地域創生メディア  Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地域創生メディア

スポット  |    2026.01.26

むかしむかしの福島にタイムスリップ!三世代で楽しめる体験型フィールドミュージアム「まほろん」|福島県白河市

福島県白河市にある「まほろん」をご存じでしょうか。ここは過去の様々な時代を展示や屋外広場で体感できる、入館無料のミュージアムです。
「まほろん」は福島県文化財センター白河館の愛称です。「まほろば」と「ロマン」を重ね合わせ、「歴史へのあこがれを満たす良いところ」という意味が込められています。
今回は、屋内も屋外も楽しめる「まほろん」の魅力をご紹介します。

見て・触れて・考え・学ぶ !

「まほろん」は、福島県教育委員会が県内で発掘・調査した遺跡の出土品を収蔵・保管している施設です。施設の収蔵庫には土器や石器などが長さ60㎝×幅40㎝×深さ14㎝の箱に納められ、その数はなんと約6万箱にものぼり、現在も毎年増え続けています。

それらを活用したのが、「見て・触れて・考え・学ぶ」をコンセプトにした「まほろん」です。ここでは文化財への親しみが深まるような様々な展示や体験活動、講座などが用意されています。
入場料は無料!気軽に足を運べるのも嬉しいポイントです。

可愛らしい土偶が出迎えてくれるエントランスロビーは、広々としたとても明るい雰囲気です。
まずは、イベントや体験学習の予定をチェックしてみましょう。
体験メニューは「火おこし体験」や「勾玉づくり」、さらに「月替わりのメニュー」など、無料・有料のものがそれぞれ用意されています。

エントランスから奥へと続く空間には、ゆったりとした休憩スペースや自由に閲覧できる図書が整えられています。この日は赤ちゃん連れからご年配の方まで、思い思いのペースで利用されている姿が見られました。

「まほろん」の特徴の1つは、歴史や文化財に詳しい学芸員さんとの距離が近いことです。
展示の案内や体験メニューは、手の空いた学芸員さんが直接対応してくださるそうです。

私も解説をしていただきながら常設展を観覧しましたが、「これは私が発掘したんですよ」といった専門家ならではの貴重なお話も伺え、とても充実した時間を過ごすことができました。

昭和から江戸、中世、古代…へ!「常設展示室」

常設展示室は鳥の声が聞こえる「めぐみの森」から始まります。
足元のガラスを覗くと、しっとりと水を含んだ地面に青々としたシダや苔が茂っている様子が見られます。

「ココみてMAP」でより楽しく!

ここに備えられているのが、学芸員さんのお勧めポイントが紹介されている「ココみてMAP」です。お勧めポイントのマークを見つけてそれぞれについて知ると、ぐっと展示品に興味が湧いてきます。

懐かしい?それとも珍しい?昭和の食卓

森を抜けると、昭和から始まり、江戸時代、中世、古代…と各時代の食卓を中心としたブースが現れます。
他の多くの博物館では古い時代から現代へと移り変わる展示がほとんどですが、ここではその順序が逆転しています。学芸員さんはその理由を、「身近な時代から少しずつ時代を遡っていくことで、食卓や家の壁、道具が変わってきたことがより分かるのでは」とお話しされていました。

昭和のちゃぶ台のある部屋は、懐かしさを感じる人、初めて実物を見た人など、それぞれの年代によって楽しめ、会話が弾む人気のブースです。

発掘された昭和の遺物も展示されています。先ほどの「ココみてMAP」で紹介されていたのはこの茶碗です。説明によると、1940年に開催予定だったオリンピック(戦争で中止)の茶碗とのこと。知らなかった昭和の一面が見られます。

時代をどんどん遡る!

まるで時代劇の世界に迷い込んだような江戸時代の食卓。当時は、それぞれが自分の食器をのせた「箱膳(はこぜん)」の前に座って食事をするスタイルで、献立はごはん、みそ汁、漬物と至って質素なものでした。

展示の中には、遺跡から出土した本物の茶碗や土瓶などがさりげなく混ざっており、さながら骨董屋さんを覗いているような楽しさがあります。

これは「ご飯」が登場する弥生時代の食卓です。お米は現在のチマキのようにして食べていました。住まいは竪穴住居で、中には米作りのための道具が所狭しと置かれています。

弥生時代の「ココみてMAP」で紹介されていたのは、「人面付土器(じんめんつきどき)」です。遺骨を納める「骨壺」として使われたと考えられており、当時のユニークな文化を垣間見ることができます。

縄文時代の食卓では、シカやイノシシなどの肉、森で拾った木の実などを焼いたり煮たりして食べていた様子が紹介されています。
縄文土器や動物の毛皮などが置かれた竪穴住居は、当時の生活をリアルに伝えてくれます。

人気の土偶はレプリカにもなっています

展示室では、「まほろん」のキャラクターのモデルにもなっている土偶(荒小路遺跡出土)に出会えます。ユニークな姿から、全国的にも知られている人気の土偶です。

この土偶のレプリカは、X線CTスキャンの3Dデータを基に作られたもの。実際に手に取って、裏や細部を観察してみましょう。

各時代のブースの近くにはそれぞれの時代の遺物が展示されています。その時代の人々がどんな家に住んで、何を食べて、何を作っていたのか…。一連の展示を通して、当時の暮らしぶりが分かるようになっています。

また企画展示室では年3〜4回の企画展が開催され、テーマに沿った収蔵品が公開されます。

むかしむかしの建物へ行ってみよう!「体験広場」

体験広場には、「縄文時代の家」や「前方後円墳」、「奈良時代の家・倉庫」、「室町時代の館」、そして「製鉄炉」が復元展示されています。

この日は前日の降雪であたり一面は雪で覆われていましたが、普段は緑豊かな広場に復元建物が点在しており、のびのびと散歩を楽しみながら見学できます。

こちらが「縄文時代の家(竪穴住居)」です。ぜひ中に入って、当時の暮らしを体感してみましょう!

古墳時代の「前方後円墳」では、内部の石室が再現されています。

実際に中を覗いてみると、古墳が大切なお墓であったことがよく分かりますね。

広場の道はきちんと除雪され、建物の中もきれいに保たれています。このような天候の日でも安心して見学できるのは嬉しいですね。

見学の後は、お土産チェックとおうち学習

ミュージアムの定番のお土産の一つと言ったら、通称「ガチャガチャ」ではないでしょうか。ここには土偶やハニワのアイテムが勢ぞろい!「NEW」のポップにも心惹かれます。

また、ホームページには自宅で楽しめるツールも充実しています。
ホームページ右覧のメニューにある「おうちで!学ぶ・楽しむ」からは、土器づくりの動画やペーパークラフト、塗り絵などがダウンロードできるようになっています。貴重な「土偶のX線CT画像」なども公開されていますので、ぜひ覗いてみてください。
https://www.fcp.or.jp/mahoron

「まほろん」は初めての方から歴史や考古学を深く知りたい方まで、そしてお一人でもご家族やお友達とご一緒でも気軽に楽しめるミュージアムです。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

利用案内

入館料  無料
開館時間 午前9:30~午後5:00(入館は午後4:30まで)
休館日  月曜日(月曜日が国民の祝日に当たる場合は火曜日)
     国民の祝日の翌日(土曜日・日曜日にあたる場合は開館)、年末年始 
交通   バス: JR白河駅・JR新白河駅から、白河市循環バスで「まほろん」下車すぐ
     無料駐車場91台
詳しくはホームページでご確認ください。
     

記事をシェアする

この記事を書いた人

のんてり

神奈川県在中の元インテリアコーディネーター・アート好き / 偶然に出会った縄文土器や土偶の魅力に憑りつかれ、以来10数年、全国各地の縄文時代の遺跡や博物館を訪ね歩いています。その土地土地で出会った摩訶不思議な縄文の世界を紹介します。

関連記事