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アクティビティ  |    2025.12.22

笑顔で繋がる襷と絆「新庄キャッスルサイドリレーマラソン大会」|山形県新庄市

新庄開府400年記念で開催され、2025年に第3回を迎えた「新庄キャッスルサイドリレーマラソン大会」(以下、新庄リレーマラソン)。参加者は年々増えており、市内はもちろん、市外あるいは県外からも大勢が集まっています。2025年は、10月13日(月・祝)に行われました。

読者の中には、“リレーマラソン”という言葉自体あまり馴染みがない…という方がいるかもしれません。これは決められた距離・コースを、1人ではなく数名のチームで襷(たすき)を繋ぎながら走り切るというもの。1人あたりの走る距離が短い(例:20kmを5人チームなら1人4km 等)ため、年齢や走力にかかわらず参加しやすいのが魅力です。

今回ご紹介する「新庄リレーマラソン」は、走る距離がハーフマラソンに当たる21km。2名からチームを組めるほか、1人で走れる“ソロの部”も設けられています。1人あたり1周(1km)以上を走れば、誰が何回走ってもOK。参加ハードルが低いため、小学生から社会人まで実に幅広い年代の方々が参加される大会です。

開会式には公式キャラクター「かむてん」も登場

スタート前に行われる開会式には、新庄市の公式キャラクターである「かむてん」も駆けつけました。新庄市出身の漫画家・冨樫義博(とがしよしひろ)氏のデザインした天狗のキャラクターで、写真を撮影しようとする人々がすぐに周囲に集まります。

開会式終了後、スタートへと向かう選手たちを見送る姿。かむてん以外に、新庄商工会議所のマスコットキャラクター「んだにゃん」や、さらにご当地ヒーロー「ユエリオン」もエールを送りました。本大会が、地域全体をあげて盛り上げようと取り組まれていることが分かります。

襷で繋がるチームの絆

1周ごとに走者を変えられるため、中継所(襷の受け渡し場所)には常に大勢の参加者が集まっていました。自分たちのチームメンバーが見えると、「頑張れ!」「あと少し!」と大きな声で応援が飛び交います。どの選手たちも、まさに全力疾走。襷を受け取る側も、走ってくる走者の姿を真剣に見つめながら待っています。

周回を重ねるごとに、もちろん選手たちの疲れも蓄積されていくことでしょう。しかし、それと同時にチーム内で強い絆が生まれていくのを感じました。家族や友人、あるいは職場の同僚など。チームのメンバー構成は多様ですが、特に襷を繋ぐ瞬間の表情や声から、その関係性の深まりが伺えます。

中には、第1回・2回大会から続けて参加されているチームも少なくありません。地元の大会であることはもちろん、このリレーマラソンが皆さんにとって大切な瞬間であり思い出となっていることも、その理由なのではないでしょうか。

メンバー全員で笑顔のゴール

本大会の特徴として挙げられるのが「With Run Finish ポイント」。最終周に限り、ゴールまでの間をチーム全員で走れます。つまり、チーム全員でゴールの瞬間を共有できるのです。多くのチームが利用し、たくさんの笑顔を見せてくれました。

どのチームも、まさに“一致団結”となったゴールの瞬間。選手たちはもちろん、周囲で見守るスタッフや応援の方々にも、自然と笑顔が見られました。両手を上げたりガッツポーズしたり、こうした1つひとつの行動にも、走り切ったことに対する大きな喜びを感じ取れます。

大会を盛り上げる仮装ランナーたち

2025年から初めて設けられた「仮装の部(10km)」。距離は通常より短いですが、動きにくさもあり走り切るのは大変です。しかし、その姿はおおいに大会を盛り上げてくれます。疲れた選手たちも仮装ランナーを見ると顔がほころびますし、沿道でも手を振って喜びながら応援している人がたくさん。部門新設ということで人数は多くありませんでしたが、どの仮装も印象に残りました。

被り物から全身仮装まで、仮装も実にさまざまです。チームでお揃いの仮装も見られ、「どんな服装で走る?」なんて大会前から話し合っていたのかもしれません。夏なら大変ですが、10月の山形県は涼しいので、それほど暑さはなかったでしょうか。仮装していると寄せられる応援も増えるので、それが走るパワーになっていたようです。

美味しいものも楽しめる「新庄もがみベース」が同日開催!

走っただけでは終わらない!のが新庄リレーマラソン。すぐ隣りでは、たくさんのキッチンカーが出店する「新庄もがみベース」が開催されていました。走ってエネルギーを消費した後は、美味しいものでしっかり補給!一緒に走った仲間たちとの会話も、食事を通して盛り上がったことでしょう。

出店数が多いので、ウロウロしながら目移りしてしまいます。ガッツリ食べられるものから、食べ歩きできるものまで。リレーマラソンと同様、年代を問わず楽しめる食のイベントです。大会終了後も、しばらく多くの方々が残って本イベントを楽しんだようでした。

表彰もたくさん!みんなが主役になれるリレーマラソン

本大会では、さまざまな表彰も用意されていました。各部門別の順位表彰はもちろん、誰もが受賞者になるチャンスのある“お楽しみ賞”がたくさん。まさに、出場した全員が主役になれる大会です。

新庄もがみベースが開催されていたこともあり、表彰式も多くのランナーが残っていて大盛況。市長も終始会場にいらっしゃり、地域として大会を大切に運営されていることが分かります。

全体的な走力レベルも少しずつ上がっているようですが、走りに自信のある方はもちろん、楽しいことが好きな方、仲間と素敵な思い出を作りたい方など、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?次回、表彰台に乗るのはあなたかもしれません。

なお、会場はJR新庄駅から近く、駐車場では送迎バスも運行されています。新幹線が通っているので、県外からの移動も容易。大会参加と共に、山形県新庄市の旅を楽しんで帰る…なんていうのもおすすめです。ご興味のある方は、ぜひ大会ホームページで情報をチェックしてみてください!

新庄キャッスルサイドリレーマラソン|公式ホームページ

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この記事を書いた人

三河 賢文

"走る"フリーライター、ナレッジ・リンクス(株)代表、ランニングクラブ「WILD MOVE」主宰コーチ。宮城県仙台市出身、千葉県印西市在住の4人の子を持つ大家族フリーランス。マラソンが趣味で国内外を旅して走り回っています。100km超のウルトラマラソンも数多く完走。自らの足で見て、聞いて、感じた、地域の魅力をお届けします。

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