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バックストーリー  |    2026.06.15

「パイ専門店 Tsutsumi」が描く地方創生の未来!松山から世界へ【後編】

前編では、松山市北斎院町にある本店の魅力と、鎧塚俊彦シェフ絶賛の「裸王」や不動の人気を誇るアップルパイの実食レポをお届けしました。続く後編では、本店オープンからわずか数年で観光の聖地・道後へ進出し、快進撃を続ける「パイ専門店 Tsutsumi(以下、Tsutsumi)」の戦略と、その根底にある「人」と「地域」への熱い想いに迫ります。

前編はこちら

「パイ専門店 Tsutsumi」愛媛の素材を包む幸せの味【前編】

「Tsutsumi」が人気を集める理由

松山で人気のお店

2025年9月4日、道後商店街の入り口(かど半本舗跡地)にオープンした「Tsutsumi 道後店」は2号店。初日から多くの観光客や地元客で賑わい、夕方のニュースでも話題になりました。

かつてのお土産物店跡地に誕生したこの店は、今や道後温泉の「湯上がり食べ歩き」の新しい定番スポットとなっています。森本店長に、短期間での多店舗展開を成功させた要因を尋ねると、意外にも「泥臭い努力の積み重ね」という答えが返ってきました。

お客様一人ひとりに寄り添う店長の森本さん

「美味しいお菓子を作るのは当然ですが、私たちはイベント出店にも非常に力を入れてきました。松山市内の週末イベントなどへ積極的に参加し、お客様一人ひとりに味を知っていただく。その地道な認知度の向上が、本店や道後店への来店に繋がったのだと考えています」

地域との共創「老舗×学生」が生む新しい伝統

美しくディスプレイされています

Tsutsumiの大きな強みは、愛媛の素材を単に使うだけでなく、地域を巻き込んだ「共創(コラボレーション)」にあります。

その象徴が、道後店限定の「道後の酒かすパイ」です。 この商品では、創業130年を超える道後の老舗「水口酒造」の香り高い大吟醸酒粕を使用しています。さらに、商品開発のアイデアには、松山東雲短期大学の学生グループ「しののめベジガール」が携わることも。

定番のほか期間限定の商品も要注目

例えば、「ベジパイ(里芋)」は毎年販売される人気の限定メニュー。森本店長はインタビューの中で、「里芋とホワイトチョコってあまり思いつかない組み合わせですが、食べてみると本当に美味しくて、お客様からも非常に好評をいただいている」と、その相性の良さを強調しています。まさに世代と歴史を超えたコラボレーションの結晶です。

愛媛大学附属高校の生徒が育てた有機JAS認証の「青レモン」や、川之石高校のマーマレード、地元の老舗「石田製餡所」のあんこなど、Tsutsumiのショーケースには地域の物語が詰まっています

「愛媛には素晴らしい素材がたくさんあります。学生さんの斬新なアイデアや老舗の確かな技術を、私たちのパイ生地で『包む』。それによって愛媛の良さがもっと伝わっていけば嬉しいですね」と、森本店長は笑顔を見せます。

社会的価値の創造「お菓子づくりは笑顔づくり」の真意

レジ横にオーブンがあり、焼き立てのパイが提供されています

Tsutsumiを運営する「株式会社Akari」は、障がいを持つ社員が主役となって活躍する就労支援事業所(A型)という側面を持っています。グループ全体の理念として「食を通して笑顔を増やし未来を共に創る」を掲げています。

こだわりの詰まったアップルパイ

ここでいう「お菓子づくり」とは、パイを焼く技術だけを指すのではありません。 掃除、挨拶、ラッピング。お客様に笑顔で帰ってもらうためのすべての業務が『お菓子づくり』です。

朝礼では、お客様の「美味しかった」という声を共有し、喜びを循環させるのも1つの特徴。Tsutsumiのパイが優しい味がするのは、関わる人すべての誇りと温もりが閉じ込められているからです。

デジタルとリアルの融合「無限クーポン」がつなぐ絆

ギフト商品もあります

Tsutsumiは、地域との繋がりをデジタルでも強化しています。 公式LINEで配布される「無限に使える200円クーポン」は、単なる割引施策ではなく、地元の人々が気軽に立ち寄れる「きっかけ」に。

オンラインショップでも、遠方の方へ焼きたての美味しさを届けるため、箱詰めや梱包には細心の注意を払っています。

特に、日持ちのする「道後 APPLE PIE(ホール)」は、水分値を飛ばして旨味を凝縮させる乾燥工程を経ており、酒粕がほんのり香る上品な味わいとして全国から注文が入ります。

松山から世界へ広がる「明かり」

ジェラートも美味しそうです

インタビューの最後に、森本店長に今後の展望を聞きました。 「今後は、ベトナムの経済に貢献する『カカオ・トレース認証』のチョコレートを使用した事業や、グループ会社と連携したさらなる商品開発を考えています。地域の枠にとどまらず、社会全体に貢献できる会社を目指していきたいです」

社名である「Akari(明かり)」には、社員一人ひとりが秘めている可能性を照らしたいという願いが込められています。その明かりは今、松山から世界へと広がり始めています。

まとめ:私たちを包み込む優しさ

駐車場あります

Tsutsumiを訪れると、そこには単なるお菓子以上の価値があることに気づかされます。 住宅メーカーの「安心」を基礎に、地域の老舗や学生の「情熱」を包み込み、障がいを持つ方々の「誠実」な手仕事によって焼き上げられた一袋のパイ。

それは、毎日がんばっている人たちをあたたかく包み込んでくれる、最高の贈り物です。 道後の温泉街を歩く際、あるいは北斎院の本店の前を通りかかる際、ぜひその香りに誘われてみてください。

そこにはきっと、あなたの心に橋を架ける、優しい「笑顔」が待っています。

パイ専門店Tsutsumi本店:基本情報
お客さんを笑顔にするお店
項目内容
店名パイ専門店Tsutsumi(ツツミ)本店
住所〒791-8031愛媛県松山市北斎院町20-1
電話番号089-954-4028
営業時間10:00~17:00
定休日不定休(公式Instagramを確認)
駐車場あり
公式サイトパイ専門店 Tsutsumi

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この記事を書いた人

世界のわたなべけん

地域に眠る人・場所・想いを取材し、 文章✕映像✕出版✕AIで編集、 世界に向けて発信しています。 神社仏閣、地域活動、仕事など、 現場に足を運び、空気感を伝えることを大切にしています。 地域の価値を最大化し、世界に届けるのがテーマです。

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