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もの・こと  |    2026.05.22

団地マニアに聞く!千里ニュータウンの団地の魅力|大阪府吹田市【後編】

現在、吹田市立千里ニュータウン情報館で開催中の「30年前ってこんなんやっ展(てん)」。

【前編】では、企画者の方々のマニア魂にあふれた展示をご紹介しました。【後編】では、本展示を企画した「千里団好部」48号棟さんに、展示の見どころや千里の団地の魅力について語っていただきました。

前編はこちら

マニア魂から生まれた「30年前ってこんなんやっ展」に見るあの頃の千里ニュータウン|大阪府吹田市【前編】

UR千里青山台団地で近年まで使われていた街灯(常設展示)。「カモちゃんず」のイラストがかわいらしい。

見た人それぞれの「なつかしい!」ポイントを教えてほしい

――今回の展示で「30年前」をテーマにした理由を教えてください。

千里ニュータウンが60周年を迎えたので、その歴史の半分である30年前に注目すると面白いかなと。ちょうど手元に当時のチラシもあったので、「30年前」をテーマに展示を広げていきました。

――個人的に、ツッコミの冴えた解説が見ごたえ抜群でとても面白く拝見しました。48号棟さんが今回の展示で注目してほしいポイントはありますか?

特にないんです。私自身、興味がある物にツッコミを入れているみたいに、展示を見てくださった方それぞれに興味がある物や懐かしさを感じる物があると思います。「見る人の興味がある物や懐かしさを感じる物」が注目ポイントかなと思います。
私も他の方の展示を見て色々な発見があったので、ぜひ展示を見た方にも興味を持ったところを教えてもらえたら嬉しいです。

団地マニアから見た千里の団地の魅力

建て替え前の大阪府営住宅(48号棟さん提供)

――千里ニュータウンの団地ならではの推しポイントを教えてください。

いい質問ですが、たくさんあって難しい!(笑)
一言でまとめると設計のユニークさといえるかもしれません。終戦後間もない昭和30年代にこれだけの規模の街づくりをした「熱量」と「壮大さ」を感じる点、そして同じように見えて同じではない個性豊かな団地の「百花繚乱」が私の推しポイントです。

当時の公団の研究力・技術力も素晴らしいと感じています。団地の建て替えが進む中でまだ当時の形を残しているものにUR千里青山台団地があります。高低差の大きい傾斜地という地形を生かしてスロープ状に造成した点、斜面部にピロティ住棟ポイントハウス(ボックス型住棟)を採用している点が特徴的だと感じます。

団地女子にも人気の大阪府営住宅の西日除けのホロは千里以外でも見られますが、西向け住宅の熱量テストを実施したのが千里なので、こちらも推しポイントになるんじゃないかと思います。

大阪府営住宅の西日除けのホロ(48号棟さん提供)

――48号棟さんおすすめの団地ビュースポットは?

建て替えが進んでおすすめの場所も随分少なくなってしまったのですが、竹見台と桃山台をつなぐ歩道橋からの景色。それから、北町2丁目から見えるUR千里青山台団地、北町3丁目から見えるUR新千里北町団地は、丘陵地の団地!という千里らしい景色でおすすめです。北千里から阪急電車に乗った時に車窓から見える古江台の団地の風景もお気に入りです。

北町2丁目から見えるUR千里青山台団地(48号棟さん提供)

――今後やってみたい活動はありますか?

SNSで団地好き仲間と千里の団地をテーマに企画投稿をしてみたいなと思っています。それぞれのお気に入りの一枚をアップして、メンションでほかの方につなげていくとか……広がりが出て面白いかなと。

企画ミニ展示「千里の団地展」に見るなつかしい風景

インタビューでは、笑いを交えつつ生き生きと団地の魅力を語ってくださった48号棟さん。
「30年前ってこんなんやっ展」では、企画ミニ展示として48号棟さんの撮影した団地の写真も見ることができます。紹介されているものは全てすでに取り壊されている団地だそうで、貴重な当時の姿をとどめた展示となっています。

団地の外観だけでなく、室内の細部まで記録されていて、一度でも団地に住んだことがある人にとってはなつかしさ満点!写真を通して48号棟さんの「団地愛」が伝わってきます。

5月からは、こちらのコーナーは幌牟蓮さんと千里四代さんによる「公団団地の水回り」に展示替え予定とのこと。ぜひ、そちらもあわせてお楽しみください。

おわりに

完成から60年が経過し、徐々に建て替えが進む千里ニュータウンの団地。まちは移り変わってゆくものですが、当たり前に見ていた景色がなくなっていくことに少し寂しさも感じます。千里の団地で育った筆者も、千里らしい団地の並ぶ風景がまだ見られるうちに、記憶にも記録にも残しておきたいと感じました。

「30年前ってこんなんやっ展」は2026年5月29日まで開催中です。30年前を知っている方、団地や阪急電車に思い入れがある方、そしてどちらもあまりよく知らないという方でも「何かなつかしい!」を感じることができる空間となっています。ぜひ、現地で「マニア魂」に触れ、平成初期の千里ニュータウンの空気感を感じてみてはいかがでしょうか。

詳細情報

「千里団好部」48号棟さん Instagram

  • 会期:2026年4月7日(火)~5月29日(金)
  • 会場:吹田市立千里ニュータウン情報館
    公式ホームページ
  • アクセス:阪急南千里駅直結 千里ニュータウンプラザ2階
  • 開館時間:9:00~17:30
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
  • 入館料:無料

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この記事を書いた人

yama yuki

大阪府北摂生まれ、北摂育ちの子育て中ライター。 北摂地域を中心に、時には足をのばして京阪神エリアまで、子連れおでかけスポット、おいしいもの、知る人ぞ知る穴場などをご紹介します。 学芸員資格を生かして美術館・博物館の魅力も発信中。PR依頼もお気軽にご相談ください。

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