
お客様満足度96.2%を誇るベアーズの家事代行サービス。高い評価はどのように生まれているのでしょうか。
本記事では、普段は見ることのできない研修現場にライターのwakkaが特別潜入し、挨拶に込められた意味や、効率を極めた掃除の技術など、プロを育てる現場のリアルに迫ります。
ベアーズ研修現場とは
ベアーズ研修現場とは、家事代行サービスにおいて「品質世界一」を目指す株式会社ベアーズの教育施設です。技術とホスピタリティを兼ね備えた家事代行のプロフェッショナルを養成するために、全国14ヵ所に設置されています。
ベアーズの研修はすべて、長年培われた独自のプログラムをもとに、以下の7つの項目を軸に構成されています。
- 1.コミュニケーション研修
- 2.マナー研修
- 3.立ち居振る舞い研修
- 4.知識研修
- 5.実技研修
- 6.同行研修
- 7.独立研修
基礎から実践、独り立ちまで網羅的に学べるさまざまな研修を展開中です。
プチ体験!ベアーズの「初期研修」をレポート
今回、筆者は東京本社にある研修現場を訪れ、特別版「初期研修」を体験してきました。
「初期研修」とは、ベアーズに入社した全スタッフが、最初に受ける研修です。通常3日間にわたり実施され、実技はもちろん、お客様と接する際の行動指針や哲学、プロとしての立ち居振る舞いを学ぶカリキュラムとなっています。
「初期研修」の内容をギュッと凝縮した、今回だけの特別プログラムをレポートします。
Lesson1:挨拶は120%の感動を届けるためのスイッチ

研修を担当していただいたのは、笑顔が素敵な小山明子(こやまあきこ)教官です。小山教官自身も現場スタッフからキャリアをスタートさせ、現在は教官のポジションに就いています。
経験に基づいた小山教官のお話は非常に明快で、現場の緊張感や実務について深く理解しているのが感じられました。
研修体験は、そんな小山教官との挨拶から始まりました。
「挨拶は単なるマナーではなく、自分自身の気持ちを切り替える重要な儀式です。お客様に安心感と120%の感動を届けるための『スイッチ』だと考えてください」
自らがお手本となって「よろしくお願いいたします」と発する姿からは、誠実さとプロ意識が真っ直ぐに伝わってきました。
Lesson2:ベアーズの柱!「3C」「おかめ」「オスカル」を理解する
挨拶に続き、ベアーズが最も大切にしている「三つの柱」を学びます。いきなり実務を体験するのではなく、まずは理念や、サービスの基礎を学ぶのがベアーズ流の教育とのこと。
三つの柱とは「3C」「OKAME(おかめ)最高」「OSSKKR(オスカル)のきれいな心」です。詳しく解説します。
3C(サービス指針)
- Communication(コミュニケーション)
お客様とのコミュニケーションを通じて、ご要望をしっかり把握し感動していただきましょう - Cordiality(コーディアリティー)
お客様に笑顔で接し好きになり、そして感動していただきましょう - Courtesy(コーテシー)
緊張感を失わず、常にプロとしてサービスを提供し、感動していただきましょう
仕事を通して感動をもたらすという考え方が、素敵だなと思いました。はじめに挨拶をしたり、教官が常に笑顔でいたりする理由も、サービス指針を知って理解できました。
「OKAME最高」
- O お辞儀
- K 髪型
- A 挨拶
- M 身だしなみ
- E 笑顔
ベアーズの身だしなみの基準が「OKAME」です。お客様のプライベートな空間にお邪魔する仕事だからこそ、何よりも「第一印象」と「信頼」が欠かせません。
小山教官に「wakkaさんのOKAMEは合格です」と言っていただけて、嬉しくなりました。
「OSSKKRのきれいな心」
- O おもいやり
- S 誠実
- S 素直
- K 謙虚
- K 感謝
- R 利他の心
「OSSKKR」は、ベアーズのスタッフとして持っていたい、「お客様の人生に寄り添う『想い』」を表していると、小川教官は教えてくれました。
心は目に見えませんが、その人の行動や振る舞いの基礎を形作るものだと筆者は考えます。職種は違えど、プロとして「OSSKKRのきれいな心」を常に心に留めておきたいものです。
Lesson3:限られた時間で最大の結果を生む掃除の極意を学ぶ

画像提供:株式会社ベアーズ
座学が終わると、いよいよ掃除体験のスタートです。
ベアーズ東京本社の研修現場は、浴室やキッチンなどを模した実地に近い造りです。現場に近い環境で、プロならではの効率的な所作や技術を習得できます。
基本の拭き掃除
「wakkaさんだったら、このタオルで机をどのように拭きますか」と、タオルを渡されました。実際にやっているように、サッサッサとタオルを往復させると……。
「そのように拭くと、汚れを広げてしまう可能性がありますね」と小山教官。まずは、雑巾の折り方を教えていただきました。
「雑巾は手のひらサイズに折ってください」とのこと。なぜなら、このサイズだと力が伝わりやすく、無駄な動きを抑えられるためだそうです。

「拭く時は、雑巾の幅を意識しながら、上から下へ一方向に、力を入れて拭きます。最後にゴミを集める方向に拭けば、最小限の動きできれいになります。こうすると同じ部分を何度も拭いたり、拭き残したり、汚れを広げてしまったりすることはありません。体への負担も少ないんですよ」と小山教官がやって見せてくれました。
これがベアーズの掃除の基本動作だそうです。考え抜かれた効率的な所作に、筆者は感動しました。普段、いかに考えずに掃除をしていたのか反省です。
浴室の掃除

浴室の清掃は、シャンプーや浴槽のふたなど、備品をすべて外に出す作業から始まります。「必ず置いてあった順番で出してください。毎日無意識に使われているお客様が多いため、場所を変えない配慮が大切です」と小山教官。
さらに、万が一の破損を防ぐため、ボトルは必ず両手で持ちます。
備品を移動すると、格段に掃除がしやすくなりました。浴室掃除の仕上げは入念な「乾拭き」です。単に水滴を取るだけではなく、鏡や蛇口をピカピカに仕上げる目的もあるそうです。こういった部分がピカピカだと、清潔感があり気持ちがいいですよね。
最後は、ボトルの向きを揃えて元の位置へ。効率的な掃除の手順と、細かな所作に、お客様への思いやりを感じた清掃でした。
キッチンの掃除
キッチンでは、シンクとガスコンロの掃除を体験しました。
まず驚いたのは、ガスコンロ掃除前の「着火点検」です。故障の有無を事前に確認する工程は、自分とお客様を守るための大切な防衛策なのだそうです。
また、五徳を洗う際にシンクにタオルを敷くなど、随所に配慮が徹底されていました。

シンク掃除で学んだのは、ステンレスの「筋目」を意識して横方向にスポンジを動かす洗い方です。筋目に逆らってしまうと傷がつき、汚れやサビの原因になるという説明に納得し、プロの視点にハッとさせられました。
浴室とシンクに共通するのが乾拭きです。水垢を防ぎ、輝きによって清潔感をもたらしてくれる最後の乾拭き。筆者は、今まで仕上げに乾拭きをするという掃除をしてこなかったので、ぜひ取り入れてみようと思いました。
キッチン掃除を終えたところで、研修体験はすべて終了です。
最後に、教わったばかりの作法でしっかりと挨拶をしました。小山教官、ベアーズの皆様、今回はありがとうございました。
お客様満足度96.2%!ベアーズの研修現場に潜入して
体験を通して、ベアーズのサービス品質の高さは、特別な技術に頼るものではなく、一つひとつの行動や考え方が積み重なって実現されていると実感しました。挨拶一つで場の雰囲気が変わる瞬間や、雑巾の折り方で作業効率が変わる体験が特に印象的です。
普段何気なく行っていた家事も、意識を変えるだけでここまで質が高まるのかと、自分自身の価値観が塗り替えられる思いです。
「お客様満足度96.2%」という驚くべき数字の理由を、身をもって納得できた貴重な経験となりました。





