
昨年取材した『ANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会』に今年も行ってきました。
<昨年の記事>
「2025年大会では前年に比べて出店数も多く、大会の認知度が上がってきている」と、大会事務局の方もおっしゃる通り、会場は朝から賑わいを見せていました。
今年は特に力を入れている“SDGs”をテーマとした展示や、国際大会ならではの催しを中心にレポートします。
海上競技大会でSDGsを考える

神奈川県ブルーカーボン活動に食べて参加!「未利用魚おでん」

神奈川県では磯焼けが問題となっている藻場を、保護・復活させるための取組み「ブルーカーボン活動」を行っており、今回その活動の一つとして、食用として利用できるが、さまざまな理由から市場に出回らず、廃棄されてしまう魚「未利用魚」を利用した料理の提供を行っていました。
この未利用魚の中には、海藻を食べてしまうものもいるため、「美味しく食べてブルーカーボン活動に参加!」とイベントパンフレットに記載されています。
今回は、その未利用魚を練り物として加工し、地元の野菜などと一緒に“三浦半島おでん”として販売。

神奈川県からの依頼を受けその調理を担当したのが、横須賀市内で「ヨコスカビール」などを手がける『たのし屋本舗』さんです。
未利用魚から作られたさつま揚げ、かまぼこが素朴で、懐かしさを感じる味。
野菜やたまごなどは、すべて地元の食材を使用していて“地産地消”にも一役買っています。
このおでん、今後もしかしたら店舗で販売するかもしれないとのことなので、楽しみです。

海洋ゴミ楽器集団『ゴミンゾク』の心地よい音楽で学ぶSDGs

海辺のステージでは澄んだ音色が流れ、海辺は穏やかな雰囲気に包まれています。
「ここに並んでいる楽器は、拾ったゴミによって作られています」
とのトークが聞こえてきました。
演奏しているのは、海洋ゴミ楽器集団『ゴミンゾク』の皆さん。
海洋ゴミを集めて、世界の民族楽器をイメージして作られた楽器たちは、ゴミから作られたとは思えないくらいの、素敵な音色です。
弦楽器は、何本もの釣り糸をより合わせて作ったり、鉄琴のような音色を奏でるペットボトルの楽器は、それぞれのボトルへに入れる空気の量で音階を作ったりなど、楽器それぞれの解説・実演がわかりやすく興味を引きます。

そして、何より浜辺に流れる音楽が美しく来場者を癒してくれます。
この日紹介された“馬頭琴”ならぬ「魚頭琴」など、海洋ゴミで作られた楽器たちは、ホームページにて紹介されています。活動の様子とともにチェックしてみてください。
海洋ゴミ楽器集団『ゴミンゾク』公式ホームページ
『ゴミゼロチャレンジ』エコステーション

昨年は会場入り口に設置されていたエコステーションでしたが、今年は会場中程に設置され、来場者が進んで分別してBOXに投入しています。

『ゴミゼロチャレンジ』として、会場から出されたゴミは、細かく分類回収され直接処理業者に運ばれてアップサイクルされると案内が。
また、出店している各キッチンカーは、料理提供にカボチャのツルで作られたトレイ「カボチャトレイ」を使い、使用後はこのステーションに集められるシステムを採用。システムを採用。
共同利用することで、ゴミを減らす取り組みが行われていました。

その他のSDGs
今大会では、大会オリジナルTシャツは「サーキュラーエコノミー」を意識した地球にやさしい素材を使用。さらにペットボトルキャップを使用した「アップサイクル体験」ができるワークショップが行われるなど、さまざまなSDGsの取り組みを見ることができました。
国際大会で開催地や代表選手の国を知る機会

今年特に目立った、SDGsの取り組みを見てきましたが、国際大会ならではの開催地や代表選手の国々を知る催しも多くありました。その代表を挙げてみます。
関東学院大学学生による展示

『大会について学ぼう!』と題して、関東学院大学の学生によるパネル展示コーナーが設けられ、大会会場である「横須賀」についての歴史などのほか、出場選手の国について、選手へのメッセージボードなどが並んでいました。
ゼミごとで展示をしているだけでなく、選手への通訳や、大会運営などのボランティア参加の学生もいるのだとか。
学生の力によっても、大会が支えられていることがわかります。

日本人の心を知る『SAMURAI PERFORMERS syn』

海外の方の日本人のイメージは、着物・侍でしょうか。
海辺ステージで行われた、『SAMURAI PERFORMERS syn』のパフォーマンスは、殺陣の美しさはもちろん、日本が重んじてきた「礼儀」を大切にしているのが印象的です。
参加型の企画もあり、客席から小学生の男の子と、神奈川県のマスコットキャラクター『かながわキンタロウ』が参加。ユニークな演出とともに、殺陣を体験披露しました。
初めてとは思えない所作を披露してくれたお二人に、会場は大盛り上がりです。
ユーモアを交えながらパフォーマンスを繰り広げた、SAMURAI PERFORMERS synは、英語での解説も可能なため世界でも活躍!
その様子など、ぜひホームページでご覧ください。

SAMURAI PERFORMERS syn公式ホームページ
三浦半島で人気急上昇中の『コントラバスヒーロー』

昨年のウインドサーフィンワールドカップステージでは、本番直前に強い雨が降りショーが中止となってしまった『コントラバスヒーロー』。

今年は晴天に恵まれ、音楽と三浦半島をこよなく愛する、コントラバスヒーローの必殺技『マグロ超低温斬り』も炸裂!!津久井浜海岸の正義を守ってくれました!
「ありがとう!コントラバスヒーロー」
ヒーローショーだけでなく、三浦半島の良いところを動画で発信もしている『コントラバスヒーロー』の活躍は、ホームページ・YouTubeで観ることができます。ぜひ、チェックしてください。
コントラバスヒーローYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCtHZD9AVKB0Z349Q134QgPw
過去の活躍は、こちらの記事でもご紹介しています。

その他、在日フランス商工会議所主催の『ル・マルシェ・ボンジュール・フランス』が昨年よりパワーアップして、グルメや雑貨を販売。
また、日本各地の美味しいが大集合した『極旨ジャパン』も、出店地域が増えて賑やかでした。
このようにANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会は、さまざまな角度から、世界、日本、横須賀・三浦を知る機会にもなっていたのが印象的です。
ウインドサーフィンワールドカップ2025成績は

さて、今大会レースの結果ですが、以下の通りとなりました。
| 〇男子フォイルスラローム 1位:ヨハン・ソー(デンマーク) 2位:マテオ・イアチーノ(イタリア) 3位:ピエール・モーテフォン(フランス) (日本人最上位:20位 富澤 慎(とみざわ まこと)(41歳)所属:トヨタ自動車東日本株式会社) |
〇女子フォイルスラローム 1位:ブランカ・アラボー(スペイン) 2位:リナ・エルジェン(スロベニア) 3位:ジャスティン・レメテイヤー(フランス) (日本人最上位:10位 新嶋 莉奈(にいじま りな)(26歳)所属:エリエール) |
そして年間の成績は以下の通りです。
| 〇男子フォイルスラローム(PWAワールドツアー総合ランキング) 1位:マテオ・イアチーノ(イタリア) 2位:ピエール・モーテフォン(フランス) 3位:マチェック・ルトコフスキー(ポーランド) |
〇女子フォイルスラローム(PWAワールドツアー総合ランキング) 1位:ジャスティン・レメテイヤー(フランス) 2位:ブランカ・アラボー(スペイン) 3位:リナ・エルジェン(スロベニア) |
※各順位情報は大会実行委員会より提供
資料から、日本人最上位10位を獲得した新嶋 莉奈選手はコメントで、自身のミスを挙げた上で「来年の本大会では表彰台を狙いたいです!」と意気込みを語っています。
来年に期待したいですね!
陸上ではわかりにくいレースの展開ですが、大きなモニターを今年は2台設置。ドローンの映像による実況中継と解説を聞くことができるので、初めて観戦する方も楽しめます。
そのモニター下でランチをしながら観戦する人も多かった今大会の様子を見て、来年以降さらに来場者が増えそうな予感!

船上観戦クルーズやSUP FOIL・ウインドサーフィンフリースタイルエキシビションといった、他競技のイベントも行われる本大会。海とスリルとグルメを満喫できる『ANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会』を来年も楽しみにしています。




