
リンパマッサージ&よもぎ蒸しサロン『柚温-ゆのん-』がある大阪市・西田辺は、大阪メトロ御堂筋線を利用すると、天王寺からは約5分、なんばからは約10分。都心部に近い場所に位置しながらも、静かで暮らしやすい街として知られている。
落ち着いた住宅街にあるマンションの一室にサロンをオープンしてから、およそ3年。丁寧な施術と接客から高評価の口コミを獲得し、リピーターになる人も多い人気サロンの経営者で、お客様からは癒し系として慕われる松山 真梨子さんにお話をうかがった。
「よもぎ蒸し」との出会いは、約5年にわたるセラピストの経験から

大手エステサロンに勤務するなど、セラピストになって5年近く経ったころ。松山さんは、働く女性の身体に触れる機会が多くなるなかで、気づいた点がある。それは、自分も含めて冷えを抱えている女性が本当に多いこと。
「男性に比べて女性は筋肉量が少ないため、もともと冷えやすいんです。肩こりや腰痛、むくみに便秘などの原因を根本的に突き詰めていくと、大きな理由のひとつとして冷えが挙げられます。何十年にもわたる生活のなかで蓄積された冷えを少しずつでも緩和し、身体に負担がかからず温められる方法はないだろうかと調べた先で出会ったのが、よもぎ蒸しでした」
いろいろなサロンに足を運び実際に体験してみると、冷えや体調不良が緩和されていることを身をもって実感。「これや!と思いました。よもぎ蒸しは冬のイメージが強いけれど、冷えの原因は1年を通してあちこちに潜んでいます。たとえば、春や秋は寒暖差があり自律神経が乱れやすい時期。夏は冷房が大敵になりかねません。『冷えは万病のもと』とも言われるくらいですから、身体を温めることは、どの季節にかかわらず疎かにできないですね」
よもぎ蒸しに出会い、「冷えから改善し、10年後も健康な身体を維持することを目指して」というサロンコンセプトは、自ずと決まった。
私の行動で人が笑顔になってくれるのが、本当にうれしい
「私は子どものころから自分がしたことで人が笑顔になってくれるのが、本当にうれしいし好きなんです」松山さんは、笑顔で言う。
高校を卒業して専門学校のブライダル学科エステコースに入学したのは、もともとメイクが好きだったこともあるが、母親が若いころに化粧の勉強をしたくてもできなかったという夢を叶えてあげたいと思ったのがきっかけだった。
「でも、実際に勉強しているうちに楽しくなってきたんですよね。生徒同士がお互いにモデルになり施術をし合う“相モデル”という練習方法で、フェイシャルをしたりボディマッサージをしていました。相手の友だちが『すごい軽くなった』とか『肌のツヤがキレイになった』とか言ってくれるのが、本当にうれしくて」どんどんのめり込み、次第にエステ関係の仕事に就いている自身の姿を想像できるようになった。
卒業後は大手エステサロンに就職したが、入社からほどなくして結婚。子どもを授かり、しばらくは育児に専念した。やがて時間に少し余裕ができると近所の飲食店で働くようになるものの、やはりエステの仕事に就きたい思いが強まる。
一念発起して育児の傍ら平日はエステサロンで働き、休日は系列のスクールに通い、リンパマッサージを学ぶ生活を続けること2年。そこから、さまざまなサロンで、さらなる技術の向上に励み経験を積んだ。
1人1人のお客様を大事にしたいから、決意したサロン経営
セラピストになってから4~5年後、平日はサロン勤務、休日はレンタルスペースを借りて1人で施術をおこなっていた時期もある。「あるお客様に、もっと勉強がしたいから別のサロンで働くと伝えたところ、『今後も続けてお願いしたいので、どこか場所を借りてやってもらえないかな』と言われたんです」
漠然とではあるものの、このころから自分のサロンを持つことを考えるようになる。「1日に何人もお客様がいらっしゃるところで働いていると、ゆっくり話す時間はないし、流れ作業でこなしている感じが否めなくて。毎日、詰め詰めのスケジュールをこなすのに精一杯だったから、お客様を大事にできていないんじゃないかなってモヤモヤするようになっていました」葛藤を抱えるくらいならば、いっそのこと独立してやってみようという決意が固まっていく。
よもぎ蒸しを教えてくれる先生も見つけて、すぐにコンタクトを取った。とは言え、座学の知識は頭に入っていても、実践が十分とは言えない状態は心もとない。そこで、心斎橋にあるよもぎ蒸し&腸もみサロンで1年ほど働き、独り立ちをすべく技術を身につけた。
私にできるのは、疲れているお客様をリセットするお手伝い

サロンをオープンした当初、実はいろいろあり人を癒せるようなメンタルではなかった。そんななかでも頑張れたのは、足を運ぶことを心待ちにしているお客様の声が励みになったから。それは、いまも変わらない。
「私はセラピストとして人を癒す仕事をしていますが、逆に元気をもらうこともたくさんあります。『1カ月のご褒美にくるのが楽しみなんです』とか『今週はよもぎ蒸しの予定が入っているから頑張れました』といったお声をいただくと、笑顔になっちゃいますね」
やりがいを感じるのも、やはり喜びの声を聞けたとき。「施術を終えてお帰りになる際、本当にイキイキとした表情で『とてもスッキリしました』『身体が軽くなった気がします』といった感想をくださると、この仕事をしていて心から良かったと感じます。私にできるのは、疲れている方々の心身をリセットするお手伝いですから」
接客をするにあたり、大事にしているのは距離感。「顔を見たり話をしたりしていたら、様子は何となくわかります。いつも一緒におしゃべりを楽しむ方、反対に1人でゆっくりされたい方もいらっしゃいますので、それぞれに合わせた接客を心がけていますね」
生きにくい社会で頑張る女性に、癒しの場を提供し続けたい

客層の多くは、30~50代の女性。職種は、会社員、看護師、介護士、保育士などさまざま。ただ、共通して感じているのは、仕事や家族を優先するあまり、自分のケアが後回しになっている人が少なくないこと。
「みなさん頑張りすぎちゃうから、知らず知らずのうちに身体も心もがちがちになり、しんどくなる人がたくさんいらっしゃるのかなって。だから、うちにきていただいたときだけでも、すべてを忘れてストレスから解放されたらいいなと思いながら、向き合うようにしています」
松山さんの施術は、何気ない言葉でもきちんと耳を傾けることから始まる。さらに、ちょっとした症状でも軽視せず、心身と向き合うのが特徴。「私、相手に寄り添いすぎるところがあるんですよね」と話すが、それは無意識ながらも親身になっている証拠ではないだろうか。
松山さん自身も仕事や家のことで疲れるときはある。ただ、人を元気にするためには、まず自分が健やかでなければならないと考えている。普段から心がけているのは、自分の機嫌は自身で上手に取ること。「休日には家族とキャンプに出かけるときもあれば、1人でゆっくり銭湯に行ったり外食を楽しんだりするなどし、リフレッシュしています」
サロンを始めてから約3年。「いまの第一目標は、生きにくい現代社会のなかで頑張りすぎて疲れている人たちを癒せるこのサロンを、細々とでもいいから末永く存続させること。お客様には少しでも元気になってもらいたいですね」
◆リンパマッサージ&よもぎ蒸しサロン『柚温-ゆのん-』
※女性専用(男性は紹介のみ)
住所:大阪府大阪市阿倍野区阪南町5-17-12-401
営業時間:平日・祝日 10時~18時(最終予約受付 17時)
土・日曜日 10時~19時(最終予約受付 18時)
定休日:不定休
Instagram:@yomogi.yunon
松山 真梨子(マツヤマ マリコ)
温活アドバイザーセラピスト。セラピスト歴10年。大手エステサロンなどを経て、冷え・疲れ・女性特有の不調に悩む方のため、リンパマッサージ&よもぎ蒸しサロン『柚温-ゆのん-』を2022年にオープン。サロンの名称は、2児の名前が由来。大阪府出身。




