北浦和の商店街の一角に素敵なお店を見つけました。
それは、ベーグル店「Ohana Bagel」です。2025年3月に1周年を迎えます。
開店直後、お客さんが次々にやってきます。
こぢんまりとした店内に、いい香りを放つベーグル。
「どれにしようかな?」と迷ってしまうほどの美味しいベーグルがたくさん。そんな魅力的なベーグルの作り手である店主の酒井さんにお話を伺ってまいりました。
ベーグルが好きじゃなかった!?酒井さんがベーグル店を開くまで
酒井さんは北浦和のご出身。
これまでに、イタリアンレストランやスペインレストランでの勤務、商品開発等を経験。その中でパン作りに関わってきたのだそうです。
「いつか、自分の店を持ちたい」と考えていた酒井さん。なぜ、ベーグル店を開こうと思ったのでしょうか。
「実は、あまりベーグルが好きじゃなかったんです。食べた時の重くて乾いた感じが…。けれど、ある時とてもモチモチして美味しいベーグルに出合いまして。そこからベーグルの魅力に惹かれて店巡りが始まりました」と酒井さんは話します。
ベーグル店巡りをしていくうちに、家族経営の素敵なベーグル屋さんにも出会い、そこから酒井さんの目指す具体的なお店のイメージを少しずつ膨らませていったそうです。
「店舗も地元で、公園が近くて角地で…、といったイメージを具体的に持っていました。そんな中、現在の店舗に出合ったんです」(酒井さん)
商店街の角地にある「Ohana Bagel」
北浦和の商店街を歩いていくと、いい匂いがしてお店があることに気付きます。木目調の優しい雰囲気の店内で、種類豊富なベーグルが出迎えてくれるのです!
「常時、20種類は揃えています。期間限定品もあるんですよ」と、酒井さんは話します。
「Ohana Bagel」木造りの温かな雰囲気と思わず買いたくなる手書きの紹介カード
店内をぐるりと見回すと、ショーケースの中にぎっしりと並ぶベーグルが!
どれにしようか悩んでしまうほどです。
酒井さんにおすすめを直接お聞きするのもいいですが、ベーグルには一つひとつ「紹介カード」が示されています。こちらを読むとベーグルの特徴がよくわかるようになっていますよ。
どんな素材を使用しているのか、味の特徴は…?聞いてみたいことが網羅されている紹介カード。
こちらのカードは奥様が書かれたもの。おふたりでベーグルをどのように紹介するのか考えて、書いているのだそうです。手書きの温かみがまたいいのです。ベーグル愛に溢れるカードを読むことで、より一層ベーグルが食べたくなってきます。
取材当時の期間限定ベーグルは「アップルフロマージュ」、「黒豆きなこクリーム岩塩バター」、「有機レーズンクリームチーズ」。期間限定品は常時2〜3点あるそうです。
お店のinstagramにはベーグルの仕込みの様子が載っています。「もうすぐ、このベーグルが出るんだな」と、ワクワクしてしまいますよ。
「Ohana Bagel」は週3回のオープン。
それは、ベーグル生地を低温で発酵させたり、ベーグルの中身の仕込みをしたり、レシピ開発に多くの時間を必要とするから。
週の前半に仕込みをして、後半に販売するというスタンスです。
お店が閉まっている時も「ああ、今は酒井さんが仕込みをしているんだなぁ」と、想像しつつ楽しみながらワクワクとオープンの日を待てそうです。
今回、酒井さんにおすすめのベーグルをご紹介いただきましたので購入。4種類のベーグルのレポートをお伝えします。
「Ohana Bagel」のおすすめベーグル4種を味わう
実に多くのベーグルの中から、酒井さんにおすすめのベーグルを選んでいただきました。
早速、いただいてみようと思います。
まずは「プレーン」。
外側カリッ、中身は食べ応えありつつふんわり。
最初は、何もつけずに一口食べてほしいです。口の中にほのかな甘みと生地の美味しさが広がります。食感も味も楽しめる一品。
一口食した後は、クリームチーズをつけていただきます。何にでも合いそうな「懐が大きな」プレーンベーグルです。
お次は、3種のベーグルを。
「粒あん岩塩バター」、「粗びきキーマカレー」、「ラザニア」(右上より)
中身はこんな感じです。種類によって、生地に練り込まれている素材や
ぎっしりと入っている具材に驚きます。
ベーグル一つ見ても、膨大であろう仕込みの量が想像されるのです。
実際に食べてみた感想を以下に記します。みなさんは、どのベーグルがお好みですか?
「粒あん岩塩バター」:粒あんの甘みに到達する時、同時に感じる岩塩の塩味。この二つの味の出合いによりベーグルの美味しさがより一層際立ちます。
「粗びきキーマカレー」:ほんのり辛味があるキーマカレーをたっぷり味わえるベーグル。スパイシーな風味は、ビールと一緒にいただくのもよさそうです。
「ラザニア」:ラザニアのベーグル?と驚きますが、これは確かにラザニアです!トマトジュースが練り込まれた生地とミートソース、ベシャメルソース、チーズが一体となったお味が最高です。
すぐに食べる人も後で食べる人も、美味しいベーグルを味わってもらうために、「おいしい温め方と保存方法」をお客さんにお渡ししている酒井さん。
「『美味しいベーグル』を味わってほしい」という酒井さんの心遣いが感じられますね。
「Ohana」はハワイ語で「家族」ベーグルを家族みんなで楽しんでもらいたい
店名である「Ohana Bagel」の由来をお聞きしました。
「店名の『Ohana 』はハワイ語で家族という意味です」と酒井さんは話します。
家族みんなでベーグルを囲んで美味しい時間を楽しむ。そんなイメージが湧いてきます。
店の看板は、デザイナーの友人に依頼して作ってもらったもの。3つのベーグルは、笑顔で集まった様子がまるで家族のようです。
温かみあふれる看板も、店名も優しさに溢れています。もちろんベーグルも。
食べ物は、作り手の気持ちを感じるものです。
酒井さんの作るベーグルは、頂くと心が充填されて元気が出てきます。
その美味しさはもちろんのこと、思いも伝わる「Ohana Bagel」
いつまでも通いたくなる、そんなお店です。
【店舗情報】
「Ohana Bagel」
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤10丁目9−11 ウイング常盤 1F
営業日・時間:毎週水・木、金or土 11時〜18時(売り切りじまい)
instagram
※月ごとの営業日は、Instagramをご覧ください