前編で予告していた通り、本編では準決勝・決勝、そして元横綱・大関が登場したスペシャルイベントの様子をお届けします。
◆ 準決勝:宮城 vs 千葉、白熱の攻防
一球、一歩を争うハイレベルな攻防。特に驚かされたのは、野手たちの流れるような守備連携です。障がいの有無を忘れるほどスピーディーな送球、そして外野の頭上を越える力強い打球。

バットがボールを捉える音が響くたび、スタンドからは惜しみない拍手が送られていました。
「落ち着いて!」
「集中!集中!」
グラウンドには、選手同士のエールが飛び交います。
なかでも観客の視線を集めていたのが、千葉県代表の4番・松井投手。
電光掲示板には「104km/h」の表示。
ソフトボールは投球距離が短いため、この速さは野球でいう“150km/h級”の体感速度になります。
観客席からは「はえーっ!」「いや、すごい……!」と驚きの声。
長身を生かしたフォームから繰り出されるナイスピッチングが続きました。
今回、特別にグラウンドに降りることができたので、そのときに見えた景色も少しご紹介します。

上から見ていても投手と打者の距離が近いと思っていましたが、実際に選手の目線に立つと、想像以上に“すぐ目の前”で対峙していることがわかります。
両チームのベンチから向けられる真剣な眼差し。まさに力と力がぶつかる勝負です。


また、ボランティアとして日本体育大学の女子ソフトボール部の学生も参加していました。2025年全日本大学ソフトボール選手権大会でベスト8入りした強豪校の選手たちが、ボールガールや審判として試合進行をサポートします。

応援席からも熱い声援が飛び続けます。

結果は6対0で千葉県代表が勝利。
前回大会(東日本大会)覇者の強さが光りました。
◆特別ゲスト登場!元横綱・大関との1打席対決
準決勝の熱気が残る14時過ぎ、会場がさらに盛り上がりました。
主催であるハンズホールディングス株式会社が掲げる「スポーツを通じた挑戦と感動、交流の輪を広げる」という想いを形にしたスペシャルイベント。
スポンサー企業の代表に加え、
第69代横綱・白鵬氏
元大関・把瑠都氏
がバッターボックスに立ち、選手の投球をその身で“ガチで”受ける1打席対決です。
事前の練習では、
「キャッチャーの方が緊張しちゃってる!(笑)」
と思わず会場が和む一言が飛び出し、選手たちの表情にも緊張とワクワクが混ざります。

ヒットを放ったのは白鵬氏!

一塁へ向かって走り抜けたあとには、思わずガッツポーズ。
勝負の場だからこその無邪気な笑顔でした。



選手たちもお二人との交流を楽しみ、終始和やかなムードに包まれました。
対決後のコメントでは、
把瑠都氏は
「緊張した。めっちゃ上手かった!」
白鵬氏は
「気持ち良かった。引退した身だけど、スポーツの交流はやっぱりいい。またソフトボールをやりたい気持ちになりました。来年もよろしくお願いします!」
と語り、会場は温かい拍手に包まれました。
◆ 決勝:千葉 vs 東京、因縁の再戦
残す試合はあと1つ。前回の東日本大会の決勝でも戦った因縁のカード、東京 対 千葉です。


東京都代表のファインプレーが飛び出すと、ベンチは総立ちでハイタッチ。
一球ごとに歓声と拍手が重なります。


勝負の分岐点となったのは2回表。
千葉が一挙7点を奪い、王者の貫禄を見せつけました。
最終スコアは9対1で千葉県代表の勝利。
数字こそ大差に見えますが、そこに至るまでの一球一球には、選手たちの想いが凝縮された素晴らしい試合でした。

◆ 表彰式に見る、パラアスリートの未来
夕暮れが球場を染める頃、全チーム揃っての閉会式・表彰式が始まりました。
待ち時間の間も、6チームの選手たちが肩を並べて談笑する姿が印象的。
“勝ち負けを超えて、人と人がスポーツを通じてつながる”
その瞬間を何度も目にしました。




最終結果
・第1試合 福井県ビッグドルフィンズ 0-4 東京都代表
・第2試合 オール宮城ソフトボールクラブ 14-0 Blue Oceans兵庫
・準決勝 岡山選抜ソフトボールチーム 2-6 東京都代表
・準決勝 千葉県代表 6-0 オール宮城ソフトボールクラブ
・決勝 千葉県代表 9-1 東京都代表

準優勝、優勝、特別賞の表彰が進むと、長かったようで短かった一日が静かに幕を閉じました。


おわりに
グラウンドに立つ選手の表情、観客席の温かい声援、関係者の思い。
一つひとつが重なり合って、この大会の空気が生まれていました。
「障がいがある/ない」ではなく、ただひたむきにプレーする姿に心が動く瞬間が何度もありました。
それは、スポーツが持つ力そのものであり、人と人がつながる理由でもあるのだと思います。
この大会が、パラリンピック種目への第一歩となり、そしてもっと多くの人に届くきっかけになりますように。私自身も、これからのパラスポーツを応援し続けたいと思いました。



