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フード  |    2025.03.01

新鮮な葛飾野菜を買うならここ!JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所

実は、都内でも農業がさかんな葛飾区。そんな葛飾区産の野菜に興味はあるけど、どこで購入すればいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

区内の各農園の軒先や、一部スーパーマーケットでも取り扱っていますが、一度にたくさんの種類の野菜を買いたいなら、JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所がおすすめ。どのようなお店なのか、JA東京スマイルの係長であり、同直売所の店長も務める奥山正さんに話を聞きました。

開店前から多くの人が並ぶ人気店

扉に貼られた野菜のイラストは、奥山さんの発案によるもの

JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所は、柴又駅から徒歩5分の場所にあります。

こちらのお店では、葛飾区内で生産された野菜を中心に販売しています。春から夏にかけてはエダマメ、トマト、ナス、キュウリ、ブルーベリー、秋から冬はネギ、大根、カブ、キャベツ、ブロッコリーなどが並び、小松菜は年間を通して購入できます。

葛飾区の農地は他県と比べて狭く、1つの野菜を大量生産することが難しい。そのため、少量多品種の生産が中心です。しかしそのおかげで、さまざまな野菜を楽しむことができます。

「当日の早朝、もしくは前日に収穫されたばかりの野菜が店頭に並びます。他県や他国からの仕入れ品はないので、どれも採れたてで新鮮なものばかりです」(奥山さん、以下同)

お客さんからは「他のお店のものとは鮮度が違う」「おいしい」などの声が挙がっています。

旬鮮工房楓で製造している肉まん。小松菜の歯ごたえがGood!

野菜以外にも、葛飾区産の小松菜を使用した肉まんや、葛飾区内の農地で採れた果物を使用したジャム、採取したハチミツなども取り扱っています。

味良し!鮮度良し!一方で課題も

こちらのお店を運営しているのはJA東京スマイル。東京都葛飾区、足立区、江戸川区、江東区(一部)を管轄し、営農指導事業、信用事業、共済事業などを行っています。JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所の運営も事業の一環。奥山さんは長らく営農指導課に所属していて、2024年4月にこちらのお店の店長に就任しました。

JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所が開設されたのは、1999年11月。全国で地場産野菜の直売所が増えている時期で、農家さんからの希望もあってオープンしました。以来、農家さんから委託された野菜を販売しています。つまり、こちらのお店は農家さんとお客さんをつなぐハブ(パイプ役)のような役割があるんですね。

常連客も多く、行列もできるほどの人気店ですが、課題もあるそうです。

夏前の訪問時に購入した野菜。取り扱う野菜の種類が豊富です

「お店に並ぶ野菜がたくさんあるときはあるし、少ないときは少ない。農家さんが生産するのはどれもその季節に採れる野菜だから、委託する生産品がかぶってしまうこともあります。また、他県の専門農家さんとは違い、葛飾区の農家さんは少量多品種で生産しています。だから、欠品が出ると補充が難しいんですね」

そのため、お客さんの需要に応えることが難しいときがあります。また、農家さんにとっては、委託した野菜が売れ残ってしまうと、期待していた収入につながらないということも。

農家さんが安心して生産し、委託をできるように、奥山さんは「農家さんに信用されること」を心掛けているといいます。

「預かった野菜はなんとかして完売したい。そのために、農家さんにはさまざまなアドバイスをします。例えば、見栄えに関しては、野菜を裸のままではなく葛飾元気野菜のロゴの入った袋に入れること、そのロゴが正面に向くように入れること、お客さんが確認しやすいように値段のシールを見やすい位置に貼ることなどですね。そうすることで、お客さんに購入してもらいやすくなるんです」

大きく野菜の名前が書かれています。これならカメラ越しでもわかりやすい!

さらなる施策として、2024年11月には「チョクバイGO!」を導入しました。これは、店内に設置されたカメラによって、リアルタイムに在庫を確認できるシステムです。これがあれば、農家さんはその日の補充や、翌日出荷する野菜の品目と量の調整ができます。お客さん目線で見ると、現在並んでいる野菜の確認がしやすく、お店に足を運びやすくなります。

奥山さんは、野菜の名前を大きく書いた紙を陳列棚に貼り、何の野菜が残っているか、カメラの画像越しでもわかるような工夫を取り入れています。

尋ねればきっと、おいしい食べ方を教えてくれる!

野菜を完売させるためのアプローチは、農家さんに対してだけでなく、お客さんにも行っています。

お店では無料でレシピを配布。そして、常連さんとスタッフは顔なじみであることから、口頭でおいしい食べ方を勧めることもあります。

バリエーションが増えて、料理をするのが楽しくなりそうです

「今はキャベツの価格が高騰していますよね。『餃子を作ったとき、代わりに小松菜を入れたらおいしかった』という話をしたら、お客さんに喜ばれました。葉付きのニンジンの葉は、てんぷらで揚げる、刻んだものを冷凍にしてパセリの代わりにするなどのアドバイスもしています」

もちろん、奥山さんもスタッフの皆さんも、葛飾区産の野菜を調理し、食べています。だから、本当に役に立つアドバイスができるんですね。

ぜひ一度葛飾区産の野菜を楽しんで

最期にお客さんへのメッセージを聞きました。

「当店で扱っているのは、農家さんで採れたばかりの野菜です。一度食べれば、味の違いを分かっていただけると思います。鮮度の良さとおいしさは自信を持っておすすめできるので、葛飾産の野菜と当店をご愛顧いただければと思います。

また、葛飾区とタイアップし、出張即売会、野菜収穫体験などのイベントも提供しています。それらもぜひ、お楽しみください」

野菜の楽しみ方を広げてくれるJA東京スマイル葛飾元気野菜直売所。野菜が好きな人、そうでない人にも一度は訪れてほしい場所です。

関連リンク

JA東京スマイル葛飾元気野菜直売所:https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=1434

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この記事を書いた人

増田 洋子

東京都在住。インタビューが好きなフリーランスのライターで、紙媒体とWebメディアで執筆中。ネズミを中心とした動物が好きで、ペット関連の記事を書くことも。

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