Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

フード  |    2024.03.26

四国中の銘酒を味わえる日本酒好きの祭典|第25回 四国酒まつり【後編】

水の清き処に美酒あり──四国も例に漏れていません!!
仁淀川や四万十川、吉野川に穴吹川など、日本酒造りに欠かせない清流があり各県ごとに特色あるお酒造りが行われています。

中でも徳島県三好市は日本酒造りに適した地域であり、「四国の灘」と称されてきました。
三好市では毎年2月に四国中の銘酒を一堂に集めた「地酒試飲会」と、地元酒蔵の「酒蔵開放」をメインとした四国最大級のイベント『四国酒まつり』が催されています。

今回、三好市を挙げて盛り上がった『四国酒まつり』の様子を、三好市在住ライターがお届けします!

後編では、三好市内の酒蔵による『酒蔵開放』の模様をお伝えします。

三芳菊の目指すお酒は「常識にとらわれない」

三芳菊さんでは酒蔵ライブが行われたり、杜氏であり代表取締役の馬宮氏が音楽好きである事からDJブースが置かれており、まるでクラブのような雰囲気でした。

「お酒のジャケ買いがあっても良いんじゃない?」という考えから、ユニークなラベルやちょっとクスッとなる名前のお酒など、独創的なアイデアを打ち出しています。

ですが、お酒造りに対する姿勢はとても真摯です。
日本酒の常識や古い考えにとらわれない」とする三芳菊さんのお酒は、とてもフルーティな美味しいお酒で「ワインのよう」とも評されます。

入り口前では、徳島県立池田高校の生徒が栽培した野菜や加工品を販売しています。
また、三好市立池田小学校の子どもたちが考案し、市内のケーキ屋「Pearl洋菓子店」が三芳菊の酒粕を使用して作ったクッキーとマドレーヌを小学生達が看板やチラシを作って販売。

ほかにもパン屋さんや焼き菓子屋さん、珈琲店の出店、野菜の販売もあり酒蔵開放の来場者達は足を止めて購入していました。

三芳菊酒造株式会社

〒778-0003 徳島県三好市池田町サラダ1661
TEL:0883-72-0053
Instagram】【Facebook

「飲み飽きない味」を追求し続ける今小町

酒蔵見学で中庭に入らないと見られない「今小町」の煙突です!
元は刻み煙草の製造業だった建物は当時のまま酒蔵として残っており、何とも趣があります。
事務所も大正レトロ感がとても素敵で、どちらも共に国の登録有形文化財に登録されています。

煙突の下で試飲が振舞われ、日本酒好き同士の宴会会場のような盛り上がりでした。
今小町の大吟醸は、ふわっと柔らかい旨みがあり飲みやすく「飲み飽きないお酒」を目指して作られているのが分かります。
また、今小町では梅酒の試飲もあり、こちらも大変美味しかったです。

酒蔵開放での試飲と販売を目当てに訪れる人も多く、代表の中村氏はお客さんと直接交流できるこの酒まつりを大切に考えていらっしゃいます。

合名会社 中和商店(今小町)

〒778-0003 徳島県三好市池田町サラダ1756
TEL:0883-72-0126
HP

優雅な川遊びから生まれた「芳の水」、「芳水」

芳水は三好市中心部から少し離れた井川町にあるので、阿波池田のバスターミナルからシャトルバスが運行されていました。

吉野川を目の前に、南には剣山系の山を背にした場所にある酒蔵では、蔵人さんが見学者に説明をしながらお酒が出来る過程を見学できました。

芳水の試飲は蔵開き限定のお酒が中心でした。
大吟醸は「キレがあるとはこれの事か!」という美味しさでした。
純米生原酒は柔らかい感じで、熟成純米酒は落ち着いた味になっていました。

また、蔵人手作りの甘酒の振舞いもありました。
米麴と米で作られているので、アルコールが入っていない甘酒はとろみがあり甘やか。思わずおかわりしたくなる美味しさでした。

試飲・販売場所のすぐそばでは箸蔵山ロープウェイ(株)による、お酒に合うおつまみや物産品の販売がありました。

本来、今の時季は新酒が仕上がる時季で、酒蔵は大変忙しい時期なんだそうです。
それでも「たくさんの人に新酒を味わってほしい」と、どの酒蔵も酒蔵開放や酒まつりに力を入れて協力してくれています。

芳水酒造有限会社

〒779-4801 徳島県三好市井川町辻231-2
TEL:0883-78-2014
HP

見逃せないプチ酒まつり『夏の陣』・『秋の陣』

行きたかった~!と、お嘆きのそこのあなたに朗報です!

『四国酒まつり』は2月のみの開催ではありません!!

プチ酒まつりとしての『夏の陣』や『秋の陣』も開催されています!
『夏の陣』は毎年8月に開催される『いけだ阿波おどり』と同日開催される事が多く、お酒を楽しみ阿波踊りを踊るという三好市が1年で1番熱くなる日なので、ぜひ熱気を味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。

秋の陣は不定期開催ながら、「冷やおろし」が飲めるとして人気があります。
四国酒まつりの公式サイトやSNSをチェックしてくださいね。

三好市を挙げての『四国酒まつり』は活気に満ちた1日となり、皆さんご機嫌な良い笑顔で、閉幕しました。

四国酒まつり

〒778-0222
徳島県三好市池田町マチ2191-1
池田商工会議所
TEL:0883-72-0143(代表)
HP】【Facebook】【Instagram】【X(旧Twitter)

記事をシェアする

この記事を書いた人

犬山 涼

名前:犬山 涼 (犬が書いてます) 四国のへそ在住ライター。探究心のままに幅広いジャンルで執筆、四国の「知る人ぞ知る」ならお任せあれ! まだまだ知られていない「人・事・物」をお届けします。 珈琲豆の自家焙煎・販売も行っています。ご購入は各種SNSまで。     ↓「記事一覧」を押していただくと、各種SNSのリンクあります♪ ↓

関連記事