
*本記事に記載されている価格や情報は2026年7月時点のものです。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE 店主 中村 秀一
◆1976年 鹿児島県鹿児島市で生まれる。「都心に近いベッドタウン的な街」。よく行っていた街は中心部の天文館通(てんもんかんどおり)。古着、レコード屋など。
◆2012年 東京都世田谷区駒沢に独立系書店「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE(スノウショベリング ブックス アンド ダイアローグ)」を開業。
◆2023年から店舗業務のかたわらブックトラックで全国各地を巡る移動本屋「SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD」をはじめる。

これまでの歩み
◆鹿児島県の高校を卒業して2日後に海外放浪の旅に出る。アメリカの西海岸と東海岸、アジア、北アフリカ、ヨーロッパなど。
◆約3年にわたる海外放浪の旅を終えて、JR中央線沿いの東京都武蔵野市西久保に拠点を構え、グラフィックデザインやマーケティングの仕事に携わる。
◆2012年 36歳の時に独立系書店「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE」を開業。
◆神奈川県の清川村に山荘を手に入れ、2018年から2拠点生活を開始。
◆2023年9月からお店のかたわらで、ブックトラック(三菱デリカ・カーゴ)で移動本屋として全国各地を巡り、陸路がなくブックトラックで行けない沖縄を除く都道府県全て訪れる。
中村さん流 移動本屋の走りかた
2012年に、「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE」をオープンし、お店の経営も軌道に乗り10年目を迎えたころ、中村さんにこのままひとつの場所に安住して良いのか?といった焦燥感が芽生えた。
高校を卒業後10代後半から20代前半にかけて、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、北アフリカと衝動のままに放浪の旅をしていた頃のことが蘇る。
その頃に偶然、岡山県の移動図書館として活躍していた車、三菱デリカ・カーゴとの出会いがあり、悩んだ末に手に入れた中村さんはお店の本をブックトラックに搭載して本屋がない地域に自分から出かけよう、とひらめく。
しかし、移動本屋の車両は手に入れたものの車のカスタム費用やその他の初期費用をどうするか、という問題にぶつかった。
中村さんは不安や葛藤を抱えながらもクラウドファンディングに初挑戦し、2023年7月12日~8月31日の期間で目標金額に達成した。
SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD
実は中村さんは、誰かにお願いし何かを委ねるということが不得意だった。自分の力で完結させる方がはるかに楽だったが、敢えてクラウドファンディングに挑戦したのだ。
集まった資金は、移動本屋「SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD」をより多くの人に知ってもらうためのプロモーション動画や、中村さんの移動本屋の世界観を伝えるロード・ムービー作り、車両の塗装や造作などの改造、什器・備品等に使われ、動画制作は知人のクリエーターの力を借りた。

移動本屋に使うブックトラックは、ジャック・ケルアックの小説『オン・ザ・ロード』にちなんで、「SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD 」と名付けられた。クラウドファンディングを実行に移すための全体の構想や一連の工程は、複雑で緻密だ。
友人や知人に応援コメントを依頼したり、返礼品の設定をしながらほぼ同時進行で、どんな移動本屋をどういう風にやっていくのか、を伝えるマニフェスト作りにもとりかかる。
返礼品のコースは、金額に応じて、【ZINE企画1】旅のしおり、BOOKS ON THE ROAD オリジナルグッズ3点セット 、職業としての本屋開業サポート、など15通り設定された。
移動本屋がカタチになるまでの軌跡を、アメリカの小説家、J・D・サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』に見立て、中村さんが綴った1から8までのエピソードが、Instagramとnoteに公開されている。
それらの8つのエピソードを読みながら、わたしはカラダの中からエネルギーが湧き上がるのを感じた。この先移動本屋をやる予定はないけれど、すごく励まされた。
中村さんの移動本屋についての思索を書いた文章は、私的な実感と世の中を俯瞰する視点に満ちている。それらが読む人に伝わるのだろう、と考えた。9つめのエピソードはまだ書かれていない。移動本屋は現在進行形である。
「中村 秀一 (SNOW SHOVELING)」のnoteでは、全文公開されている。
EP1 「そうだオカヤマに行こう」 SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD物語 〜いかにして街のはずれの本屋が移動本屋として遠くの人にも本を届けようと思ったか〜 |中村 秀一 (SNOW SHOVELING)
https://www.instagram.com/snowshovelingbooks_on_the_road/
「移動本屋」の出会いかた、秋田県の国際教養大学
中村:秋田県の国際教養大学のキャンパスで出店したことがあって、最初に行ったのが、2023年、2024年だったか、2、3回行ってるんですが、
ーなるほど?
中村:秋田の山の中の自然に囲まれた大学で、そこで出店したら、若者たちとの交流がめちゃくちゃ楽しかったんですよ。
寮が併設してる大学で、街に行くにはバスや車が必要なエリアで、本屋も近くにはない、そんな環境というのもあって、なんかすごい喜んでもらえたんですね。
国際教養大学なんで、半分ぐらい外国籍の人で日本の学生も公用語で英語を話すような学校なんですけど、学生の一人一人と喋ってたんですが、社会に対してすごい興味が強い人たちで、なんか、すごい楽しかったっていうのがあって、毎年行ってるんですよ。
ーあ~!それで毎年行かれてる?良い出会いがあった場所には、複数回訪れるみたいな?
中村:そうそう、そういうことしたいんですよ。その、毎年行くみたいな。
「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE」で行っていることをそのままブックトラックに載せて全国各地に移動する。それが中村さんの基本姿勢だ。
公立大学法人 国際教養大学 | Akita International University
住所:秋田市雄和椿川字奥椿岱(ゆうわつばきがわあざおくつばきだい)
◆2023年10月6日:和歌山
◆2024年9月29日:青森県八戸市

人生のコンセプト的な、スピリチュアル的な?

ーたとえば、2店舗目や移動本屋を考えたりするとき、どんな店にしようかな~とか、そういう時の方法論っていうか、どういう風にコンセプトをカタチになさるんですか ?
中村:今やっているのは、その場所にただいるだけをやってて、その場所になるべくこう、滞在して、なんかインスピレーションが湧くのを待っている、
何かを作ろうとか、ここで何かをしようってあんまり無理やり考えるんじゃなくて、その場所にいて、なんか降ってくるのを待つみたいなことをやってるんですね。
ーインスピレーションが降りるのを待ってる?
中村:いや、あの、待ってるんですけど、ちょっと矛盾するんですが、なるべく待たないように、笑、待ってるっていうか、
ーそれどういう意味なんですか ?
中村:自然に降りてくるのを待ってる、っていうのが多分正しい言い方ですかね。
何かを考えようと思ったら、例えば、締め切りがもしあったら、
ーわたし、それ、聞きたいんですよ!
中村:締め切りがあったら、それまでに何かを作っていかなきゃいけないじゃないですか。構想して執筆をしてとか、
でも、それって、その締め切りがあるからできるって話もありますけれども、その締め切りに暫定的な答えを出したってことにもなるじゃないですか。
その日までに、なんとか、考えつくことを絞り出した、とも言えるじゃないですか。

そうすると、何かをでっち上げたり、何かをこしらえたりする必要がある、
ー(締め切りがあると)もうこれでいいやって、わたしなんか思います。
中村:はいはい、だからなるべくそうじゃなくて、こう時を待つというか、笑、
ー降臨するみたいな?
中村:降りてくる、あぁ、これでいいやって、なんか自然と思えるような状態までなるべくこう~、もう禅のような話なんですけど……
ーわかりました!
中村:(あえて)考えまいとするっていうのをやってます。
なんか多分条件が整うことってあんまないと思うんですけど、
ーないです、ないです、だからいつもあの不安で不安でしょうがないんです。
中村:あ、えっ、僕はその条件が整うのは、結構、待とうとはしてるんですね。
ーなるほどなるほど、だからあの、完璧主義者に近いですか?
中村:う~ん、まあ、そうかも、しれないですね。

最後に
ーわたし本気で頑張ってるつもりなんですけど、いつも空回りするんですよ。
中村:それも仕方がないです。空回りしないように動いても意味ないじゃないですか。
ー!
取材の最後に、カプセルポエムマシンを買って帰った。

SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE
SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE
東京都世田谷区深沢4-35-7 2F-C
03-6432-3468
info@snow-shoveling.jp
営業時間: 13:00-18:00
定休日:火曜日・水曜日
*営業時間と定休日は変更の場合あり。
来店前に、お店のInstagram で確認をおススメ。
日々の告知など。店主のメッセージや日々の呟きも楽しめる。
◆各種トークイベントをInstagramにて公開中。
◆移動本屋で全国各地を巡ってます!
「SNOW SHOVELING BOOKS ON THE ROAD」
移動本屋をはじめるにあたっての店主の思索など。
*「移動本屋に来て欲しい」という全国の書店やお店からのリクエストも受付中。
アクセス
東急田園都市線 駒沢大学駅、桜新町駅 。 大井町線 等々力駅より徒歩約20分。
「PATISSERIE NAOKI」が目印のビルの2F。
ビル横の駐車場の奥の階段を上がった先にある。
東急田園都市線、駒沢大学駅から駒沢公園通りを歩いて20分程度。




