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地域応援ブランド  |    2026.01.06

「日本の農業を元気にしたい」栃木県で「農産直売所あぜみち」を経営するグリーンデイズの取り組み

画像提供:農産直売所あぜみち

農業従事者の高齢化、就農人口の減少、所得の低さ、などなど日本の農業はさまざまな課題を抱えています。このような課題を解消し「日本の農業を元気にする」という目標を掲げているのが、栃木県内に5店舗の「農産直売所あぜみち」を展開している株式会社グリーンデイズです。

「農家をより良くしたいという気持ちは誰にも負けない」と語るのは、グリーンデイズ社代表の林 書緯(リン・スウエイ)さん。

2026年9月には、初の県外出店となる茨城県水戸市への出店に向けて準備を進めています。

今回は、グリーンデイズ社が運営するあぜみちの取り組みについて、日本の農業の課題とともに教えていただきました。

PARTNERSHIP / PR この記事は、地方創生メディアMediallTanimachi Ship Programを活用した、株式会社グリーンデイズ(栃木県宇都宮市)とMediallライターのパートナーシップにより制作されました。

グリーンデイズの事業内容

画像提供:農産直売所あぜみち

グリーンデイズ社の事業内容は、「農産直売所あぜみち」の店舗運営です。2025年12月現在で宇都宮市を中心に、栃木県内に5店舗を展開。2026年9月には、初の県外となる茨城県水戸市への出店が決まっています。

あぜみちでは農産物直売所としての販売にとどまらず、仕入れた農作物で調理した加工品や惣菜の提供もしています。

日本農業が抱える問題とは?解消に向けたあぜみちの使命

画像提供:農産直売所あぜみち

グリーンデイズ社が掲げるスローガンは「日本の農業を元気にする」です。現在の日本農業は以下のようにさまざまな問題を抱えており、林社長はこのままだと将来継続できないのではないか、と危惧しています。

  • 食糧自給率の低さ
    →カロリーベースで約38%(※)と、先進国の中では最低水準
  • 農業従事者の高齢化
    →平均年齢は2025年時点で67.6歳(※2)と非常に高い
  • 就農人口の減少
    →基幹的農業従事者(仕事として主に農業に従事している人)は2024年調査で111.4万人(※2)で、日本の総人口の約0.9%。高齢化により年々減少している
  • 所得が低い
    →専業農家の平均所得は2023年調査で約404.2万円(※3)。実際には兼業農家が多く、そういった方まで含めると平均所得は114.2万円である
  • 収益性の低さ
    →組合を介した流通では量販店や市場などを介するため手数料・流通コストが積み重なり、農家の手元に入るお金が少なくなる。消費者が100円で購入した場合、農家の手元に入るのは30~40円程度
  • 耕作放棄地の増加
    →耕作地は野生動物との緩衝帯の役割も担っている。耕作放棄地が増えると野生動物が市街地へ出没し、人的被害が及ぶことも

※ 農林水産省「日本の食料自給率」より
※2 農林水産省「農業労働力に関する統計」より
※3 e-Stat「農業経営統計調査 / 営農類型別経営統計 確報 令和5年営農類型別経営統計」より

特に所得・収益性の低さは就農人口の減少にも直結し、農業の持続可能性に大きな影響を及ぼす要因です。

農産物直売所での販売であれば流通コストを抑えられるため、農家の手元に多くのお金が入り、事業を継続しやすくなります。

画像提供:農産直売所あぜみち

売るために意識しているのは農家さんとの役割分担

画像提供:農産直売所あぜみち

あぜみちを運営するにあたり、意識しているのは農家さんとの関係構築です。店舗スタッフがお客さんに、農家さんの苦労やこだわり、想いを伝えられるように、生産現場を訪問して理解することに努めています。

また、集荷の際に農家の元へ伺うことも、他の農産物直売所と異なる点です。その理由は、農家の負担を減らすためです。実際に、あぜみちは市街地を中心に出店しているため、農場からの距離があり、多くの農家にとって持ち込み負担は小さくありません。

多くの農産物直売所は農場から近い郊外にあります。そのような中で、あぜみちが市街地で出店している理由は、お客さんの生活圏にあることで、より多くの人が気軽に立ち寄れるようにという考えからです。

また、新鮮な野菜を販売するにあたり、林社長は「農家さんは『作るプロ』、私たちは『売るプロ』。互いに役割を尊重することでより良い商品が生まれる」と語ります。

グリーンデイズ社は「売るプロ」として、社内に在籍しているデザイナーにPOPや売り場の飾りつけを任せ、お客さんが購入しやすい空気を演出しています。

また、お客さんや地域との関係性を強化するために試食会や料理教室、収穫体験も実施し、農家と消費者双方の「顔が見える関係」の構築を図っています。

画像提供:農産直売所あぜみち

このような活動もあり、2025年12月現在は3,200事業体もの農家さんと提携し、新鮮な野菜を仕入れてお客さんの元へ届けています。

水戸への出店を足掛かりに「地域と地域をつなぐ直売所」を実現

画像提供:農産直売所あぜみち

2026年9月、県外では初となる茨城県水戸市への出店を予定しています。栃木県内の他自治体ではなく水戸市への出店を決めた理由として、林社長は「他エリアに出店することでシナジーを生み出せるため」と教えてくれました。

林社長「栃木県と茨城県では、生産が盛んな農作物が異なります。実際に、水戸へ出店した際には茨城県内の農家さんにお願いする予定で、1年前からすでに現地に入って話を進めています。
水戸への出店で実現できることは、栃木にはない作物を取り扱えることです。栃木と茨城、取り扱っている生産物をそれぞれが補完し合うことで、より多くのお客さんにさまざまな商品を届けられると考えています。
このような形を取ることで『地域と地域をつなぐ直売所』を実現します」

また、水戸市は人口26万人と、北関東の中では経済規模が大きいエリアであることも挙げました。栃木県で5店舗を展開したノウハウを茨城県で活かし、水戸市での計画地への出店を達成した後に、茨城県内でも複数店舗の展開を目標に掲げています。ゆくゆくは、全国展開も見据えています。

おわりに

画像提供:農産直売所あぜみち

日本の農業を元気にするために、農家にとって収益性が高い販売を実現する農産物直売所が担う役割は大きいでしょう。そして、日本全国へ展開できればより多くのお客さんの元へ新鮮な野菜を届けられ、持続可能な農業に一歩前進するかもしれません。

その一方で、林社長は従来型の流通経路について「全国のお客さんへ届けられる」ことのメリットを強調していました。しかし、農家自身が価格を決められない仕組みであるため、収益性に影響を及ぼしている点は否めません。また、消費者にとっても農家の顔が見えないという側面があるのも事実です。

あぜみちを含めた農産物直売所であれば、消費者の手元に届くまでに流通コストが最小限で済むため、農家の収益向上が期待できます。また、あぜみちでは農家の声をお客さんに届けられるように、売り場を工夫している点も大きな特徴です。農家にとっては自身の取り組みやこだわりを伝えられるだけでなく、お客さんにとっても安心感を持って農作物を手に取れます。

あぜみちの水戸出店が実現することで、今まで以上により多くのお客さんに新鮮な野菜、そして農家の声を届けられるでしょう。

会社概要
商号:株式会社グリーンデイズ
屋号:農産直売所あぜみち
設立:2007年9月
代表取締役社長:林 書緯
資本金:1,200万円
売上高:28億円(2024年 第18期)
従業員数:約230人(パート含む)
営業店舗
 滝の原店 :宇都宮市滝の原3-1-1
 駅東店 :宇都宮市中今泉2-10-23
 上戸祭店: 宇都宮市上戸祭町3031-3
 鹿沼店:鹿沼市千渡1754-5
 西川田店:宇都宮市西川田町287-1
事業内容:農産物の販売及び農産物加工品の販売、農産物の加工製造
ホームページ:https://minnano-azemichi.com/

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この記事を書いた人

土田たかひさ

栃木県宇都宮市在住のライター。 出身は愛知県で、親の転勤などの都合でこれまでに東海地方を中心に6県で生活をしてきた経験あり。 地域の面白いと思ったスポットやお店を紹介します。

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