
2026年2月1日(日)に、神奈川県川崎市の等々力球場で開催される「日本知的障がい者ソフトボール 全国大会 ハンズホールディングス CUP 2025」。
知的障がい者スポーツの認知度向上と魅力発信を目的として、ハンズホールディングス株式会社の協力のもと、日本知的障がい者ソフトボール連盟が主催する「ハンズホールディングス CUP」初の全国大会です。
この大会に出場するビッグドルフィンズは、1991年設立、活動34年という有数の歴史を誇るチーム。2018年福井国体では準優勝という実績も残しています。
教育学部の学生だった頃に活動をスタートし、選手たちの余暇活動の場を守り続けてきた猪股由武監督に、今回の大会や知的障がい者スポーツへの思いを伺いました。
シーズンオフに異例の屋外練習 ― 地域に根付いた長年の活動の賜物
福井は雪が多い地域です。12月になるとビッグドルフィンズの練習場は屋外から屋内へ。例年なら取材をした12月は、体育館で体力作りや基礎的な練習をしています。
「本来なら、この時期に屋外で練習することはないんですよ」と猪股監督。
しかし今シーズンはたまたま雪が少ないことに加え、練習場所であるテクノポート福井内の臨海中央公園も、貸し出しをしていない時期にもかかわらず、管理会社さんがご厚意で練習日に合わせて開けてくださっているのだそうです。
「屋外でこうやって実戦的な練習をしているということが、全国大会に向けての特別な練習ですね」
雪国の冬という環境を、周囲の理解と協力で乗り越えながら、チームは全国大会へ向けて準備を進めています。
「モチベーションを高める最高の機会」全国大会開催の意義

全国大会の開催が決まって、選手たちのモチベーションは大きく高まりました。
「やっぱり選手たちがモチベーションを高める機会がたくさんできるという点で、とても意義があることなんです」と猪股監督は語ります。
取材したのは2025年最後の練習日。例年ならシーズンオフのこの時期の練習に、こんなに多くの選手は集まらないといいますが、この日はほぼ全員集合という参加率の高さが、選手たちのモチベーションの高さを物語っていました。
福井県内で手弁当で開催しているウイングカップという大会の立ち上げに関わり、長年にわたり事務局業務を務めてきた猪股監督は「たとえば、高校野球には春の選抜、夏の甲子園、秋季大会と1年間で何回かの大会がありますが、知的障がい者ソフトボールは全国的にはそんなに大会がないですからね」と話します。
「目標となる大会が増えれば、それだけ選手たちのモチベーションはその大会に向かって高まります」と、本大会が障がい者ソフトボールの活性化に果たす役割は大きいと考えています。
「障がい者という存在が頭にない」と感じた社会の現実

さらに、猪股監督はこんな経験も話してくれました。
特別支援学校の教員として働く猪股監督は、あるとき教員の研修に参加。その研修には、一般の学校の教員も参加していました。
研修中に講師がこう聞いたのだそうです。「差別にはどんなものがあると思いますか?」と。
「順番に一人ずつ当てられて、例えば男女差別とか年齢差別とかって答えていくんですよ。僕は一番最初に障がい者差別が浮かんだんですけどね。でも、最後まで障がい者差別という言葉は出てこなかったんです」と猪股監督。
「これって、差別がないってことじゃないんです。障がい者という存在が頭にない、普段、生活するなかで触れ合う機会がないってことなんですよ」と続けました。
こういった経験から本大会を、知的障がい者の存在はもちろん「知的障がい者にもこんなことができる」ということを多くの人に知ってもらえる絶好の機会として捉えています。
大会の楽しみと「心配していない」というチームの将来

大会当日に楽しみにしていることを伺うと、猪股監督は笑顔でこう答えました。
「他のチームの選手たちを見ることが楽しみですね。僕はやっぱり、他のスポーツでも障がい者スポーツをついつい見ちゃいますから」
また、大会への意気込みについては「やるからには、やっぱり勝ちたいですよ」と力強く語る一方で「でも、出場するチームはうちより強いチームばっかりですから」と、結果にはこだわりません。
それでも、34年間チームを続けてきた猪股監督にとって、試合の勝敗や大会の結果以上に大切なことは「ソフトボールをしたい」という選手たちの活動の場を守り続けること。
今後のチームの活動や展望についてはこう語ります。
「あんまりこういうスピリチュアルみたいなことは言いたくないんですけどね。でもずっとやってきて思うのは、必要なタイミングで、必要な人がふっと現れるんですよ」と、将来を心配することなく、目の前のことを淡々と続ける姿勢を貫いています。
30年以上で確実に変わった――障がい者スポーツの未来

猪股監督がこのチームの活動を始めたのは、まだ大学生だった34年前のこと。当時は「障がい者がスポーツをする必要なんてあるの?」という時代だったといいます。
「僕も始めたときはまだ学生で、先入観がなかったからできただけで、これが教員になった後だったら、当時の常識みたいなものに染まってしまって、こんな活動はできてなかったかもしれない」と振り返ります。
「その当時を知っているだけに、今後はもっと良くなっていくという確信はあります」と、障がい者を取り巻く状況は、30年以上たった今は確実に良くなっていると猪股監督は感じています。
雪国・福井で34年活動するビッグドルフィンズが挑む、新たな挑戦。選手たちは、等々力球場でどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。
【挑戦!知的障がい者ソフト2026】みんなで全国大会を成功させよう

昨年のクラウドファンディングでは、たくさんの方々から温かいご支援をいただきました!
たくさんの応援をいただいた結果、前回大会も大いに盛り上がり、選手たちの心に残る素敵な大会となりました。
今回は初の全国大会の開催が決定いたしました。知的障がいソフトボール全国大会を盛り上げ、多くの方々に知的障がい者スポーツの魅力を知ってもらうためにクラウドファンディングを実施いたします。
引き続き皆さまのご支援を心よりお願い申し上げます!!
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【日本知的障がい者ソフトボール 全国大会 ハンズホールディングスCUP 2025】
- 日時:2026年2月1日(日)
- 会場:等々力球場(神奈川県川崎市中原区等々力1)
- 主催:日本知的障がい者ソフトボール連盟
- 主管企業:ハンズホールディングス株式会社
- 後援:
- 神奈川県
- 川崎市
- 公益財団法人日本パラスポーツ協会(JPSA)
- 一般社団法人全日本知的障がい者スポーツ協会
- 一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会
- 協賛企業
- 日建リース工業株式会社
- アクセス就活/株式会社アクセスネクステージ
- 翔令会
- 株式会社コネクティ
- 株式会社ユニティー
- 株式会社たすきコンサルティング
- 株式会社情熱
- 株式会社エスコ
- 株式会社オフィスバスターズ
- 株式会社七十七銀行
- ナガセケンコー株式会社
【参加チーム】※順不同
- 東日本代表3チーム
- 千葉県代表
- 東京都代表
- オール宮城ソフトボールクラブ
- 西日本代表3チーム
- 岡山選抜ソフトボールチーム
- Blue Oceans兵庫
- 福井ビッグドルフィンズ
【スペシャルゲスト】※敬称略
- 白鵬(元横綱)
- 把瑠都(元大関)
- 髙山樹里(元ソフトボール選手)
- 山田美葉(元ソフトボール選手)
- 三科真澄(元ソフトボール選手)
- 神山みどり(元ソフトボール選手)
- 栗田美穂(元ソフトボール選手)
- 田邊奈那(元ソフトボール選手)



