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フード  |    2024.02.05

安心感のある雰囲気とたゆまぬ挑戦。安佐南区にある駅前パン屋さん「JaPan屋」へ! 【後編】

広島市は安佐南区・下祗園にあるパン屋さん「JaPan屋(じゃぱんや)」。
前編はお店と、(ほんの一部の)メニューについてご紹介しました。

前編はこちら

「JaPan屋」店主・宮脇さんへインタビュー

後編は、店主・宮脇則吉(みやわきのりよし)さんにお話を伺います。

――まず、店名の由来について教えてください。
およそ20年前、パン屋を始める前はまだ国産小麦でパンが作れるという話をあまり聞かない時代でした。そのため、国産小麦でパンが作れたら、他店と棲み分けというか、違いができてくるという思いがあって。
取り組む準備をしながら店名を考える時、国産小麦を使うなら「Japan(ジャパン)」がいいかなと。それだけだと名前のバランスが悪いと思って「JaPan屋」にしました。その中に「パン」(=「Pan」)も入ってますし。そういう意味を全部込められるので。

――なるほど、国産で「ジャパン」と「パン」がかかっているのですね。では、そのJaPan屋を始めるに至った経緯を教えてください。
僕は実際にパン屋で修行していた訳ではなく、元はサラリーマンでした。
弟がパン屋で修行していたもので、弟に「パンの作り方を教えてくれ」と、ノウハウを少し教えてもらって。あとは東京のパンの学校へ行ったりとか。うちは北海道産の小麦を使ってるんですけど、「江別製粉」という製粉会社にも直接習いに行きました。そこへ行けば粉のベストな配合が分かるんじゃないかと思って。そうやってパン作りを始めました。場所も、出身が隣町でずっと地元に生まれ育ってきて、自立するならこの辺りでやりたい気持ちがありました。この駅前なら立地もいいなと。ただ、なかなか店舗に空きが無かった。サラリーマンをしながらこの辺りを通っていたら「テナント募集」になったもので、すぐに行動しました。

脱サラして始めた、試行錯誤のパン作り

――パン生地作りなどで苦労した点はありますか。
素人から始めたパン作りなので、やはり最初はうまくいきませんでした。
弟から多少はアドバイスを受けて学んだのですが、一から十まで技術的なことを学ぶという感じではなく、自分の手探りで。東京の学校で学んだこと、あとは製粉会社で学んだことをヒントにしながら試行錯誤して、今のパンが出来ているって感じですね。

――「東京の学校」というのは、専門学校ですか。
普通のパン専門学校もあったのですが、私が調べたのは結構マニアックなところでして。大手の山崎製パンや敷島製パン、アンデルセンとか、そういったところで将来を見込まれた人、エリートの人がそこへ行ってパンを学び直すという学校があるんですよ。
パン作りの技術的な面や科学的な面など、座学もすごく多かったんですけど、そういうことを教えてもらいました。

たゆまぬパン研究と今後の夢

――お店を営業されていて印象的だった出来事はありますか。
駅前の店ということもあって、知名度が広まるのは比較的早かったのではないかと自分では思います。いろいろなイベントに呼んでいただいたり、テレビの取材で何回か取り上げていただいたりとか、そこはメリットかなと。
デメリットは…そうですね……駅前で人通りがいつもあるので、あまり休めないことですかね。さすがにお正月やGW、お盆は休みますが、それ以外はほぼずっとやってます。

――今は何種類ぐらいのパンを販売していらっしゃるのですか。
40種類ぐらいは余裕でありますね。数えたら50種類はあります。

――けっこう多いですよね。今後の夢や目標はありますか。
僕も今50だから、いつまで働くか分からないですけど。このパン屋も22年目ですので、とりあえず30周年まで続けることが夢というか、理想ですね。
あとはまぁ…(しばし考え)…、発想を変えていろんなことにチャレンジしたい。ベーグルだったり焼き菓子だったり、種類を増やしていけるように勉強中です。

――本日はありがとうございました。

まとめ

今回は、広島市安佐南区下祗園の「JaPan屋」について、前・後編にわたりご紹介しました。
22年目を迎えられるお店というのは、駅前という便利な立地だけでは成立しません。丁寧に作られたパンの一つひとつ、それぞれの品が美味しいからです。 近くにお越しの際は「JaPan屋」のパンの、どこかホッとする味を堪能してみては?

店舗情報

Bakery JaPan屋(じゃぱんや)
JaPan屋 地図

住所 〒731-0138 広島県広島市安佐南区祇園1丁目6-23
(※JR可部線・下祗園駅改札口を出てすぐ)
電話番号 082-871-8887
営業時間 8:00~21:00(売り切れ次第終了)
定休日 不定休
駐車場 無し
祇園町商工会サイト

※記事の掲載内容は取材時点のものです。
メニューや営業時間などの変更がある場合があります。
お出かけの際には、最新情報をお店のサイト等でご確認ください。

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この記事を書いた人

木野 葛紗

キノカズサと読みます。生まれてからずっと広島暮らしの自称「こだぬき」。ときどき散歩したり、現代短歌を詠んだり、文章をしたためたりしています。 2015年に第31回宮島全国短歌大会で山口県歌人協会賞、2018年に第39回全日本短歌大会で日本歌人クラブ賞の受賞歴あり。 どちらかといえばインドア派ですが、ここでは地元の素敵なこと・ひと・ところを掘り下げられたらと思います。よろしくお願いします!

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