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人  |    2026.07.25

【北海道江別市】れんがのあるまちを盛りあげたい!若きレンガ屋の情熱

遠くからでもよく見える赤レンガの美しい煙突。青空に映えるその煙突は、「れんがのあるまち」江別市のシンボルともいえます。

煙突には大きく「米澤煉瓦」の文字。

米澤煉瓦は、北海道江別市で87年の歴史を持つレンガ製造会社です。伝統的な技術を守りながら新たなレンガの開発にも取り組み、「れんがのあるまちを盛り上げたい」という思いのもと、レンガをより身近に感じてもらえるイベントも開催しています。

今回は、「米澤煉瓦株式会社」専務取締役の米澤秀則さんに、地元江別市やレンガに対する思いを伺いました。

れんがのあるまち北海道江別市

レンガへの思いを熱く語る「米澤煉瓦株式会社専務取締役」米澤秀則さん
レンガへの想いを熱く語る「米澤煉瓦株式会社」専務取締役の米澤秀則さん

「江別では土器が発掘されるほど焼き物の歴史は長く、先人から続いている文化だと僕は思っているんです。北海道の歴史とともに歩んできたレンガの歴史を知ることで、『北海道といえばレンガだよね』という認識が自然に生まれる気がします」

かつてレンガ製造は、北海道の基幹産業の一つでした。江別市ではレンガに適した野幌粘土が豊富に採れるため、明治時代「北海道炭礦鉄道野幌煉化工場」が設立され、多くの製品が製造されました。その名残もあり、市内では美しいレンガ建造物を多数目にすることができ、「れんがのあるまち」と呼ばれています。

参照:江別市HP

米澤煉瓦株式会社
たくさんのレンガが積まれた工場内

「昔の江別市はレンガを製造する工場だけでなく、運ぶ人、積む人、売る人など、まちの多くの人がレンガ産業に携わっていたんです。けれど残念ながら、いま江別でレンガを製造している会社はうちを含めて2社しかありません。それに伴い、レンガ産業に関わる人も減ってしまいました。そんななかでも、時代に即した在り方を考えて、江別をもっと“れんがのあるまち”として盛り上げたいんです」

米澤煉瓦の若き経営者米澤秀則さんは、レンガの未来について、そう熱く語りました。

レンガをもっと身近な存在に

レンガの原料となる粘土を保管した倉庫で、野幌粘土の説明をする米澤さん

「れんがのまちとして盛り上げるのなら、レンガをもっと身近に感じてもらうことが大切です」

そう考えた米澤さんは、江別の青年会議所に入会し、地域を盛り上げる活動に積極的に参加。仲間と共に地域に密着したイベントを計画し、そのなかで、レンガを身近に感じてもらう取り組みを開始しました。レンガを使った窯で焚火をし、子どもたちにマシュマロを焼いて食べてもらうなどして、たくさんの人がレンガに触れる機会を作ったのです。

また工場見学の受け入れや、倉庫を開放してコンサートを開催するなど、多様なアクションを展開。

「多くの人に気軽にレンガを感じてもらうためにも、地域に開かれた場所にしたいんです。イベントには家族連れなど、多くの人が参加してくれるので、嬉しいですね」

米澤さん
自社のレンガについて説明するその瞳は輝いている

遊び心満載の楽しいレンガたち

可愛らしいレンガの時計

米澤煉瓦では、通常のレンガ以外にセミオーダーのレンガなどお客さんのニーズに合わせて、さまざまなレンガを開発しています。現在は30種類のレンガを提供。そのひとつに、おもちゃのブロックにそっくりなDIYレンガがあります。

「DIYレンガは、『おもちゃみたいなレンガがあったら面白いんじゃないか』という、弟のひと言から生まれました。単なる遊び心から、新しい製品が生まれることもあるんですよね」

また建築資材としてだけではなく、ノベルティとして、お香立てやコースターなど、レンガを使用してさまざまな雑貨も創り出しています。

レンガノベルティ

コースターは、道外のホテルから「こういうものを作れないだろうか」と、依頼されて開発したもの。他にも時計やペン立てなど、身近に使用できるレンガ製品が多数あります。お香立ては、江別の商業施設「ËBRI (エブリ)」から依頼されたもので、そちらで販売されているそうです。

このように多彩な製品を作れるのも、オートメーションだけではない職人の手が入った高品質なレンガを作れる技術力あってこそ。

米澤さんの父であり、現社長である米澤照二さんは、いまだ現場でレンガを作り続けるモノづくりのプロ。照二さんは「レンガを必要としてくれる人がいる限り、レンガを作り続けるよ」と、話されているそうです。

遊び心いっぱいの猫の足あとがついているレンガ。歩くのが楽しくなってしまう逸品

レンガを根付かせるために地元江別から発信し続ける

米澤さんは、「地元江別から情報を発信することが、何より大切だと思います」と、話します。

「江別にはレンガだけでなく、小麦や乳製品など特産品が数多くあります。しかし、その知名度はまだ十分とは言えません。江別市の魅力は広く知られておらず、地域ブランドとしても確立しきれていないのが現状です」

創業当時から変わらない米澤煉瓦のシンボルでもある煙突の基幹部分に立つ米澤さん。

「地元から積極的に情報を発信することで、レンガが地域に根付く土台となり、地域ブランドの確立やまちおこしにも大きく貢献できるはずです。自分が取り組むべきことは、まさにその点にあります。だからこそ、“れんがのあるまち”江別からストーリーを発信し続けたい」

力強くそう語る米澤さんの目には、江別という地域への深い愛情と、自分たちが生産するレンガの可能性を信じる情熱が宿っていました。

新たな“れんがのあるまち”として、北海道江別市がこれから大きく飛躍していくことを期待しています。

米澤煉瓦株式会社

住所:北海道江別市元野幌227番地

TEL: 011-382-2801

FAX :011-382-2802

HP :https://yonezawarenga.com/

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この記事を書いた人

小糸 あき

夫婦で50代からフリーランスになり北海道札幌で文工房という記事作成事務所を営んでます。ママンライター&パピーカメラマン。北海道という地域に根ざしながら、住む人や暮らしを応援したいと考えています。好奇心を持ち、常に挑戦する姿勢を忘れず、自然や人に寄り添った仕事をすることが目標。趣味は道の駅めぐりと図書館めぐり。

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