地方創生メディア  Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

アート  |    2025.06.21

長野県安曇野市|「まぼろしのミカチ王国展」でアートと食を愉しむ

その国では猫が最も尊い存在
その国では国王自らスパイス料理を国民に振る舞う
その国では繕い跡が多いほど高貴な装束とされる
その国では国王も国民も詩を愛する

2025年5月30日(金)から6月10日(火)まで、安曇野市穂高にあるカフェ「ひつじ屋」さんで開催された個展「まぼろしのミカチ王国展」へ行ってきました。


カレーだけじゃない!多才なミカチさんの世界観

個展の作家であるミカチさんは普段、安曇野市周辺のシェアキッチンなどでビリヤニとスパイスカレーのお店を経営されています。

しかし、その活動はカレーだけに留まりません。詩、イラスト、ダーニング(繕いもの)など、本当に幅広い創作活動をされているんです。

中でも目を引くのが、愛猫をモチーフにしたイラストやグッズの数々。愛らしい猫たちの姿に癒されるのはもちろん、ミカチさんの豊かな色彩センスが作品全体から溢れ出しています。

見ているだけでクスっと笑顔になってしまうような、そっと日常に潜ませたくなるような、そんな魅力も感じました。

念願の場所で実現した「ミカチ王国」の夢

過去にも何度か個展を開催されているミカチさんですが、今回「ひつじ屋」さんでの開催は、ご自身の活動の節目として念願だったのだそう。

「2024年の年末にひつじ屋のオーナー高橋博さんに直談判して、今回展示をさせて頂くことができたんです!晴れてひつじ屋さんでの展示が決まり、『さて、何をやろう?』と考えたとき、自由なテーマで今まで自分が取り組んできたことを集大成でやれたら面白いんじゃないかって考えました。それで『妄想のミカチ王国を紹介できたら楽しいかも!』と閃いたんです。ひつじ屋さんの懐の広い雰囲気が後押ししてくれて、本当に自由な内容で展示ができました」と嬉しそうな表情で語るミカチさん。

最近始められたという粘土細工やダーニング作品も、この自由なテーマの中で挑戦中のものとして公開されていました。ファンにはたまらない、ミカチさんの「今」が詰まった展示です!

細部までこだわった「ミカチ王国」の世界観

「年表を考えるのが好きなんです」というミカチさん。会場には、なんと手作りの「ミカチ王国の年表」も展示されていました。ミカチさんが手書きしたものを、旦那様がエクセルに書き起こしてくれたのだとか。旦那様の全面サポートも、ミカチ王国の魅力を支える重要な要素ですね。

旦那様の協力で実現した「ミカチ王国年表」

さらに、AIを駆使して考案された「ミカチ文字」も登場!遊び心満載の展示に、思わず引き込まれます。

AIを駆使して考案された「ミカチ文字」!

また、個展全体を「博物館での展示」と見立てているため、物販コーナーもミュージアムショップでの販売をイメージして作られていました。細部にまでこだわりが感じられ、訪れる人はまさに「ミカチ王国」に迷い込んだかのような体験ができます。

オリジナルグッズのデザインから制作まで、ミカチさんご自身がプロデュースされています
カレーを持った猫のキーホルダーには星のモチーフが使用されており、遊び心を感じました

ミカチ王国を五感で堪能!こだわりのスパイスカレーとビリヤニ

そして、個展の期間中(6月5日のみ)には、スパイスカレーも提供されていました!

アートで感性を刺激された後は、美味しいカレーで舌も満たされるという、まさに五感で楽しめる贅沢な空間。この日、12時頃来店したときにはすでに満席でした。

「信頼している方から食材を買いたい」というミカチさんのこだわりで、野菜は松本市の有機農法農家さんから仕入れたものをふんだんに使用。さらに、ビリヤニに使用しているお米はインドのバスマティ米。ここでしか味わえない貴重な一品です。

自家製クラフトコーラをウーロン茶ソーダ割で

ビリヤニとカレーはそれぞれ、ミカチさんご自身が一からスパイスをブレンドしており、辛すぎず、スパイスの香りがさわやかに鼻に抜けていきます。

写真右上:塩麴チキンカレー、ゴロっとした鶏肉が柔らかく煮込まれている
写真右下:野菜をヨーグルト等で和えた副菜はさっぱりとして味に変化を与えてくれる

カレーだけでなくビリヤニにも鶏肉が入っており、ちょうどいい量。食べ終わった後はスパイスのおかげか、胃が重くならず、心地よい香りの余韻を感じるほどでした。

10月オープン!池田町の新店舗にも注目

さらに嬉しいお知らせが!ミカチさんは、この秋に池田町でご自身のカレーのお店をオープンする予定だそう。

10月末にプレオープン、11月に本オープンを予定しているとのこと。この記事を通してミカチさんのアートと食の魅力に触れた方はもちろん、ここでしか味わうことのできない地元食材をふんだんに使用したカレーとビリヤニに興味を持たれた方は是非足を運んでみてください。

「まぼろしのミカチ王国展」はすでに終了していますが、ミカチさんの今後の活動から目が離せません。ぜひ、SNSでも最新情報をチェックしてみてくださいね。


ミカチさんのInstagramアカウントはこちら

個展の開催場所となった「ひつじ屋」さんのInstagramアカウントはこちら

場所:長野県安曇野市穂高5951-1(JR大糸線穂高駅前)
電話番号:0263-82-3888

営業時間10:00〜17:00 水・木曜休み 駐車場5台


記事をシェアする

この記事を書いた人

水田きこ

【ライター】長野県在住、自然が大好きな2児の母です。体験したことを分かりやすい文章で伝えることを得意としています。「読んだら行ってみたくなる」そんな発信をしていきます。好きな食べ物は餅と餃子。

関連記事