板宿駅から歩いて数分。通り沿いに現れる白い壁と木の扉。どこか落ち着いた雰囲気をまとった「居酒屋メリー」は、2025年10月にオープンした創作居酒屋です。
店内に入ると、店主・谷口拓也さんと常連客との距離が近く、初めてでも自然と肩の力が抜けるような空気が流れていました。
「板宿って、優しい街なんですよ」そう話すのは、北海道出身の谷口さん。
海鮮や肉料理を中心にした創作料理に加え、“人とのつながり”も大切にしながら、この街で店を営んでいます。
今回は、「居酒屋メリー」店主・谷口拓也さんに、お店への想いや板宿という街についてお話を伺いました。

北海道から神戸へ。飲食の道を歩んだ店主
谷口さんは北海道出身。幼い頃から、母親が営む喫茶店を手伝っていたことが、飲食の世界に興味を持つきっかけだったそうです。10歳で神戸へ移住後は、王将や居酒屋、イタリアンなど、さまざまな飲食店で経験を積んできました。
特に居酒屋では約10年間勤務。「16歳の頃から、自分の店を持ちたいと思っていたんです」
そう話す谷口さん。20代の頃は「まだ早いかな」と感じていたそうですが、30代になり、2025年10月に「居酒屋メリー」をオープンしました。

「人が優しい街」板宿で広がるつながり
谷口さんは、板宿について「交通アクセスが良くて、落ち着いて営業できる街」だと話します。
さらに、「人が優しい街なんですよ」とも。
実際に店には、夫婦や大学の先生など、幅広い世代の常連客が訪れます。常連客が新しいお客さんを連れてきて、その人がまた常連になる。そんな“人のつながり”によって、少しずつお店の輪が広がっているそうです。
また、お向かいにある「Star焼菓子研究所」さんとも交流があるそうで、「ホワイトデーに常連さんへクッキーを渡したくて買いに行ったのがきっかけでした」と笑顔で話してくださいました。

“楽しい場所”を目指して生まれた「居酒屋メリー」
「居酒屋メリー」という店名は、漫画『ONE PIECE』に登場する“ゴーイング・メリー号”が由来。
さらに、“メリー”という言葉には、メリーゴーランドやメリークリスマスのように、「楽しい」という意味も込められているそうです。
「みんなで楽しく過ごせる場所にしたいんです」そう話す谷口さん。
店では、海鮮料理や肉料理を中心に、創作居酒屋としてさまざまなメニューを提供しています。
本当は北海道の食材も取り入れたかったそうですが、仕入れや市場の関係で難しい部分もあったといいます。その中で、自身の得意分野である“海鮮”と“肉料理”で勝負することを決めました。
中でも人気なのが、こだわりのローストビーフ。

「料理も負けないけど、人柄も負けないですよ(笑)」と谷口さんは笑います。
また、ビールにもこだわりがあり、ビールサーバーの清掃も毎日欠かさないのだとか。
取材中には、常連客から「板宿随一のビールマイスターやから(笑)」
と冗談まじりに声をかけられる場面も。すると谷口さんも笑いながらうなずき、店内は終始和やかな空気に包まれていました。
さらに、前編の記事でも紹介したメニューの一つである「ホルモンの天ぷら」は、北海道の郷土料理がルーツ。生まれ育った北海道での記憶や経験も、今のお店づくりにつながっています。
子どもから大人まで。地域に開かれた居酒屋へ
そして谷口さんは、「老若男女、みんなに来てほしい」と話します。
店内は禁煙。子連れでも安心して利用でき、高校生にも気軽に来てほしいのだとか。
さらに、「将来的には、地域の町おこしみたいなこともやってみたいですね。正月イベントとかも面白そうやなって」とも語ってくれました。
常連客だけではなく、地域の人たちが自然と集まり、世代を越えてつながれる場所にしたい。そんな想いも、「居酒屋メリー」には込められています。
板宿の街に少しずつ広がっている、“人が人を呼ぶ”あたたかな輪。
料理を楽しむだけではなく、人との会話やつながりも生まれていく「居酒屋メリー」は、これからも地域に寄り添いながら、人と人をつなぐ場所になっていきそうです。

居酒屋メリー
住所:兵庫県神戸市須磨区大田町2−3−8 ゴールドウッズ板宿ビル101
営業時間:月〜金 17:00〜、土・日 18:00〜
閉店時間:日〜木 23:00、金・土 翌4:00
※詳細や休業日は公式Instagramをご確認ください
Instagram:@izakaya_merry
電話番号:078-600-9284



