 

別の橋を水面から見上げると、初めてみる橋の裏側の世界。まるで巨大なコンクリートのアートの中に迷い込んだみたい。陸上からは見えていなかった、圧倒的な迫力を感じた。

高校生の競技カヌーと疾走するドラゴンボート

この川には独特の活気がある。 地元の高校生たちが競技カヌーですいすいと追い抜いていく。 さらに約20人の乗り手が息を合わせて漕ぐドラゴンボートが「イチ、ニ!」の掛け声と共に猛スピードで駆け抜けていく。大会シーズンに向けて練習に励むその一体感と迫力には圧倒される。近所の住民がこの光景を見て「自分もやりたい」とマイカヤックを買うこともあるというエピソードをガイドさんから伺う。この川ならではの粋な楽しみ方だ。

桜並木とスカイツリーの絶景

腕がちょっぴり疲れてきたあたりで、このコース一番のハイライト。 そこには、鮮やかな水色が目を引くアーチ型の橋、「江東新橋」が架かっている。この橋の鮮烈な水色と、まだ咲き始めの桜のピンク、川沿いのレンギョウ並木の黄色い花、そして遠景に立つスカイツリーが一直線に視界に収まる景色は、本当に美しい。 見慣れたスカイツリーも、カヤックの低い目線から見上げると、いつもよりずっと高く、なんだか神々しく見えた。

視点が変われば、見える世界が変わる

 ガイドさんによると、このツアーには都内から「いつもと違うことをやってみたい」と来る人はもちろん、地方から「定番ではない観光を」と参加する人も多いのだとか。確かに、新しい東京の側面を見た気がする。

カヤックを降りたあと、同じ道をあえて陸路で散歩して帰ってみた。見ている視点の位置がすこし違うだけで、世界がまるで違って見えることに驚く。 東京の空は思ったより広かった。そして、東京はまだまだ探検しがいがありそう。

 Outdoor Sports Club ZACさんのカヤックツアーは、日中の桜の季節だけではなく、6月のアジサイの季節や都会の灯りが揺れるナイトカヤックもおすすめです。

今回体験したカヤックツアーについて

店名:Outdoor Sports Club ZAC
HP:https://www.zacsports.com/
服装:濡れてもいい動きやすい服
持ち物: 飲み物、日焼け止め、サングラスなど

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この記事を書いた人

山まみー

東京都で会社員をしながらライターとしても活動中。登山、旅行、アート、おいしいものを食べることが好き。

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