
横浜観光の定番スポット、横浜中華街。にぎやかな大通りを少し歩いたビルの一角にある「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」。
「占い」と「水族館」を融合した日本初の体験型水族館として話題になっています。さらに、靴を脱いでゆったり過ごせるくつろぎスペースなど、他の水族館とはひと味違う楽しみ方ができます。
今回は、横浜中華街の「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」の飼育スタッフの大城さんに、魚や海の生き物、水族館の魅力、仕事をするうえでのこだわりについて伺いました。
体験型が話題!「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」の魅力

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」は、横浜中華街にあるビル「チャイナスクエア」の3階に2022年にオープン。
もともとこの場所には、子ども向けの水族館がありました。その後、横浜中華街のもうひとつの象徴でもある「占い」と「水族館」を掛け合わせた“体験型”施設としてリニューアル。以降、多くの人に親しまれています。

水槽の数は88。約120種500匹の魚や海の生き物を展示。身近な魚やめずらしい生き物と出会える、ビルの一角とは思えない充実した水族館です。

館内に入ってまず目を引くのが「開運うおみくじ」。引いた運勢によって、その日の“あなたにぴったりな魚”を紹介してくれるというユニークな仕掛け。
「ただ生き物を見るだけではなく、おみくじを通して海の生き物に親しみを感じてもらえる水族館にしたい」という思いが込められています。

また、靴を脱いでリラックスできるくつろぎスペースも特徴のひとつ。食べ物や飲み物の持ち込みがOKで、ソファやイスに座って生き物たちを観察できる、他にはない水族館となっています。
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街のなかにある水族館だからこそ、きれいに見せたい

「なるべく魚たちが住んでいた環境に近づけるよう、水質の管理に一番気をつかっています」
そう話してくれたのは、「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」で飼育を担当する大城さん。沖縄県の「沖縄美ら海水族館」の前身時代から飼育員として活躍。小さな海水魚やサメ、イルカのトレーナーまで務め、これまで数えきれないほどの海の生き物と向き合ってきたベテランの飼育員さんです。

ビルの3階で海が近いわけでもない、街なかの水族館では海水を人工的につくり、生き物たちにとって快適な空間を維持し続けることが何よりも大切なのだそう。
「この水族館には人が泳げるような大きな水槽はないですが、水のきれいさや魚たちの様子を細かくチェックしながら、お客様にきれいに見せることも私たちの大事な役目です」と語ってくれました。

お客様にとっては癒しの場ですが、生き物にとっては暮らしの場。だからこそ、大城さんたちは毎日丁寧に掃除や点検を行い、小さな変化に気づけるよう心がけているといいます。

「街の中で海を身近に感じてもらえるような、気持ちのいい展示をしたい」
そんな想いが、水槽の透明な輝きに表れているのかもしれません。
お客様との距離が近い

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」のもうひとつの魅力は、お客様との距離の近さ。
大きな水族館ではなかなか届きにくいこともあるお客様の声が、ダイレクトに届くそうです。コンパクトな水族館だからこそできるお客さまとのちょっとした会話がうれしいそう。

「お客さんに楽しかった。また来たいと言ってもらえるのがうれしいですね」と飼育員の大城さんはにこやかに語ります。

餌やりのタイミングでは、その場に居合わせたお客様に魚のことを聞かれ、解説することもあるそう。餌をあげる時間は、魚の種類やその日の健康状態によって異なるので、定期的なプログラムにするのは現段階では難しいとのことですが、運よく見られたらいろいろとお話をしてもらえることもあるそうですよ。

また、ファミリーで来られている小さなお子様連れのお母さんに「どうしたら飼育員になれるんですか?」と聞かれることも。確かに難関と言われる水族館や動物園で働く飼育員さんは、どうやってその道に入ったのか、知りたいです!

「大切なのは情熱。そして水族館の場合は、水産系の大学や専門学校に行って海の生物について学ぶこと。また、潜水士やダイビング、小型船舶免許などの資格もあると便利です。知識や資格を持っていて、水族館を運営する会社に就職できたとしても、飼育員になれるかはまた別の話です」

どんな世界でも自分の希望する仕事ができるかどうかは、わからないものです。こういった質問に気さくに答えてくださるのは、お客様との距離が近い「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」ならではとも言えるでしょう。
何度も来たくなるような水族館に

「何度も来たい!」と思ってもらえるような展示を続けていくのが、「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」展示飼育チームの大城さんたちの目標です。
常設で展示されている魚たちを大切にしながら、新しい展示にも力を入れていきたいとのこと。現在、夏のイベントとして「中華街の美ら海展2025」を開催中。

2025年7月19日から8月31日まで開催されているこちらの特別展示は、昨年も好評だったそうで、カラフルでユニークな沖縄の魚が横浜中華街に登場。横浜中華街の真ん中に沖縄の美しい海が広がりそうです。

また、「中華街の美ら海展2025」が終わったあともイベントを予定しているとのこと。

「何度訪れても新しい発見がある水族館にしていきたいです。日によっておみくじの番号で誘導される水槽が変わったり、展示スペースにソファがあったり、これまでの水族館とは違う過ごし方ができるのがこの水族館の魅力だと思っています。展示している魚たちをさらに充実させて、何度も来たくなるような水族館をつくっていきたいですね」
まとめ

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」は、日本初の占いと水族館を組み合わせたスポット。横浜中華街ならではの雰囲気と身近な魚や海の生き物が楽しめます。

横浜中華街の喧騒から離れたビルの一角にある水族館には、「おさかなファースト」でお客様に美しく見せるための環境づくりを意識して働く飼育員さんたちの姿がありました。

開運うおみくじでその日の運試しをして、靴を脱いでゆったりと魚たちを眺める。グルメや占いだけではない、新しい横浜中華街の楽しみ方を体現できる場所と言えるでしょう。

現在は沖縄の海の世界も楽しめる「中華街の美ら海展2025」も開催中。夏休みの子どもたちの自由研究のネタ探しにもおすすめですよ。
横浜中華街に来られた際は、ぜひ「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」に足を運んでみてくださいね!
取材場所:横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム
住所:神奈川県横浜市中区山下町144番地チャイナスクエア3F
アクセス:東急東横線・みなとみらい線「元町・中華街駅」2番出口より徒歩約8分
JR 京浜東北線・根岸線「石川町駅」中華街口より徒歩約5分
営業時間:
月-金 10時-17時
土・日・祝 10時-18時
(最終入館 閉館時刻の30分前)
定休日:無休
入館料:大人1,400円、中高生1,000円、小学生600円、小学生未満無料
ホームページ:https://fortune-aquarium.com/
Instagram アカウント:@fortune_aquarium
※入館料や休館日、イベントは変更となる場合がありますので、最新の情報は公式ホームページ、SNS等をご確認ください。
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