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もの・こと  |    2023.11.02

閉窯を経てアナログ印刷工房workshop RIKKAGAMAとして再始動! 完全オーダーメイドの活版名刺とスタンプ

鹿児島の老舗百貨店である山形屋。ここの1号館6階の大催事場を会場に、9月28日から4日間限定で文房具のおまつり「ステ☆ショー〜カワイイの陳列即売会〜」が開催された。

「ここに行くぞ」と予め計画していたのではなく、開催期間中に友人と山形屋周辺を散策した際に、たまたまこのイベントの情報を見かけたのだ。

文房具が好きな女性は多い。可愛い文房具が身の回りにあるだけで勉強や仕事がサクサクと捗るし、憂鬱なことさえもワクワクするような気持ちにさせてくれる。会場は、文房具好きな来場客で賑わっていた。

特にお目当てのものもなく、ふらっと立ち寄ったこの会場で、私は素敵な工房のオーナーと商品に出会うことができた。

その工房の名前は、アナログ印刷工房workshop RIKKAGAMA。本記事では、その工房とオーダーでつくる活版名刺・スタンプを紹介したい。

コロナ禍で17年間続けてきた陶業を閉窯。そこからの再始動

アナログ印刷工房workshop RIKKAGAMA

もともとは鹿児島市小山田町で「六花窯(りっかがま)」という屋号で陶業をしていた代表の横山さん。

しかし、2020年に発生した新型コロナウイルスの影響で、同年6月に窯、工房、住居の立ち退きを余儀なくされ、閉窯。

一度、閉窯してしまうと、再開には時間と資金を要するため、この出来事によって一時は廃業を考えたという。

アナログ印刷工房workshop RIKKAGAMA

しかし、貴重な活版印刷機、金属活字一式、スタンプ製版機一式などを所有していたことから「今の自分ができることからやってみよう」という思いで、同年8月、鹿児島市明和に拠点を移し、アナログ印刷工房workshop RIKKAGAMAとして再始動。

耐久性に優れた樹脂製のスタンプに一目惚れ

「ステ☆ショー」のブースで押させてもらったスタンプ

「ステ☆ショー」では、文房具好きの心をくすぐるような可愛いもの、最新のものなどが勢揃い。メーカー全19社が出店しており、スタンプやシールなど1000種類ほどの商品が販売されていた。

一文字ずつ選ぶことができるワッペンや、おむつ専用の油性ペンなど、子育て世代の私の目に留まるような商品も豊富にあった。そのような商品の購入を検討していたところ、私はいつの間にかworkshop RIKKAGAMAのブースに辿り着いていた。

「オーダー名刺・スタンプ承ります」と書かれたポップがあり、名刺やスタンプのサンプルを見せてもらった。

「ここでスタンプの注文できるんですか?」と尋ねたところから横山さんとの会話が始まった。

サンプルとして用意されていたいくつかのスタンプを押させてもらうと、樹脂製のスタンプだからこそ味わえる、きめ細かいイラストやストレスのない押し心地に感動した。

そして何より紙に限らず、油性スタンプを使えば布やプラスチックにも押せるということを知り、「これなら今、抱えている悩みを解決してくれるかも」と閃いた。

保育園グッズなど子どもの名前書きにおすすめ

後日訪れた工房の机に積み重ねられた「ありがとう」「おめでとう」のスタンプ
油性スタンプを使って布に押すとこんな仕上がり

ちょうど子どもが保育園に通い始め、保育園への持ち物にはすべて名前を書くように言われていたところだった。消耗品の紙おむつですら一枚一枚名前を書くことが求められており、手書きで書くのは面倒だと感じていたのだ。

このお悩みを伝えると「油性スタンプを使えば、布やプラスチック製のものにも押すことができますよ。完全オーダーメイドになるので、よろしければ後日工房にお越しください。サイズや文字フォントなどを一緒に決めながら作っていきましょう」とその場で提案を受けた。

そして数日後、工房へお邪魔した。

服のタグやおむつ、コップなどスタンプを押すものを考えながらサイズを決めていき、文字フォントは既成のものではなく、横山さん手作りのフォントを選択。

オーダースタンプの完成の連絡をもらった際に添付された写真

そうして完成の連絡をもらい、再度工房を訪れると、世界にひとつだけのスタンプが待っていた。

布やプラスチックに押す場合は「Stazonおなまえ」が有効

「Stazonおなまえ」
「Stazonおなまえ」蓋を開けるとこんな感じになっている

布やプラスチックなどにスタンプを押す場合は、株式会社ツキネコの「Stazon(ステイズオン)おなまえ」がおすすめ。黒猫のイラストが目印だ。文房具の専門店で販売されているが、ネットでも購入できる。ちなみに、カラーはブラックのみならず、ブルーやピンクなど他のカラーもある。

また、インクの量が減ってきたらおなまえインカーでインクの補充を、樹脂の部分がインクで汚れてきたらクリーナーでメンテナンスを。いずれも同メーカーから販売されている。

世界にひとつだけのオーダー活版名刺とスタンプだからこそ湧く愛着

アナログ印刷工房workshop RIKKAGAMA

会社の座判やショップのスタンプなどをお求めの場合も気軽に相談を受け付けている。

気さくでサービス精神旺盛な横山さんがお客さん一人ひとりとじっくりと向き合って、完全オーダーメイドの活版名刺やスタンプを形にしてくれるので、きっと満足できるに違いない。

全国どこからの注文も受け付けているというので、ご希望の方はまずはInstagramのDMからお問合せを。

workshop RIKKAGAMAの情報

※記載されている住所には誤りがあります。正しくは「明和コーポ102」です。

住所:鹿児島県鹿児島市明和3丁目27−13 明和コーポ102
TEL:090-6892-5114
公式HP: http://rikkagama.com/
Instagram:https://www.instagram.com/workshoprikkagama/

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この記事を書いた人

きゃんまり

鹿児島出身、関東在住。広告代理店に勤務し、ライターとしても活動中。取材ありの記事執筆やイベントレポートの作成が得意。一歩鹿児島を出ると、「鹿児島の本当の魅力が知られていない」「鹿児島と無縁の人が多い」と痛感しています。大好きなふるさと鹿児島を一人でも多くの人に知ってもらい、ファンになってもらうために、鹿児島のモノ・コト・ヒトに関する情報をお届けします。

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