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もの・こと  |    2026.10.01

「やりたい!」「食べたい!」があふれる畑。 農業体験で見つけた食の原点  

 「やりたい!」「食べたい!」子どもたちの元気な声が聞こえてきます。

2026年9月5日、新潟オーガニック給食推進協会「きっかけ、いっぽ。」が企画する農業体験に参加しました。

会場となったのは、新潟市西蒲区にある「マルジとモリス農園」。この日は、大根の種取りや種まき、みやま小かぶの苗植え、人参の間引きなどを体験しました。

実際に土に触れ、野菜を収穫し、最後には畑で採れた野菜をみんなで味わう。そこには、「食べること」を真ん中に、人と人が自然につながっていく光景がありました。

大根の「種を採る」ところからスタート

農業体験は、大根の種取りから始まりました。乾燥したさやを手に取り、中から小さな種を取り出していきます。子どもたちも夢中になって種を集めていました。

ミイラ化した大根

カラカラに乾いた大根のさやを開けると、中から小さな種が!

大根の種を取り出す

指先を使ってひとつずつ。夢中になって種を取り出す子どもたち

大根の種

採った種はそのまま畑へ。大根の種をまき、みやま小かぶの苗も植えていきます。

ミヤマこかぶの苗

みやま小かぶの苗をピンセットでとる作業

大人に言われたからやるのではなく、「やりたい!」と動き出す子どもたちの姿が印象に残ります。

「これどうするの?」畑では子どもたちが主役に

続いて体験したのは、人参の間引きです。

人参の間引きを説明する響子さん

人参の間引きをレクチャーする響子さん

「間引き」とは、密集して生えている苗の一部を抜き、残した苗が育つためのスペースを確保する作業です。

人参の葉

この日は、元気に育っている苗を見ながら、どれを残すのか教えてもらいました。 驚いたのは、間引いた人参の葉もその場で食べられたこと。思っていたよりクセがなく、甘みもありとてもおいしかったです。

さらに農園を歩いていくと、今度は収穫の時間です。

大きく育ったきゅうりを手にした子どもたちは、うれしそうな表情を浮かべます。

畑には、野菜を「見る」だけではなく、自分の手で触れ、採り、そして「食べたい」と感じるまでの体験がありました。

畑で採れた野菜を、みんなで「いただきます」

たっぷり体を動かした後は、お待ちかねの食事です。

テーブルには、農園で採れた野菜を使った料理がずらりと並びました。

きっかけいっぽ野菜のごちそう
お野菜のごちそうプレート

自分たちが先ほどまで歩いていた畑で育ったものを、その場所でみんなと一緒にいただきます。

畑で採れた緑ナスのグリルには、自家製の調味料をかけていただきました。ジューシーな旨味が口いっぱいに広がりとても印象に残った一品でした。 

始まりは「食いしん坊」だった

今回の農業体験を企画した、新潟オーガニック給食推進協会「きっかけ、いっぽ。」。

代表の響子さんに活動を始めたきっかけを伺うと、その原点にあったのは、とてもシンプルな思いでした。

きっかけいっぽ最初のご挨拶

(左)代表の響子さん (右)「マルジとモリス農園 」のまちこさん

「食べることが大好き」

幼いころから、オーガニックや自然な食材が身近にある環境で育ったという響子さん。

当時はそれが特別なことだとは思わず、食卓に並ぶものとして自然に口にしていたそうです。

ところが大人になり、自分自身で食事を選ぶ機会が増えていく中で、それまで食べてきたものとの味の違いを感じるようになったといいます。

「あの時食べていた、野菜の味が忘れられない…美味しい野菜を食べたい!」

そんな“食いしん坊精神”が、現在の活動へとつながっていきました。

なぜ「給食」なのか

響子さんが大切にしているのは、自然に寄り添った農家さんの作物を食べる人へつなぐことです。

自然栽培や有機栽培に取り組む農家が持続的に作り続けられる環境をつくり、地域で育ったものを地域で食べる。そんな循環を次の世代へつないでいくことを目指しています。

その取り組みのひとつが「給食」です。

給食は、子どもたちが日常的に食に触れる場所であると同時に、農家にとっては通年の安定した供給先にもなります。

子どもたちに地域で育った作物を届けながら、それを育てる農家も支えていく。

「つくる人」と「食べる人」をつなぎ、その循環を未来へつなげていくことが、響子さんがオーガニック給食を目指す理由のひとつです。

「きっかけ、いっぽ。」の活動を支えるスタッフたち

「きっかけ、いっぽ。」の活動を支えているのは、代表の響子さんだけではありません。運営に携わるスタッフの多くが有志で活動しているそうです。今回の農業体験でも、複数のスタッフが参加者を迎え、農家と参加者をつないでいました。

子どもたちの食を考える人、農家を応援したい人。さまざまな思いを持つ人たちの力によって、この活動が続けられています。

「食べる」をきっかけに集まった人たち

参加者同士の自己紹介で、それぞれがここへ来た理由について話す時間もありました。

自分の夢を語る人。

日々の暮らしに、より良いものを取り入れたいと参加した人。

そして、農家を応援したいという思いを持つ人。

参加した理由は、それぞれ違います。

「おいしい」「食べたい」「楽しい」

そんな身近な気持ちから、食やその先にある農業へ目を向けてみる。今回の農業体験には、そのきっかけがたくさんありました。 

今日まいた種から、次の「いっぽ」へ

この日、みんなで植えた野菜の物語は、ここで終わりではありません。

約3か月後には、育った野菜を収穫する「収穫祭」も企画されているそうです。

種を採り、土にまく。

自分の手で育てる。

収穫して、食べる。

さらにそのおいしさを誰かと分かち合う。

今回の農業体験を通して感じたのは、「食べる」という日常の行為の手前には、野菜を育てる人がいて、土があり、そこに関わるたくさんの人がいるということでした。

マルジとモリス農園

子どもたちの「やりたい!」から始まった体験も、食や農業について考えるひとつの「きっかけ」になるのかもしれません。

今日、畑にまいた小さな種。時が経ってどんな姿になっているのかワクワクします。

この日の「いっぽ」の続きを、また見てみたいと思います。

  • 住所:新潟県新潟市西蒲区角田浜字前原1581‐16
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この記事を書いた人

karatumoemi

はじめまして。新潟在住のWebライター、moemiです。 普段は地域の話題やグルメなど、「ちょっと気になる」「行ってみたい」と思ってもらえるような記事を書いています。飲食店やホテルでの勤務経験もあり、食やお店に関する内容が好きです。 日常の中の小さな魅力を、読んでほっとできるような形でお届けできたら嬉しいです。よろしくお願いします。

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