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バックストーリー  |    2026.06.07

愛媛「カルルトラック」1秒を削るプロ意識と地方に広がる幸せの環

愛媛から四国、山陽、関西へと駆け巡る水色のヴィンテージトラック「calulu truck(以下、カルルトラック)」。前編では、80年以上前のフォード「COE」への愛と、サクサクからもちもちへと変化する唯一無二のクレープ生地の秘密に迫りました。

後編では、店主・宇高信吾さん(以下、宇高さん)の「1センチ、1秒」にこだわる圧倒的なプロ意識と、「キッチンカーを通じた地方創生」の真髄を深掘りします。

前編はこちら

愛媛発「カルルトラック」クレープキッチンカーに行列ができる理由

準備が9割:1日数百枚を焼き上げる、妥協なきオペレーション

魂を込めて仕事に打ち込む宇高さん

行列が絶えないカルルトラックの裏側には、華やかなイメージからは想像もつかない「ストイックな現場」があります。

1センチ単位の改善が生む技

味の変化を楽しめるのも魅力的

宇高さんの提供スピードは、まさに「超高速」。以前訪れたYouTuberも驚くほどの速さですが、それは単に急いでいるからではありません。

1秒でも早くできたてを届けたい」という想いから、ソースを置く位置を1センチ単位で変えるなど、日々ステーションの改善を繰り返しています。「こだわりは自分のエゴではない。お客さんの笑顔のため」と語る宇高さん。

無駄のない動きは、待っているお客さんへのリスペクトの証でもあります。

パフォーマンスを支える「前日の儀式」

全く無駄のない動きは必見です

準備が8割、9割整っていないとパフォーマンスは絶対に上がらない」と断言する宇高さん。その準備は、前日の仕込みから始まっています。

  • ソースの補充:営業中に「モノがなくなる」というタイムロスを徹底排除
  • 包丁を研ぐ:ナイフの切れ味一つが、フルーツの断面や提供スピードに影響

「見えない努力」を可視化することが、SNSで「信頼できる店」として拡散される重要なポイントになります。

「自分が楽しいか」が全ての基準

人気を集めるのには理由があります

宇高さんが最も大切にしているのは、意外にも「売上」ではなく「自分のワクワク感」です。「朝起きた時にワクワクしなくなったら、この仕事は辞める」と宇高さんは言います。移動先で「今日は売れるだろうか」という不安は常にあります。

人にすすめたくなるおいしさ

しかし、それを上回る「久しぶりにあのお客さんに会えるかな」という楽しみを自ら作り出し、メンタルをコントロールしているそうです。この「店主自身の幸福感」が、キッチンカーという小さな空間を通じて、訪れるお客さんにも伝播しているのです。

サポート加盟店との連携:広がるキッチンカーの輪

宇高さんをきっかけに幸せが循環していく

今、愛媛のキッチンカー業界で大きな話題となっているのが、カルルトラックで修行を積んだ愛弟子の活躍です。

師匠の技と想いを継ぐ

計算された絶妙の甘さ

2026年3月にデビューしたサポート加盟店の店主も、かつてはカルルトラックの熱烈なファンの一人でした。「いつか自分の手でこのクレープを焼きたい」という想いから修行をスタートし、現在では師匠譲りの「もっちり生地」を武器に、各地で行列を作っています。

向上心を持ち続ける宇高さん

宇高さんは自身のノウハウを独占することなく、「サポート加盟店」として仲間を募り、年に一度はセミナーを開いて、共に学ぶ時間を作っています。

シナジーで地方を盛り上げる「恩返し」

出店を心待ちにしている人も多い

僕の代わりにクレープを作れる人が増え、広がっていくことが嬉しい」と語る宇高さん。単なるフランチャイズ化ではなく、相乗効果を生みながら、ともに成長していける仲間を求めています。

「独り勝ち」を目指さない姿勢こそが、地方における新しいビジネスコミュニティの形だと言えます。「一人の力はたかが知れている。業界全体が盛り上がればもっと大きな力になる」と宇高さん。

多くのフォロワーがカルルトラックを「クレープキッチンカー」以上の存在として応援する理由です。

結びに:カルルトラックが描く、これからの景色

仕事を楽しんでいるからこそ、毎日改善を続けられると学べます

宇高さんに今後の展望を聞くと、「車が壊れるまで、体が壊れるまで、現場でお客さんの前に立ち続けたい」という答えが返ってきました。

カルルトラックは、四国、岡山、広島の瀬戸内一円を走ります。カルルトラックが走る先々で生まれるのは、単なる売買ではありません。それは、80年前のトラックが運んでくる「ドキドキ、ワクワク」という感情です。

すべてはお客さんの喜びのために

地方創生とは、地域の方を幸せにすること。1枚のクレープを通じて、誰かを笑顔にし、その挑戦がまた次の誰かの勇気になる。カルルトラックは、これからも地方の景色を鮮やかな水色に塗り替えていくことでしょう。

【カルルトラック基本情報】
項目内容
店名calulu truck(カルルトラック)
代表者宇高 信吾(うだか しんご)
コンセプトドキドキ、ワクワクをお届けする
使用車両1941年製フォード「COE」(ヴィンテージトラック)
車両カラーブルー系のニュアンスカラー×ホワイト
公式SNSInstagram:@calulu.truck
フォロワー数約36,000人(2026年5月時点)
主な出店エリア四国、岡山、広島の瀬戸内一円
看板商品クレープ(サクサクからもちもちに変化する独自生地)
人気メニュークリームアイスブリュレ、季節限定スペシャルメニューなど
SNS限定施策Instagramフォロワー限定メニューの提供

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この記事を書いた人

世界のわたなべけん

地域に眠る人・場所・想いを取材し、 文章✕映像✕出版✕AIで編集、 世界に向けて発信しています。 神社仏閣、地域活動、仕事など、 現場に足を運び、空気感を伝えることを大切にしています。 地域の価値を最大化し、世界に届けるのがテーマです。

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